劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのレビュー・感想・評価
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かくも長き恋文
アニメシリーズから繊細で儚い物語を紡ぎ、今回が最終話。
ストーリーはアニメ版を観ていた方がより、キャラクターの登場を楽しめます。
初見だと、何故?と疑問が沢山出てくるので、公式サイトにある5分でわかるヴァイオレットエヴァーガーデンを視聴してからの鑑賞をお勧めします。
今作ではついに!
少佐とヴァイオレットの話にスポットライトが当たります。
キャラクターの心の成長や所作の一つひとつが丁寧に演出、描写され、無言のシーンでも心中を察することのできる素晴らしい表現力に感動しました。
義手のカシャっと鳴る音がとても好き。
シリーズを通してホッジンズが人として好き。
ディートフリートも好き。
京都アニメーションの素晴らしいところは、キャラクターを悪役に貶めたりしないところだと思います。
いろいろな人の、いろいろな立場があって、関わりが深まることで、見える景色も変わることを丁寧に描いてくれるので、嫌いなキャラクターが最終的にはいなくなる妙があるなと感じました。
それは、京都アニメーションの作品に共通することで、キャラクターを愛し、物語の世界観を愛している表現者の方々の努力の賜物だと思います。
この作品を劇場で観られて幸せです。
人の心や思いは、繋がって残っていくものだから。
素晴らしいアニメーターの方々に感謝して、今後の作品も楽しみに待ちたいと思います。
3回泣けます
アニメ本編外伝視聴済み
原作未読です。
相変わらず美麗な画面に圧倒させられました。満足です。
主に3回泣きました。
10話の振り返り、ユリス、最後の再会のシーンです。
1回の映画で3回も泣いたことなどまずないので、本当に感動しました。
が、この3つのエピソードがいまいち絡み合っていないような気がして残念でした。
もちろんお話としてきれいにまとまっているんですが、この3つのエピソードを1つの映画で見せる意義があまり見つからなくて、
それぞれ別の話でみてもまあいいかな、、と思ってしまいました。
10話関連のエピソードは、未来から「むかーしむかし」と語り出す王道でおしゃれな演出ですが、ありきたりな感じ。
ユリスエピソードは大切な人にちゃんと言葉で伝える大切さという示唆は得られるけど、このエピソードでヴァイオレットが何かを学んだり、考え方が変化するような影響は あまりないんじゃないかな、と。
でも1つの映画で3つもエピソードが見れて、どれも泣けるほど感動できて、アニメ本編との繋がりも楽しめて、最高でした!!
ずっと泣いていました
1作目の映画を観た時は、アニメをみていない状態で観に行ったので、内容か分からず、凄く後悔しました。
今回は、アニメを全部観て、1作目の映画も再度観た状態で観に行きました。
やはり、もちろんですが知っている状態で観た方が、何倍も感動するし、何倍も幸せな気持ちにもなれます。
ただ、最後の方のシーンで、少し疑問な部分があり、疑問が解決出来ず、星半マイナスです。
晴れやかな気持ちになれる
すごかった
感動作とは
映像も綺麗で声優さんの演技も素晴らしく完成度という意味では最高だったと思います。
しかし感動作、というか泣ける映画泣ける作品というものに関して考えさせられました。
実際会場でかなり泣きましたが、じゃあ面白い作品と言えるのだろうかと色々考えました。
泣ける演出というのが確立され過ぎている。
また、泣けたポイントについても主軸の話以外でした。家族の話とか、そりゃ泣くけど。
主人公ヴァイオレットの気持ちというのは育ての親に対してなのか愛する男性に対してなのかわからなくて、一方少佐はなんだか最初から女としてしか見てない感じがちょっと冷めてしまったというか、引いてしまったというか。
オジさんキモいなって思っちゃいました。
しかし大元のテーマであるだろう「大切な人への大切な気持ちを手紙で伝える」というのは普遍的であり、見事に表現されていて素晴らしいと感じました。
最後に、ツッコむようなとこじゃないかもしれませんが大佐ってどうやって島に来たの?
ヴァイオレット達と同じ船に乗ってた?
最高でした
普段は、鬼滅の刃が久しぶりなくらいでアニメはほぼ観ないですし、
キョウアニ、キョウアニ、って何のこと言ってんだ?ぐらいの感覚です。
でも最近、会社の女の子から激しいぐらいに勧められて
そんなに言うなら!ということで、
アニメを全部見ました(外伝も)。
もうそこでうるうるしてました。
今映画もやってますよ!ってことなので、
行ってきました。
最高でした。
映画はたくさん観てるほうだと思いますし
泣くことはないですが
ボロボロ泣いてしまいました。
キャラが良いのもあるでしょうけど、
このアニメは内容がとても素晴らしい作品だなと思います。
なんというか…、相手へ想いはちゃんと伝えないといけないなと思わされるような、
苦しくもあり歯がゆくもあり、でも心が洗われる、
そんなアニメですね。
自叙伝
予習は必要だと思った
ここまで積み重ねてきたものを、全てぶち壊した名作
確かに素晴らしい映像美を魅せる映画でした。しかし・・・
私は原作からテレビアニメ、OVAそして外伝まで全て視聴済みですが、その上で今回の劇場版はレビュータイトルの通り、予想外に酷いものだと感じました。
原作の世界観に加え、作画、音楽、声優とこれだけ素晴らしい素材が揃っていたのに、脚本や演出の不味さが全てをぶち壊しにした、と思います。特に気になったのは、ギルベルト少佐のキャラクター設定です。
本作品中での彼は、卑屈でネガティブ思考の情けない男性として描かれており、再会を望んで遥々会いに来たヴァイオレットを、酷い振る舞いで拒絶します。作品中盤以降、煮え切らない態度で延々と後ろ向きな言動を繰り返す少佐の様子は、ファンのひとりとして見るに堪えない演出でした。
最後は業を煮やしたディートフリートやホッジンズに無理やり背中を押され、ヴァイオレットからの手紙を読んで渋々彼女を受け入れますが、あれでは早晩、DV夫まっしぐらなのではないかと思いました。この劇場版は女性客の方々からも絶賛されているそうですが、女性目線で見て、あんな男の人はどう映っているのでしょうか。
この点に関して、監督の方は事前の舞台挨拶で「今回の少佐のキャラクター設定は観客の反発をかう可能性があるから、なるべくそうならないように注意して制作した」旨の発言をしたそうです。
見所のアピールをするならいざ知らず、なぜ公開前に自らフォローしなければならないようなキャラクター設定を容認したのか、また原作者の方はよく今回のキャラ改変に同意したものだな、と疑問や驚きばかりが募りました。
なお、念のため書かせて頂きますが・・・
原作での少佐は負傷が癒えた後に陸軍へ復帰し、昇進を重ねながらも敢えてヴァイオレットとは距離を置き、影からそっと彼女を見守ります。
その後、アニメのラストで描かれた列車襲撃事件の際、ヴァイオレットの危機を知って颯爽と現場に駆け付け、ふたりは感動の再会を果たすのです。
そして「もう何処にも行かないで、ずっと傍にいて欲しい」というヴァイオレットの切実な願いを聞き入れ、ふたりは互いの想いを確かめ合い・・・となります。
以上、長々と場違いな原作の説明を恐縮ですが、もうお分かり頂けたかと思います。今回の劇場版の少佐は、原作とは似ても似つかない、正反対のキャラクターに変えられているのです。
映像化に際して、原作に手を加えること自体はむしろ当然かとは思いますが、メインキャラをここまで弄るとはもう、原作に対する冒涜なのではないか、とまで考えてしまいました。
私自身、映画館で感動シーンの連続に涙する観客に囲まれながら『この鬱屈したおかしな様子のヘタレ帽子男は誰??』という疑問と不満が頭に渦巻き、途中から完全に醒めてしまいました。
これまで積み重ねられてきた『少佐の死に傷付きながらも、懸命に前を向いて生きて行く純心で健気な少女』というストーリーから一転、『変わり果てたダメ男を忘れられずに居る拗らせ少女』の物語に変わってしまったように感じられ、とても残念です。
実際には、復員兵が少佐のような精神状態に陥ることは十分あり得るのだろうとは思いますが、ファンタジー&ラブストーリーの世界観の下で、ヒロインの相手キャラをこれほど改悪する必要性がどこにあったのか、制作側の意図が理解出来ませんでした。
こんなことになる位なら、たとえベタな展開と言われようとも原作通りに、アニメの最終回で再会させて終わらせておいた方が、まだましだったのでは?
加えて言うなら、アニメでは一貫してギルベルト少佐の死を連想させる見事な脚本で通したにもかかわらず、あっさり『実は離島で生存していて、過去に色々とあったので拗らせ青年になっちゃってました・・・』では、いままでの感動は一体何だったのでしょうか?
ヴァイオレットが代筆を通して、あれだけの葛藤を経ながら成長を遂げていた間、少佐の方は足踏みどころか、うじうじしながら精神的に退化していたことになり、結果としてこの劇場版は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』という作品自体の品位やレベルを一気に下げてしまった、と言わざるを得ない、と思いました。
絶賛の嵐を見ると、ファンとしてこのようなレビューをすることに躊躇いも有りますが、結論としてはやはり「さすが京都アニメーション!」という感想だけでは済まされない、失敗作だと思います。
もちろん、京都アニメーションを巡る事情は存じておりますし、それらを乗り越えて公開された本作品の意義も十分理解しますが、そうした事情と作品の出来映え自体とは、別物として捉えるべきかと思います。
大変言い辛いことですが、このアニメの映像化は外伝までで止めておくべきだった・・・というのが個人的な偽らざる本音です。m(__)m
少佐がこちらが望む程の器を持っていない
一番綺麗なシーンであまりに感情移入出来なくて、折角速足でテレビ版と外伝を押さえて公開〆切間際に飛び込んだのが何だかとても徒労に感じてしまった。
これは何でだろうとあの超絶美麗な泣き部分でどうにも疑問が止まらなくなってしまいました。
何に感情移入出来ていないのか。
自分は4年かけて成長したヴァイオレットを少佐に認めて欲しかったんだ。でも、少佐がその器がないネガティブナルシストで、あのシーンでも「俺には」「俺では」から始まったから失望しているんだ。
会ってあげてよ、会ったらあの頃のヴァイオレットじゃなくてびっくりするんだからと思っていたから、会った時にあまりにヴァイオレットの話をしなくて拍子抜けしてしまったんだ。
「本当に...君なのか?」みたいなの、欲しかった。欲しかったのよ。まず髪型変わったところを誉めなさいよ!
あとは、少佐が会いたくない動機付けが、ヴァイオレットの会いたい気持ちに対して弱かった。もっともっとキリングマシーン描写が必要でしたね。リモートワークの件は蛇足に思えたので、その辺りの全てをもう少しカジュアルな話に置き換えて、少佐の旅部分をもう少し厚くしてPTSD感を補強して欲しかったな。
あと、島で農家の単純労働で罪を忘れて、なんかちょっと微笑んじゃったりなんかして。ならまあ会わないのも分かるけど、島にいても辛くて辛くて、毎日暗い気持ちで。って何か違わないか。安息の地なんでしょう?島の生活ぐらいは楽しんで欲しいよ。島の描写も寒風吹きすさびながらも晴れている日ぐらいはもっと光の粒に溢れているべき。ライデンシャフトリヒの港よりは流石にきらきらしていないと…そう考えると、市長の件も大佐にアームロックかました部分も、労力の無駄遣いのように思えてくる。
少佐の描写があまりに不十分で矛盾も多い。作る方も可愛いヴァイオレットを沢山描きたかったのは分かるけど、この作品は構造としてはキャラものではなく、ヴァイオレットの成長を軸とした物語だったのでは。4年間の成長の総決算として少佐に会うのだから、少佐側の辻褄は合わせて欲しかった。
加えて言えば、少佐のネガティブナルシストをある程度排した上で「主従関係から一歩進んだ関係」まで見せて、本当に成長した姿を見せて欲しかった。何だか感極まっちゃって意味のあることは何も言ってなかったように記憶している(ただし、例の場面はスクリーンは見てたけど完全に気が散ってたので「ヴァイオレットちゃん可愛い」ぐらいのことしか思ってなかった)けど、弱い少佐も含めて評価して肯定して一緒にいましょうという、逆に少佐のメンタルを補填するようなところまで到達して欲しかったと思う。そもそもあの絶対的主従関係が怖いほど気持ち悪く感じてたのは少佐の方だし。というかこちらもアレやっぱりちょっと怖いと思ってる。依存的な恋人のメンタルなんだよなぁ。
作品のピークはテレビシリーズの手紙50年分書いて号泣するヴァイオレットだったなぁと思ってしまう幕切れでございました。残念。
追記
みんなマジでTV版全部観た後にこれ観て感動してるの?不思議なもんだなぁ。
少佐の主観で考えると、描写された部分だけでは全く感情が繋がらないと思うけど。
何に感動したのか教えて欲しいよ。
自分は空白時間を超えてヴァイオレットのあまりの成長に衝撃を受けた少佐が、自らの罪の意識をそのギャップが十分に癒して、過去を振り返りながらもヴァイオレットとの新しい関係を築くような話を期待していた。その過程で一回突き放したのであれば、あのクライマックスで全然問題なかったと思う。
こいつをあのクライマックスに持っていくために必要な変化、作中では何も起きてなくない?
反射で泣くなよ。自分は腹立たしいです。
鎮魂の作品
暗い。最初にぬかるんだ道と轍が続く。やがて暗い森の中に一軒の屋敷が現れ、我々の視点はその中に入っていく。轍は京アニの今まで示してきた道筋だろうか。そして館はあの京アニスタジオを示しているのだろうか。
館の中に入るとそこはこの作品の世界。一転して明るい世界が存在している。だがその場はたった今葬儀の終わったところ。
死者からの手紙で、ヴァイオレットの功績を探っていくストーリーが始まる。そして、作品には3通の手紙が登場する。1通は亡くなった母から娘が50歳になるまで毎年送られた手紙。1通はもうすぐ死んでしまうものから家族へ送られる手紙。この2通は共通している。最初のは自分の死後、娘の成長を楽しみに想像し激励し、何時もあなたを見守っているよと伝える手紙。2つ目は自分が亡くなった後、残される家族への感謝を伝える手紙。いずれも残されたものを気遣う気持ちが溢れている。残された者の未来を激励し、過去を振り返って感謝の言葉を残す。
3通目は海ヘの賛歌。しかしその文章はその式典の時には音にならず、別のところで戦場に赴き帰ってこない男たちへの追悼の言葉として語られる。つまり残された者からの言葉。
この3通の手紙は、あの忌まわしい事件で亡くなられたり負傷された方々へ贈られた言葉だと思っている。そしてこの作品は鎮魂のために作られた作品ではないか。
あなたの声が道しるべ。この作品を完成させなければ、京アニは前に進めないのではないだろうか。
一番最後、轍を追う視点はヴァイオレットを追い越し先に進んでいく。まだまだ暗いけど先に進んでいく決意だろうか。
さて、少佐が生きていたのはお決まりのパターンだったけど、こんなヘタレなやつだったとは。自分の手で武器として使ってきてヴァイオレットを不幸にしてしまったから会う資格が無いだと。それだからこそ今から彼女を幸せにするとなぜ考えられないのか。真さに大馬鹿ヤローだよ。最後の最後にヴァイオレットの愛を知り、2人が結ばれたのは判ってても大感動の涙でした。今まであまり感情を現さない彼女が、湧き上がる様々な思いに、感極まって言葉が出ず体も動かず只々泣きじゃくるという気持ち。さっさと少佐に歩み寄れという意見もあるけどそうじゃないのだ。動けないんだよ。「愛してる」の意味が分かったんだよ。
ヴァイオレットちゃんのはにかんだ笑顔は最高です。
死ぬほど泣いた
映画を観て、いや、生きてきて、これほど感動したことはなかった!?
鬼滅の刃以上のアニメに出逢う奇跡‼️
作画が芸術。今季1の映画。
数ある作品の中でも作画がトップクラスでもはや芸術の領域。『美しい』という言葉しか出てこない、それだけで劇場で観る価値がある。音楽、演出も素晴らしく自然に涙が出てくる。
ストーリーは王道感動ものだが全く飽きさせず、何回観ても感動する(あまり何度も同じ作品を映画館で観ない私がすでに5回以上)。
数あるその時の人気作というのは流行がすぎると色褪せていくことが多いがこの作品は何年先にみても感動できる、そういう作品。
欲を言えばテレビアニメの頃から思っていたが、原作通りのアニメをみてみたかった。原作を完結まで読んだ上で映画を観たからか、映画の『あとは想像してください』という終わり方に引っかかってしまった(それはそれで美しいのだが原作がきれいに終わっていたので気になった)。一部原作を別物レベルで変えていて、原作を読んだからこそ理解できること、アニメに突っ込みを入れたくなるところもあり、その部分は評価が分かれるだろう。
全504件中、181~200件目を表示