THE GUILTY ギルティ(2018)のレビュー・感想・評価
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ちょっと物足りないかな…
なるほどな作品。見る前の期待値が高すぎたのかも。
見た目と違い主人公が異常にキレやすく、物言いも乱暴で性格に問題ありの人生だったのかも。ラストは全てを受け入れて、明るいドアの前で救われそうに見えるが、音楽が不穏な感じですね。
劇場内が終始とても静かで観客も入り込んでる雰囲気でした。ポップコーン食うアホもいなくて、とてもいい環境で鑑賞できました。
"Guilty(罪)"とはなんだったのか
早くもハリウッドリメイクとの噂があがったデンマーク映画。
電話の会話だけで展開するストーリーにも関わらず、引き込まれる映画でとても面白かった。
本当にカメラが主人公のオフィスから一歩も外に出ない。
ここまで字幕が重要になる映画もなかなかないだろう笑
字幕の情報のみで、電話の向こうで何が起こってるのか想像し、音のみで伝わってくる希望、絶望、衝撃の展開に一喜一憂する。
私は伊坂幸太郎の小説「アヒルと鴨のコインロッカー」を思い出した。文字情報からのみ読み解く際に生じる思い込み、ズレを利用した構成で、これは映像にしちゃダメなやつだ(笑)と思いましたが、(実写版の「アヒルと鴨」は俳優ごと入れ替えるという反則技を使っていましたが)、この本作「ギルティ」を観て「こんな手があったのか!」と唸りました。
物語が進むにつれ、主人公の罪とはなんだったのかが次第にわかっていく。人間関係が如何に思い込みによって出来上がっているのか、経験やプライドによる思い込みがひっくり返され、主人公の次なる罪として跳ね返ってくる恐怖。こういったサスペンス要素もしっかり楽しめるが、
ラストで主人公がイーベンに「あなたには罪はない」と説得をし、そして主人公は自分の罪と向き合う決心をする。このドラマが素晴らしい。
主人公が最後に電話を掛けた相手は妻パトリシアだと思う。
罪を認め、刑務所へ入る前に別れの言葉を投げかけるのか、あるいは愛を伝え帰りを待っていてもらうのか。
主人公が向かう扉の先が光に溢れていたのがせめてもの救いであった。
想像するからこそ楽しい
上映中は、ずっと息を殺してました。身動きひとつできない緊迫感に押しつぶされそうです。
場面はオフィスだけ。しかもほとんど主人公しか映らない。あとの人物は全て電話の向こう側。想像力をフル回転させて見てました。
見終わった後は、映画というより、良質な読書をしてる時のような、心地よい浮遊感が残ります。
ほぼ一人で演じてるだけに、主人公の目線の動きとか、カメラワークとか、計算されてるんだろうなと思いました。もっと犯人との頭脳戦で、追いかけっこがメインかと思ってましたが、予想外の展開に驚きました。しかし病んでる人間しかいない。主人公もしっかりカウンセリングどうぞ。
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