愛がなんだのレビュー・感想・評価
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恋愛においての上下関係
鑑賞後の気持ち
これが現実なのか。嫌だな。
鑑賞後の心の変化
好きな人を好きでいようと思った。
鑑賞後の行動の変化
好きじゃない人からの好意はキッパリ断る。
好きなシーン
なし
嫌いなシーン
最後のそれぞれが自分の好きな人と自分を好きな人を見るシーン
どこまでも
どこまでも不器用な2人がいる。
好きな人の好きな人は、自分ではない。
それでもその人に近づきたくて、尽くしてしまう。
そんな自分がそれでいいんだと納得させている。
けれども、それがいい事ではないと薄々気づきながらも戻れないでいる。
「寂しい時ってあるの?」
「最初だけ。あとは、自分が大好きだから」
このセリフがものすごく響いた。
「幸せになりたいですね」
仲原が去り際言ったセリフもとても良かったです。
悲しいと切なさを描かれているけど、この風景でどこでもあるようでどこまでも続いているんだなと感じる作品でした。
主演の岸井ゆきのさんの演技がとても素晴らしかった
愛がなんだ
面白かったと思う。面白かったと思ったんだと思う。でもなんだか引っかかる。
これだけは言いたい。こちら側(客)がわかっている嘘ほど心を揺さぶるものはないと思う。嘘をついていることを知っている。しかも、その嘘は他人を騙すと同時に自分を騙す。
これに関しては面白い。メモしておくべきテクニックだと思った。応用も効く。
ただ、映像的な面白さを、映画としての表現をあまりにも無視し続けているのに、僕は違和感を感じるのだろう。ただ写しているだけ。変だと思われないような構図で。そういう作風だし、その大胆さはすごいと思うけど、僕の好きなものではないと思った。好きだと思いたくないだけなのかもしれないけど。
それから、この映画はよく言う「考えさせられる系」の映画だ。僕はもしかしたらこの「考えさせられる系」の映画は好きじゃないのかもしれない。確かに見終わった後の余韻や、見ている時の確かに…と思う気持ち、共感。心地いいと思う時もある。そう考えている自分が好きになっている感覚。しかしこの映画はそれがあまりにも多すぎて、常に考えながら映画を見ることになる。それはそれで、観客の思考を動かす方法論として完璧なのだが、僕は映画を見て脳を動かすよりも、心を動かしたい。自分の感情を爆発させたい。そう言う体験がしたいのかなと思った。
そう言う意味で言うと、切ないシーンがいつくもあった。身勝手な男に振り回されるシーン。何気ない一言で大ダメージを負うシーン。これが見たい。この体験は、何度も何度も食らってもいい。感情が暴れる体験。それが散りばめられていたのかすごく良かったし、心地よかった。
哲学的な映画はダメなのかもしれない。「愛とは?」を問う映画。人気が出る理由もわかる。だって誰しも一度は悩んだことがあることだからだ。しかし、誰に言うわけでもなく、心にしまっている自分の中のモヤモヤ。人に話しても、うまく伝わらないし、本質的に理解できる人間は自分しかいない。その孤独感。それを見事に物語として映像として「そうやって悩んでいるのは君だけじゃないよ」って教えてくれる。そんなところに惹かれるのだろう。
しかし、なぜこの映画が最終的に面白かったと思ったかと言うと、今まで見たことがないような、目新しさ、斬新さ。まさに「驚き」があったからだ。ここまで会話劇だけで喜怒哀楽を見せるものも斬新だし、最後のクレジットの出し方、不必要に見えて実は全部必要な一つ一つの台詞。見たことあるようで見たことない。僕はこの手の映画が大好きだ。
人の弱いところが見えたかどうか。とても見えた。全員弱い。欠点だらけ。だけど、それに気づいていないのがいい。自分の欠点は客観的に見れないという本質的なところ。そこに共感する。誰しも失敗している。人から言われてやっとわかる。
謎があったかどうか。これは難しところ。だが、マモくんの感情はほとんど描かれていない。テルちゃんにとって、マモくんの感情は謎でしかないのだ。これは立派な謎なのではないだろうか。観客は、テルちゃんに自分を投影する。テルちゃんは、マモくんの感情という謎を常に追い続けている。一体誰が好きなんだ?自分とマモくんの関係は一体なんなんだ?どうと思っているんだ?と。こういう、事象だけではなく、「誰かの感情」というテクニックでも謎を表現できるのだ。
一言で言うとこの映画は「リアリティの極限」であると思った。リアルの世界では、感情が動く瞬間に音楽なんてならないし、作られた台詞を話すこともないし、ぎこちない動きをすることもないし、言う必要のあることしか話すなんてことはない。地に足ついた映画の極地だろう。どこまでもリアルに描くことで、我々は「あるある〜」となる。映画というより、その生き物たちの生活をのぞき見しているような感覚になる。このリアリズムは好きだ。全ての行動に説得力がある。なんなら、ちょっと突飛なことをしても、説得力に負ける。これは僕の好きなものだと思う。誰がなんと言おうと、あるわけないだろ!と思うようなファンタジーは作りたくないし、簡単に血を流したり、日本でピストルをみんな持ってたりもしたくない。
また一つ自分が好きな映画の条件を見つけた。
第一候補
1、人の弱い部分が見えるかどうか
2、謎があるのかどうか
3、リアリティがあるのか
第2候補
1、観客が憧れる存在
2、「泣ける」のかどうか
今のところ、上の3つが僕の好きな映画の条件だ。もっといろんな映画を見て研究していこうと思う。
P.S. この間自分で物語を考えてみたが、やっぱりまだ自分の好きな物語というものが可視化できていない気がする。もっとたくさんの「面白い」を集めなければ。
岸井ゆきの
ドラマ「99.9%」を見て、何か変な子だなあ、とは思っていた。それが「そば煮るね」のCDのカバー写真を見てから、かなり好きになった。その後「おじいちゃん、死んじやったって。」を見て、いろんな演技ができる役者さんであることを知った。
そして、この映画の岸井さん。すごい役者さんだなあと思った。
この映画は自分にとってはもたもたした感じが残る作品だった。でも、人を好きになると、人は正常ではなくなるのはよくわかる。昔は恋愛がらみで殺人事件などあると、それこそ「映画みたいだ」とか「ありえないよな」とか思っていた。でも、今は(自分が殺人を犯すわけではないが)犯人の気持ちが少しわかる(?)ようになった。
その辺りのぐだぐだやわけのわからなさをうまく描いた映画だなと思った。
とはいえ、やはり岸井さんにつきる映画だ。
あと中原さん役の役者さんもよかった。
そもそも愛ってなんだ。
~さよなら興行~「テアトル梅田を彩った映画たち」にてリバイバル上映。
公開当時劇場鑑賞して以来です。改めて観たらめっちゃ今泉監督らしさ全開ですね。私はこの作品が今泉監督はじめましてだったんでもちろんその時はそんな印象はなかったんですけど。
一緒にいるのに上手くいかない男女の群像劇。ひとりひとりが主役であり、脇役でもある。大変豪華なキャスティング。マモちゃんの終始自分勝手で煮え切らない感じにイライラしっ放し。テルコはこんな男のどこがそんなに良かったのだろうか。
一見友達も多くて自由人なスミレも泊まりがけのBBQはすっぽかされたり、登場人物がみんなどこか孤独を抱えていてそこがリアルでもある。求めたり、求められたり。ほんまに面倒くさい。愛がなんだ。とりあえずナカハラには良いことがありますように。
主人公にイライラするのは自分に重なるから
ある意味才能
こんな女性もいるんだ❗
収まりの良いところに
街の上でに続いて鑑賞
若葉さんという役者をこの二作で知りましたが、とても好きな役者さんになりました
本作においては居心地よくないながらも安心できてしまう関係性を壊し新たな展開を生むキーマン
主演の岸井ゆきのさんのの演技がほんとに素敵です
窓らないのでまた後ほど
テルちゃんでありマモちゃんでもある
成田凌くんってクズっぽい役を演じてる時、ほんと魅力的だなぁと思った。
どう考えてもクズなのにうっかり好きになってしまうのめっちゃ分かるわ、と思わせる雰囲気がブワブワと出てる。
不気味ちゃんになってる岸井ゆきのさんもとても良かった。
こんな子いるよな〜ってかこれ私じゃん?浮気されて周りからあんなクズとは別れろって言われても好きだからって言って別れられなかったあの時の私じゃん?って思い出したりして。
でも、彼氏がテルちゃんぽくて嫌になって別れた時の私もいたなぁと思い出したりもして。
立場が違えば誰しもがテルちゃんにもマモちゃんにもなるんだなぁと、客観的に自分の恋愛を見つめ直してた。
いたるところの細かい描写が良い
タイトルが安っぽいが、ヒットしてよかった。
ここ数年今泉監督が気になってて、遡って今ここ。
さすがヒット作、200以上レビューある。
こりゃ誰もみないな^_^
原作があるからかもしれないが、ダラダラしたアドリブ会話はなく、優秀な役者と非常に練られた脚本で楽しめた。そこいらへんのもう若く無い若者が、ひっつこうが離れようがぶっちゃけ痛くも痒くも無いのだが、2人のリアリティが私の記憶の引き出しの奥から埃を被ったムズムズを引っ張り出してくる。
好きで、好かれて、甘えて、甘えられ、めんど臭くなってきて、冒険の旅はまだまだ続くと自分に言い聞かせ、決めの言葉をのらりくらりと避けてるうちに、だんだん人生追い詰められて行くのよ。
あぁ、、、確か自分はこうではなくてよかった。
たまたまプロデューサーのアフタートークを聞けて興味深かった。企画から実現まで本当に時間かかるものなのね、、、ずっと熱意を持ち続ける事ができる事が職能かも知れない。
ちょっと気になったのはNot Heroinのブランド化の話しとポスターのデザインの話だった。
流通や営業的考えでヒット作を意識したり、あやかったり、ポスターが分かりやすいけど真似やカテゴライズはコモディティ化、劣化一直線だからね。
若者の水戸黄門作ってどうする的な気がしました。
自分達で自分の首絞めて寿命を縮めないように気をつけて頂きたい。
若い監督、新しい才能に「賭ける」って所がただ一つの突破口だよ。
不器用なのはてるちゃんだけかと思いきや!
なんかめちゃめちゃ面白かった。
想像してたクズ男役、成田凌、の、変化球!
てるちゃんのことあんなふうに雑に家から帰したくせに、
すみれさんのこと紹介するあたりはクズ。
すみれさんにニヤニヤしてるまもちゃんの姿は滑稽すぎた。尻尾振ってるのが見えるくらいに「こっち見てー」って言いたいのがわかった。
自分だったら、好きな人のその姿見たら、さーっと感情が冷めていくと思う。
でもてるちゃんは違うんだなー。
そこからのラップに痺れました!
すみれさん=江口のりこなのが、憎めないポイントです。
あと、追う側のふたり(てるちゃん&中原)の意見の対比は興味深かった。私も中原派。追うのもいい加減にしないと疲れてしまう。惨めになっていく。でも最後写真展に来たのはどういうことだったんだろう?
てるちゃんの、最後の「まもちゃんになりたい」発言は何となく分かる。
出てる人間みんなが幸せになれるといいなと思った。
最後に言ったマモちゃんへの感情
最近でいえば「花束みたいな恋をした」とか「明け方の若者たち」とかのキュンとするというよりは胸が締め付けられる系の恋愛映画です。その2作は一度は双方向的に恋愛が進みますが、今作は恋愛の矢印が一方通行です。
恋愛映画の多くは付き合う直前から始まることが多いですが、実世界で考えると恋愛で酸いも甘いも経験するのは、付き合った後よりも自分を好きかどうか分からない相手を想い行動している時。この映画は恋愛の酸っぱい部分を思い出させてくれます。(良くも悪くも)
感想としては、「テルちゃんも中原くんもよく頑張った!」これに尽きます。テルちゃんは終わってないか。。
旅行で心が折れた中原くんがコンビニで葉子を諦めようとしている姿に「愛がなんだ」と言い放つテルちゃん。お前が諦めたら同じ境遇の私はどうなるんだよ、とでも言いたげな表情。
銭湯で働くパートの先輩にも「別れた旦那も時間が経てばどこが好きだったか分からなくなるよ」と次の恋愛へ行けとも取れるアドバイス。
ここで諦めるのかな、と思っていたらテルちゃんは看病に来たマモちゃんにとっくに好きじゃなかったと嘘をつきます。テルちゃんの芯が強すぎる笑。
最後は、ダブルデートの中で「マモちゃんへの恋でも愛でもない執着は何なんだろう」と自問自答して終わります。
中原くんの事やパートのおばさんの事をうっせぇと切り捨て、好きではないと嘘をついてまで今まで通り会っている自分の「好き」を考えています。
恋と愛の定義が気になったので調べると「恋」は一方、「愛」はお互い通じ合っている時。「好き」は恋の一歩手前、とのこと。(諸説あり)
私の解釈は、テルちゃんのマモちゃんへの執着は、恋も愛も押し殺した好きなのではないかと思っています。ラストショットの象とテルちゃんは、自分の好きと向き合う彼女の心の描写と捉えています。テルちゃんがんばれ。
似たものの集まり
愛がなんだ
恋愛に型があるのかはわからないけれど、色々な愛があるのだなと思いました。
仲原君とテルちゃんは同じ側の人間だと思っていたけど、ちょっと違うみたいだし、気楽な関係を求めていたマモちゃんはすみれさんとの関係になると途端に重い男になるのも面白かった。本当に愛は色々。
当人同士が納得しているならそれでいいのかもしれないし、他人が口出しする事ではないのかもしれない。でもテルちゃんとマモちゃんの関係って傍から見ると残酷で苦しい。マモちゃんは無意識にテルちゃんを振り回してるし、テルちゃんは病的にマモちゃんを愛している(愛なのか?)。
自分の無いダメな女テルちゃんのマモちゃんへの信仰心みないなものが怖くもあるけど、ある意味我が道を貫いているようにも見え、清々しくてカッコいいとさえ感じてしまえるのが不思議だった。
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