劇場公開日 2019年6月21日

「☆☆☆★★ 「普通に生きろ!」と言われた稀代の殺し屋。 スーパーマ...」ザ・ファブル 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0☆☆☆★★ 「普通に生きろ!」と言われた稀代の殺し屋。 スーパーマ...

2019年9月9日
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☆☆☆★★

「普通に生きろ!」と言われた稀代の殺し屋。

スーパーマン殺し屋が《普通》になる事がどれだけ大変なのか…って内容。原作コミック未読。

予告編からはゆる〜いコメディーかと思いきや、中身はかなりのハードアクション映画。
主演岡田准一の鍛えられた肉体のアクションには、以前から定評があり。その意味では適役なのですが、演出やら何やらと「いくらなんでも…」的な面が気になってしまう。極めて普通すぎる映画かと…まあ、それはこちらの独り言です。

…って事で、中身より俳優さん達をあれこれ。

岡田准一

『追憶』の時にも書いたのだけれど。はっきりと言ってしまうと、この人には演技力が無いと思っている。
但しそれも、『海賊とよばれた男』の様な《癖の強い男》を演じると極端に変わり、突然素晴らしくなり画面映えがする。
元々、演技的な質が大袈裟な人なので。普通な人を普通に演じるだけの力が無く。雰囲気重視になりがちなのが原因なんじゃないか?…と。
この映画では。得意のアクションを存分に発揮出来る後半で、その肉体を縦横無尽に駆使し活き活きとしていた。
でも収穫だったのは。これまで(こちらが勝手に思っているだけではあるけれど)普通の人を演じるのが苦手だった彼。普通でありながらもちょっとズレている男だけに、実は《異質な人間》とゆう得意な人を演じていた様に思う。恋に奥手な部分もアクセントになっていた。

柳楽優弥

ここ1〜2年で、狂気的な人間って事で考えると、先ずは1番に名前と顔が浮かんで来る俳優になりつつある。
真利子哲也の『ディストラクション・ベイビーズ』の影響もあるのだろうが。何よりも、本人自身が(映画業界内での)自分の生きる道を探し求めた結果なのだろう。だけど、そんなチンピラ俳優一辺倒だけで終わって欲しくないのは、『泣いた赤鬼』での演技を観ても強く思う。

安田顕

同じくここ1〜2年の間で、強烈な個性で日本映画界で独特の存在感を増して来ているのがこの男。その顔面圧力が、この映画では人一倍強く。これまで多くが、小粒な作品での出演だっただけに。大手の作品に出演が予想される今後は、どんどんと賞レースに絡んで来る存在になると思う。

福士蒼汰 向井理

意外にも面白い役柄だったのがこの2人。
これまでは、或る意味良い子の役が多かっただけに。この映画でのちょっとした悪役は今後の糧になる事は間違いない。
大体、映画界でのイケメン枠は、どんどんと下から突き上がって来るのだから。早いうちに自分のポジションを取りに行くのが適切な考えでしょうね。

佐藤二朗

絶えず癖の強い役に終始するのがお約束。
…だっただけに、意外にも普通過ぎる役。(この人にしてはだけど》

木村文乃

『居眠り磐音』での純な娘役は久々の適任だった。だけどここ最近は「こんな役ばかりじゃダメだ!」…と、本人及び事務所が考えているのかどうか?は分からないが。観ていても【らしくない】役が続いている感じ。この映画でも、よくよく考えたら「必要だったのか?」と思ってしまうくらいだったのだが…。
所詮、吉永小百合にはなれないのだから。【らしい】役を【らしく】演じるのも大事な事だと思うんだけどなあ〜。

山本美月

そうゆう意味では。彼女は、以前だったなら木村文乃が演じていたかも知れないカワイ子ちゃんヒロイン。もう後数年はこの路線でもいいんじゃないないかと思う。昨年の『友罪』の時には、まだこの手の役は早いんじゃ?…と思っただけに。(でも NHK版『64』は良かったんだよなあ〜)

光石研

出演場面は少ないが、流石に光石研と思わせるのが。ヤクザの組長でありながらも、小物感満載なその雰囲気。
しかしそれこそが、光石研の光石研たる所以(^^)

⁂ このところレビューをサボりがちだったところ。原作コミック未読で、何書いて良いか分からなかったのもあり…。

2019年6月22日 TOHOシネマズ西新井/スクリーン6

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松井の天井直撃ホームラン