劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのレビュー・感想・評価
全492件中、161~180件目を表示
適正が必要
アニメは割と見る方で京アニにも昔から親しみがありますが、前知識一切なしで観ました。
ただ…25歳の男と14歳の少女の恋愛ストーリー(作中現在は29歳と18歳)だったのですが、正直これを知っていたら見なかった。
劇中、いきなり引き取って育てていた子供に告白するからびっくりしました。
しかも年齢差を問題視するような流れはほとんどなく、おおよそただの「男と女」として描いてる。
年齢差の恋愛作品を全て否定する訳じゃないですが、今の時代、せめて観てる側の驚愕や疑念を代弁するようなフォローが欲しかった。
その後どんなに情緒的で感動的な場面がきても「でも25で14に告白した男だしな~」と思えて台無しです。
展開への期待は消え、あとは美麗な作画を観察するのみの時間でした。
あと、登場人物の視点の切り替わりや回想が多いため、物語の方向性を理解するまで時間がかかったというのも入り込めなかった原因かもしれません。
でもこの作品の世界って色んな意味で浮世離れしていて、そもそもそういうトンデモ設定を是としてカタルシスを得る価値観なんでしょうね。
純真無垢で超人的な悲劇のヒロイン設定と、主役とはいえあまりにその子中心に動いてくれる人間関係。
まともな教育を受けていなかったはずの元孤児で、14歳で腕を失い、精密機器であろう義手のリハビリを経て、18歳にはライター的な仕事で世界的知名度を得ているって…一体職歴何年?業界はどうなってるんだ?しかも18歳で引退するのにその後も伝説として残り続けるほどの活躍が可能なのか…?
こんなことを考えてしまう自分はそもそも観るもの間違えてたレベルなんだと思います。
逆にそういった方向性が好きならばこれ以上ないくらいたまらないのでしょう。
主役の少女を目で見るだけで「楽しい」と思えるかが、この作品に馴染めるかどうかの分かれ目な気がします。
前半、ひたすら主人公がどんなに優れていて、どんなに哀れで、どれほど美しく愛し尊ぶべきかという説明が続き、それに合わせ京アニ作画もあますところなく本領を発揮します。
恐ろしいほど細かく描き込まれた髪、もったいつけて動くキャラ、生きてるように揺れる服の裾。
これらの技術は素晴らしく、美しい少女を愛でる作品の方向性と合っていて相乗効果が高いです。
病気の少年のくだりでは過去最高に涙が溢れたのですが、本筋にはあまり関係のない部分かと思うので作品への評価には繋がりませんでした。(この作品がこうだから泣けた!というよりかわいそうなペットや子供の動画を見たら涙が出てくる現象に近いもの)
初見さんでも感動できる
画がキレイ!
ストーリーが良い!
私が今まで見たアニメ映画の中で断トツに面白いと感じた。映画を見る時間がある方は是非とも見て欲しい。私の見た劇場では、人気過ぎてグッズが完売していた(悲)。すごく感動できるので是非とも劇場でご覧になって欲しい
少佐の物語
人によっては今作が蛇足に感じたりギルベルトの行動や心情が女々しく感じる人もいるかと思います。
子供の頃から軍人になる道しかなく、そんな家柄に反抗する兄を庇い父親らの期待に添えるよう努力し軍人になったギルベルト
戦争の中で出会った少女を引き取った行動や彼女に対する願いは彼の元々ある優しさからで、
でも戦争という大きな流れの中で武器として少女を戦わせた事は彼にはとても辛い事だったと思う。
そんな優しく自分を犠牲にした生き方をしていて戦争で一命を取り留めた後、軍に戻って今まで通りの生活か死んだ事にして別の生き方をするか。自分ならどちらを選ぶだろうか?と考えてしまう。
アニメ本編での彼はヴァイオレットや社長や大佐のフィルターを通してしか知る事は出来なかった
ヴァイオレットや家族に会いたい気持ちもあった思うし自分のしてきた事の後悔や罪悪感にずっと悩まされていたと思う。戻らない方がお互いにいいのではないか?ともずっと考えていたと思う。
私も色々な感情がごちゃ混ぜになってしまった時に自発的な行動が取れなくなり塞ぎ込んでしまう事があるのであの女々しさも理解できてしまいます。
だからこそ最後にヴァイオレットと自分の本当の気持ちに向き合えて本当に良かったと思います。
でも過保護なホッジンズや偏屈なディートフリートの方がキャラクター的には好きです。
大号泣は間違いなし。
アニメ、特別編、外伝を視聴し、ドルビーシネマにて本作品を鑑賞。
もともとこのシリーズが大好きなので開始5分ですでに涙腺は崩壊。シリーズを通して見てる層は、アニメの過去登場人物が出るたびに込み上げる感情あると思います。最初から最後まで大号泣でした。なにより映像も音も綺麗。圧巻としか言いようがないです。
本当は星5をつけたかったのですが、アニメ1話から変わらないヴァイオレットの一途で真っ直ぐな気持ち、そして人としての成長に対して、少佐の立ち回りが少しあやふや...というか...なんか薄いというか...ちょっとだけ頼りないかな...という点で4.5。
少佐パートも大号泣でしたが、それ以上に仕事パートの方が感情を揺さぶられました。
大切な人ができたら一緒に観たい作品。
ミスった!
まいった…映画版だけ見ても、その行間が埋まらない。
どおやら、TVシリーズのその後のような事なのだろうか?絡み合う人間関係がなんとなくにしか分からない。なんとなくでは、この物語が分からない!
ひたすらにヴァイオレットが健気で可愛いのだが…そのギャップ萌を喜べない。
シリーズから観てた人は悔いはないのだろう。劇場の至るところからすすり泣きが聞こえてくる。
感動を共有できない事に後悔…。
ただ、それでも140分は長すぎる。
やたらに情景カットは多いし、なんだか前振りの絵もいたるところが長い。
冒頭で煽ってくる音楽もしつこい。
あくまで映画単体での感想だ。シリーズを観ていて行間や意図が分かるなら、これらは真っ当な演出なのかもしれない。
まぁ、兎にも角にもヴァイオレットだ。
あぁ、もっと、心ゆくまでヴァイオレットを愛でてあげたかった。声優さんも素晴らしく、情感が溢れるというか、ヴァイオレットとのシンクロ率が高かった。
この人のお芝居好きだなぁ。
ヴァイオレットが主人公なので、ヴァイオレットの作画に力が入るのは当然なのだが、驚いたのは水の表現だ。
雨といい、海といい…臨場感に溢れてる。
高性能なソフトでも出現したのだろうか?
とても馴染んでた。
あと、SEが別次元!劇場のスピーカーのせいではないと思う。奥行きがあるというか、湿り気があるというか…響き方とか、凄いこだわりがあったように思う。そっち方面の専門家でもチームに組み込んだんだろうか?素晴らしかった。
あの惨事を経ての、この作品。
応援の意味も込めて劇場に出向いたのだが…予習を怠った我が身を悔やむ。
きっと良い作品だったに違いない。
勿体ないことしたッ
面白かった
あまり期待せずに観たのが良かったのか、思いがけず良作で面白かった。
アニメの続きということは聞いていたので、話が分かるか不安だったが、問題なく観れた。
現在視点から過去の話になって、最後にまた現在に戻る、という構成が、郷愁的感動をひきおこす。タイタニック方式。
ただ、ヴァイオレットがどういう存在なのかよく分からなかった。ただの人間なのか、ただの人間ならなぜ少女なのに兵士にしたのか、洗脳みたいな非道なことをした戦闘マシーンみたいな存在なのか、彼女のまるで機械みたいな反応はそれが影響してるのか、など。
絵は本当にきれいだし、細部まで丁寧。話もよくできてるなーと思った。ヴァイオレットと少佐の話のほかにいろいろな話が複層的に進行してるけどぜんぶつながってるところとか。
ただ、最後の方の展開は個人的には微妙。少佐がヴァイオレットに会えない、と思う理由は、もっと説得力のある形で出してほしかった。もしかしてアニメでは語られているのかもしれないが…。
また、ヴァイオレットが少佐に会えないまま終わった方が、 リアリティがあるし、映画のテーマにも合っていたと思う。会ったとしても、はっきり見せずにほのめかすくらいで終わった方が…。
船から飛び降りたり崖から飛び降りたりして会うのはちょっとやりすぎだと思う。それまで丁寧に重ねてきたリアリティ描写が崩れてしまった。
かくも長き恋文
アニメシリーズから繊細で儚い物語を紡ぎ、今回が最終話。
ストーリーはアニメ版を観ていた方がより、キャラクターの登場を楽しめます。
初見だと、何故?と疑問が沢山出てくるので、公式サイトにある5分でわかるヴァイオレットエヴァーガーデンを視聴してからの鑑賞をお勧めします。
今作ではついに!
少佐とヴァイオレットの話にスポットライトが当たります。
キャラクターの心の成長や所作の一つひとつが丁寧に演出、描写され、無言のシーンでも心中を察することのできる素晴らしい表現力に感動しました。
義手のカシャっと鳴る音がとても好き。
シリーズを通してホッジンズが人として好き。
ディートフリートも好き。
京都アニメーションの素晴らしいところは、キャラクターを悪役に貶めたりしないところだと思います。
いろいろな人の、いろいろな立場があって、関わりが深まることで、見える景色も変わることを丁寧に描いてくれるので、嫌いなキャラクターが最終的にはいなくなる妙があるなと感じました。
それは、京都アニメーションの作品に共通することで、キャラクターを愛し、物語の世界観を愛している表現者の方々の努力の賜物だと思います。
この作品を劇場で観られて幸せです。
人の心や思いは、繋がって残っていくものだから。
素晴らしいアニメーターの方々に感謝して、今後の作品も楽しみに待ちたいと思います。
3回泣けます
アニメ本編外伝視聴済み
原作未読です。
相変わらず美麗な画面に圧倒させられました。満足です。
主に3回泣きました。
10話の振り返り、ユリス、最後の再会のシーンです。
1回の映画で3回も泣いたことなどまずないので、本当に感動しました。
が、この3つのエピソードがいまいち絡み合っていないような気がして残念でした。
もちろんお話としてきれいにまとまっているんですが、この3つのエピソードを1つの映画で見せる意義があまり見つからなくて、
それぞれ別の話でみてもまあいいかな、、と思ってしまいました。
10話関連のエピソードは、未来から「むかーしむかし」と語り出す王道でおしゃれな演出ですが、ありきたりな感じ。
ユリスエピソードは大切な人にちゃんと言葉で伝える大切さという示唆は得られるけど、このエピソードでヴァイオレットが何かを学んだり、考え方が変化するような影響は あまりないんじゃないかな、と。
でも1つの映画で3つもエピソードが見れて、どれも泣けるほど感動できて、アニメ本編との繋がりも楽しめて、最高でした!!
ずっと泣いていました
1作目の映画を観た時は、アニメをみていない状態で観に行ったので、内容か分からず、凄く後悔しました。
今回は、アニメを全部観て、1作目の映画も再度観た状態で観に行きました。
やはり、もちろんですが知っている状態で観た方が、何倍も感動するし、何倍も幸せな気持ちにもなれます。
ただ、最後の方のシーンで、少し疑問な部分があり、疑問が解決出来ず、星半マイナスです。
晴れやかな気持ちになれる
TVシリーズは見ていない状態での鑑賞です。
まずとにかく作画がきれい。さすが京アニといったところでしょう。
陽に透ける髪の毛の表現等本当に細かく、息を呑む様でした。
あとTVは未見でも問題ない作りなのが嬉しかったです。そういえば「たまこ」もそうでしたね。
線の細い控えめな音楽も、主人公の心情にあっていました。
観客が願う様なストレートな物語も、これはこれで良かったと思います。
とても素敵で晴れやかな気持ちになれる作品でした。
すごかった
Netflixでテレビシリーズ13話+スペシャル1話と外伝を鑑賞してから見ました。
予習していなくても話は理解できるかもしれませんが、予習していた方が各キャラクターの背景などよくわかりますし、何より、テレビシリーズ・外伝共にすごく出来が良いので絶対に見といた方が良いです。
そしてこの映画もまた素晴らしかったです。
手紙と同じように、この映画もこの先ずっと、時を超えて、見た人にいろんな想いを届けてくれるのだと思います。
そのような作品が、様々な困難がある中でも公開された事に感謝したいです。
感動作とは
映像も綺麗で声優さんの演技も素晴らしく完成度という意味では最高だったと思います。
しかし感動作、というか泣ける映画泣ける作品というものに関して考えさせられました。
実際会場でかなり泣きましたが、じゃあ面白い作品と言えるのだろうかと色々考えました。
泣ける演出というのが確立され過ぎている。
また、泣けたポイントについても主軸の話以外でした。家族の話とか、そりゃ泣くけど。
主人公ヴァイオレットの気持ちというのは育ての親に対してなのか愛する男性に対してなのかわからなくて、一方少佐はなんだか最初から女としてしか見てない感じがちょっと冷めてしまったというか、引いてしまったというか。
オジさんキモいなって思っちゃいました。
しかし大元のテーマであるだろう「大切な人への大切な気持ちを手紙で伝える」というのは普遍的であり、見事に表現されていて素晴らしいと感じました。
最後に、ツッコむようなとこじゃないかもしれませんが大佐ってどうやって島に来たの?
ヴァイオレット達と同じ船に乗ってた?
最高でした
普段は、鬼滅の刃が久しぶりなくらいでアニメはほぼ観ないですし、
キョウアニ、キョウアニ、って何のこと言ってんだ?ぐらいの感覚です。
でも最近、会社の女の子から激しいぐらいに勧められて
そんなに言うなら!ということで、
アニメを全部見ました(外伝も)。
もうそこでうるうるしてました。
今映画もやってますよ!ってことなので、
行ってきました。
最高でした。
映画はたくさん観てるほうだと思いますし
泣くことはないですが
ボロボロ泣いてしまいました。
キャラが良いのもあるでしょうけど、
このアニメは内容がとても素晴らしい作品だなと思います。
なんというか…、相手へ想いはちゃんと伝えないといけないなと思わされるような、
苦しくもあり歯がゆくもあり、でも心が洗われる、
そんなアニメですね。
自叙伝
なんだろこのドラマチックな展開。
作り話だし、少し予想もできた。
映画にするためのご都合的な展開とも思ってしまいました。
でもそれをも凌駕するドラマ。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
その題名そのまま、自叙伝を映像にしてみたような。
歴史上の人物に思いを馳せるようなそんな思いになりました。
歴史は正しいとは限らないし、美化されたり誰かの想いが反映されてしまうこともあるかもしれない。
ヴァイオレットは確かにいました。
そしてヴァイオレットの声優さんの演技力が凄まじい。
あの泣き声や感情の表現は無理だ。
家でもう一度見て我慢せず泣きたいです。笑
予習は必要だと思った
テレビ版も観ずに京アニチャンネルのダイジェストだけを見て参戦。もうちょっと、コンパクトにテンポ良くできなかったのだろうか?もっと戦闘シーンとかあるのかなとか思ってたけど、そんなのはなくひたすらストレートプレイに特化した内容だった。
映画だけを観てその魅力には魅了されなかった。
朝一の鑑賞だったので眠気を誘われて前半もいまいちだった。
鬼滅に隠れてヒットしているみたいだけど、何度も見たいとは思いませんでした。
ここまで積み重ねてきたものを、全てぶち壊した名作
確かに素晴らしい映像美を魅せる映画でした。しかし・・・
私は原作からテレビアニメ、OVAそして外伝まで全て視聴済みですが、その上で今回の劇場版はレビュータイトルの通り、予想外に酷いものだと感じました。
原作の世界観に加え、作画、音楽、声優とこれだけ素晴らしい素材が揃っていたのに、脚本や演出の不味さが全てをぶち壊しにした、と思います。特に気になったのは、ギルベルト少佐のキャラクター設定です。
本作品中での彼は、卑屈でネガティブ思考の情けない男性として描かれており、再会を望んで遥々会いに来たヴァイオレットを、酷い振る舞いで拒絶します。作品中盤以降、煮え切らない態度で延々と後ろ向きな言動を繰り返す少佐の様子は、ファンのひとりとして見るに堪えない演出でした。
最後は業を煮やしたディートフリートやホッジンズに無理やり背中を押され、ヴァイオレットからの手紙を読んで渋々彼女を受け入れますが、あれでは早晩、DV夫まっしぐらなのではないかと思いました。この劇場版は女性客の方々からも絶賛されているそうですが、女性目線で見て、あんな男の人はどう映っているのでしょうか。
この点に関して、監督の方は事前の舞台挨拶で「今回の少佐のキャラクター設定は観客の反発をかう可能性があるから、なるべくそうならないように注意して制作した」旨の発言をしたそうです。
見所のアピールをするならいざ知らず、なぜ公開前に自らフォローしなければならないようなキャラクター設定を容認したのか、また原作者の方はよく今回のキャラ改変に同意したものだな、と疑問や驚きばかりが募りました。
なお、念のため書かせて頂きますが・・・
原作での少佐は負傷が癒えた後に陸軍へ復帰し、昇進を重ねながらも敢えてヴァイオレットとは距離を置き、影からそっと彼女を見守ります。
その後、アニメのラストで描かれた列車襲撃事件の際、ヴァイオレットの危機を知って颯爽と現場に駆け付け、ふたりは感動の再会を果たすのです。
そして「もう何処にも行かないで、ずっと傍にいて欲しい」というヴァイオレットの切実な願いを聞き入れ、ふたりは互いの想いを確かめ合い・・・となります。
以上、長々と場違いな原作の説明を恐縮ですが、もうお分かり頂けたかと思います。今回の劇場版の少佐は、原作とは似ても似つかない、正反対のキャラクターに変えられているのです。
映像化に際して、原作に手を加えること自体はむしろ当然かとは思いますが、メインキャラをここまで弄るとはもう、原作に対する冒涜なのではないか、とまで考えてしまいました。
私自身、映画館で感動シーンの連続に涙する観客に囲まれながら『この鬱屈したおかしな様子のヘタレ帽子男は誰??』という疑問と不満が頭に渦巻き、途中から完全に醒めてしまいました。
これまで積み重ねられてきた『少佐の死に傷付きながらも、懸命に前を向いて生きて行く純心で健気な少女』というストーリーから一転、『変わり果てたダメ男を忘れられずに居る拗らせ少女』の物語に変わってしまったように感じられ、とても残念です。
実際には、復員兵が少佐のような精神状態に陥ることは十分あり得るのだろうとは思いますが、ファンタジー&ラブストーリーの世界観の下で、ヒロインの相手キャラをこれほど改悪する必要性がどこにあったのか、制作側の意図が理解出来ませんでした。
こんなことになる位なら、たとえベタな展開と言われようとも原作通りに、アニメの最終回で再会させて終わらせておいた方が、まだましだったのでは?
加えて言うなら、アニメでは一貫してギルベルト少佐の死を連想させる見事な脚本で通したにもかかわらず、あっさり『実は離島で生存していて、過去に色々とあったので拗らせ青年になっちゃってました・・・』では、いままでの感動は一体何だったのでしょうか?
ヴァイオレットが代筆を通して、あれだけの葛藤を経ながら成長を遂げていた間、少佐の方は足踏みどころか、うじうじしながら精神的に退化していたことになり、結果としてこの劇場版は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』という作品自体の品位やレベルを一気に下げてしまった、と言わざるを得ない、と思いました。
絶賛の嵐を見ると、ファンとしてこのようなレビューをすることに躊躇いも有りますが、結論としてはやはり「さすが京都アニメーション!」という感想だけでは済まされない、失敗作だと思います。
もちろん、京都アニメーションを巡る事情は存じておりますし、それらを乗り越えて公開された本作品の意義も十分理解しますが、そうした事情と作品の出来映え自体とは、別物として捉えるべきかと思います。
大変言い辛いことですが、このアニメの映像化は外伝までで止めておくべきだった・・・というのが個人的な偽らざる本音です。m(__)m
全492件中、161~180件目を表示