「ジャッカル富岡とハコスカが大事な作品ですよw」ザ・ファブル マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャッカル富岡とハコスカが大事な作品ですよw
原作を週刊誌でリアルタイムに読んでるのと、作者の南勝久さんの「ナニワトモアレ」から読んでて、ちょっと癖になる作風の面白さに期待して鑑賞しました。
で、感想はと言うと…悪くないけど、期待してた割には…な感じです。
岡田准一さんを始め、かなり豪華なキャストの割には所々足りない物がある感じなんですよね~
一年間殺し屋家業を休業する為に大阪に引っ越してきた殺し屋と相棒が兄妹に成り済ますが、やはり平穏にはいかないストーリーなんですが、何て言うか関西人だからでしょうか、大阪感が圧倒的に足りないんですよね。
原作者の南勝久さんの描く物語は大阪のちょいガラ悪感がプンプンしてて、そこがまたクセになるポイントなんですが、それが足りないんですよね。
関西をベタに代表する物を直球で出さなくても良いので、例えば岡田さんがCMキャラクターで出演してる「ひらパー」なんかも絡ませるとか、大阪の空気感を感じさせる何かをもっと出した方が良かったのではないかと。
関西弁もなんか微妙な感じで、喉に小骨が引っ掛かった感じが終始すると言うか…
主人公の佐藤アキラ = ファブルを演じる岡田准一さんは全然問題無しですが、他のなかなか豪華なキャストが正直活かしきれてない感じで勿体無い。
特にクライマックスの工場内のアクションシーンはむやみやたらにヤ○ザが多くて、逆に登場人物の良さを殺してるし、あんだけ多くてやられ役を出すよりも少数精鋭の方が際立つのにちょっとシラケる感じです。
原作と多少違うのは仕方無しですが、それでも原作に沿わそうとし過ぎる感じの割りにはしょってる箇所も割りとあるんですよね。
バイト先の社長役の佐藤二朗さんは流石な感じで佐藤さんが出ると途端にテンポが良くなるw
妹のヨウコ役の木村文乃さんが意外に良かったのが良いw
テンポも良いし、良いクッションと味付けになってて、キャラとしても木村文乃さんの味が上手く出ています。
若頭の海老原役の安田顕さんは原作の海老原とはかなり違いますが、結構良い感じ♪
出所したてで火種となる小島役のです柳楽優弥さんも原作にないサイコな感じは悪くないんですが、ファブルが出てくると途端にギャグメイカーになってるw
あと、個人的に小ネタであっても欠かせないジャッカル富岡役の宮川大輔さんが…なんかこれじゃない感じw
じゃあ、誰なら良いのかと言うと…若ければルー大柴さんなんですが、ますだおかだの岡田圭右さんなんかは良いかなと思うんですが、あの濃さは…やっぱりルー大柴かなぁw
またファブルが猫舌であるのが何度も出てきますが、これは他の方も書かれてますが、その理由をちゃんと描かないとただの小ネタにしかならないのでそこは描かないとダメでしょう!
海老原が大事にしているハコスカは良いけど、ハコスカに乗った時のBGMは矢沢永吉さんかキャロルを流して欲しかったかなぁ。
ハコスカに拘っている人ってある程度の歳になっても不良の心意気を忘れない感じがするので、そこは永ちゃんかキャロルでしょ!(どちらもボーカルは永ちゃんですがw)
また、エンドロール後のサービス映像は完全にマーベル映画に乗っかった感じで、それは良いとしてもあの映像は要るんでしょうか?
凄くツッコんでばかりですがw、結構期待してたからツッコミも沢山になりました。
それでも映像の随所にクライムサスペンスにフィルム・ノワール的な拘りもあるので、原作の良さをもっと活かしきる何かがあったと思うのですが…やっぱり惜しいなぁ。
とは言え、楽しめる要素は多いし、原作を知ってる人にはツッコミがあっても、原作を見てなくても楽しめます。
割と肩の力を抜いて、気楽に観る方が良いかなと思う作品です。
pipiさん
コメント有難うございます♪
共感頂きまして光栄です。
猫舌のくだりは原作を読んでないと分かんないんですが、やっぱりそこが説明されてないとただのギャグになってしまうのが勿体無いですね。
やり過ぎはよくないけど、良い作品だからこそ、きちんと細かい部分もこだわって欲しいかなと思います。
また、お暇がありましたら、覗きに来てくださいね♪
大阪感の不足、佐藤さんの良さ、
そして永ちゃん、仰る通りですねー。何度も頷きながらレビュー拝読しましたw
超猫舌は、原作未読でも味覚・嗅覚研ぎ澄ませているせいだなぁ、とわかったのですが、レビュー眺めると伝わってない方々も多いのですね。
もっとわかりやすく理由をきっちり描かないと通じないんだと改めて思いました〜。