アメリカン・アニマルズのレビュー・感想・評価
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美しいと思っただけ
バリー・コーガンが大好きなので、スペンサー目線で観てしまった…
スペンサーは初めてあの本、フラミンゴの絵を目にした時、ただ、美しいと思っただけなのでしょう。実際に鳥類画家になってるし、訳のわからない焦燥感とウォーレンによって良くない方向に向いてしまっただけなのだ。
最後に本人が登場するのはよくあるけど、最初から物語と平行して多くを語ってくれるから不思議な感じ。
元々の出来事が稚拙なので、笑えてくる。変装に至ってはもう、ギャグでしかない。
鳥類の絵は本当に美しく、スクリーンで見ると圧巻です。エンドロールに写し出されますが、あそこで席を立って帰って行った人は、この映画がつまらなかったのでしょうね~👍
映像のスタイリッシュさと、ストーリーのギャップ
この若者たちは、本当は途中で止めようと思っていたのではないか。
或いは、皆が皆、実行にまで行き着くとは思っていなかったのではないか。
それほど計画は粗雑で、行き当たりばったりだ。
だが、自分は、或いは、自分達は「特別」だというような承認欲求や、歪んだ仲間意識が交錯し、ズルズルと犯行に至ってしまう。
時間は経ってしまっているが、それぞれの記憶が大きく異なることや、犯行中の重要な確認作業もなおざりで、また、古い映画の「華麗なる賭け」の一場面をスクリーン越しに見るたりすると、どこか現実感に欠ける、犯行自体にフワフワした感覚を覚えてしまう。
ITバブルが一旦弾け、その後、リーマンショックまでのそれ程長くはない好景気にあって、豊かとは言えない家庭環境や、成功する可能性の少ないアートの世界に身を置いてしまっている状況なども、彼らに閉塞感をもたらし、間接的にこの犯行を後押ししたのだろうか。
映画を観て、こんな馬鹿なことはしないと思う人々が多くいる一方で、若気の至りに共感する人も少なくないと思う。
日本にもバブルがあって、そんな中、実は閉塞感を感じていたんだとか。
自分にもちょっと無謀な時期があったとか。
だが、閉塞感が犯行動機であったら、何か悲しい。
作中の本人達がインタビューに答えている様を観ていると、犯行に至る過程を分析しようと試みるものがいる一方、どこかに、自分はやはり特別だという承認欲求を抱え、反省や後悔を感じることが出来ない者もいるように思う。
なかなか人は変われないのかもしれない。
日本で数回あった大学生の集団レイプ事件などは以ての外だが、一気飲みの強制で急性アル中になって救急車で運ばれたとか、実は根っこは、この事件と似たようなものなのではないだろうか。
どこに一線があるのか、それも分からずに越えようとして超えたのでなければ、本当に不幸だ。
ダサいオーシャンズ11
最初の計画はうまくやってるように見えたけど、決行日になった途端に慌てまくりで緊張感があるシーンなのにちょっと笑えてしまった。本人と物語を混ぜたりしてリアルな感じであまり観たことのないタイプで面白かった。
1200万$
に値しない軽率なドタバタ劇。
老変装怪し過ぎ、でもしないよりマシ、なんで素顔でしたし?‥いや、そもそもメンバーの中の理知系キャラはもうちょっとちゃんと気の利く抜け目ない賢マンかと思ってたのに、計画はずさんで行動も場当たり的、1人のおバカに触発されただけで皆まともな良心を持ち合わせた小心者で、引っ張ったわりにお粗末というか、元々映画にするほどセンセーショナルな題材だったのか?‥と。
あのドタバタを一緒にハラハラできた人は楽しめたのかも知れないけれど、私にはアホなことはヤめときなさいという単なる犯罪抑止教材程度にしか響かない作品だったかなと😒
引っ越しの荷物でも本って重いよね~📚
ところで今さら本人達が一人残らずわざわざこの映画作品に顔出しするメリットって…🤔❓
今でもちょっと一線越えちゃうのが🥴タマラナイ~な お🐎🦌なの? ギャラ💵なの?
今ならYoutuberの道とかありますよ〜📹
(🥴←ナンダコノ顔
∵ スマホOSアプデして新絵文字が使えるようになってオモチャが増えたヨ🥳yeah!~)
青春クライム物に絶妙なスパイス
映像の撮り方がオシャレ。ポスタービジュアルは今年公開の映画で一番好きです。オシャレ!
今に物足りなくて危険なことしちゃくなっちゃうお年頃の彼らが愛らしい。
そこでやめときゃいいのにやめられない。
分かってるのに危ない橋を渡って失敗。
でもその瞬間はめちゃくちゃ楽しくてハイになれて鮮明に記憶に残る。
リアルご本人登場により、若気の至りの後悔がひしひし伝わって来て良かったです。一時の危険な賭けが彼らと彼らの周りの人たちの人生を変えてしまって、映画作品として楽しく観ていた観衆側にハッと気付かせてくれる現実味が、絶妙なスパイスになっていました。
とはいえ当時の作戦実行に至るまでのやり取りはとても楽しく、参考にスパイ映画を観まくって「オーシャンズ11」的ノリで妄想シミュレーションしたりと、微笑ましくて笑えます。
限度によりますが、若い時の後悔も、大人になってからの行動で償っていけば良いのかな。それはそれで、青春の一部だったりもするから。
これは美談ではないし決して英雄譚でもない。だが学べることは多い
実際に強盗を行った4人がでてきて回想するシーンなど、とても実験的で新しい映画でした。
彼ら(特にメインの2人)はただ自分をせき止める見えない何かを変えたかった。お金が欲しかったわけじゃない。自分の人生に悲観的になってしまったのが早すぎた。映画の中でも言っていたように自分が特別じゃなくてなんの取り柄もない普通の人間であることに気付いてしまった。だからこそ普通じゃないことに魅力を感じてしまった。その手段が計画強盗をするというだけのことであったんだと思う。この話は教訓として学ばなければいけない映画なのだ。つまらない日常を変えたいからといって犯罪を犯していいわけでないということを。
ただ単にSNSで目立てればいいとか有名人になりたいとか。あるいは普通の生活をし毎日平凡に暮らせればいい、といったような人たちには到底彼らの気持ちは理解できないでしょう。
この映画が、そういった見えない何かで自分を突き動かせないでいる人たちにとって教科書になり、背中を少しでも押してあげられる作品になればいいなと思います
強盗計画のリアル…
エンタテインメントとしての強盗プロジェクトではなく、本人たちのインタビューも織り込んだ現実の世界を丁寧に描いている。多くの人たちが同じような「妄想」を一度はやったことがあると思うが、実行に移すか移さないかの巨大な壁が存在する。制作側が何を伝えたかったかが、いまいち分かっていないが、そこは各人が思い思いに考えればいいのかもしれない。音楽含め新しい試みをおこなっている佳作だと思う。
若さゆえの判断能力の欠如
予告編だと、「学生版『オーシャンズ11』、犯罪の実話を映画化」みたいな煽り文句で、華麗な犯行なのかと想像したのですが、全然違いました。
2004年当時大学生だった犯人たち4人と被害者や家族が、40歳近い今に過去のことを語り、若い似た役者たちに再現させる方式のドキュメンタリー風の作品で。
若さゆえの「何者でもない自分」を認められず、「特別な人間である証明」「刺激によって変わる」という夢に惹かれて、自らの描いた「ご都合主義のストーリー」に固執。
犯罪に手を染めていく過程を丹念に描いていました。
所詮、人生経験も想像力もなく、稚拙で浅はかな計画、ありえないほど致命的な凡ミスの連続。
「若さ」とは「馬鹿さ」であり、正常な判断をすることが出来ない様を延々と見せつけられた。
非常にいたたまれなかったです。
新感覚
映画とドキュメンタリー?の複合なのか始めてみる形式で驚きました。
入りづらいかなと思いきや案外、イメージつきやすく結構ありな構成でした。
適度な謎さを残しながら終わったのでそこもまた好きです。
若い人たちの誰しもが考えそうなことの末路がざっくりとした内容なのですが、要所要所刺さる言葉が合ったのでメッセージ性も高いと思います。
好みがはっきり別れそうな作品に感じたので周りの反応も結構気になります。笑
『レザボア・ドッグス』で予習しておくとなおよし
忘れないようにメモメモ。ケンタッキー州トランシルヴァニア大学図書館。John James Audubon “The Birds of America”.
大画面で見る精微な画像は非常に美しい。
まず図書館側の管理体制を見るに、資料に見合ったセキュリティになっていなかったのが最大の問題だと思った。管理するの担当者が1人だし、防犯カメラもブザーもないし周りからもちょっと死角になっているみたい。あと展示するのはレプリカでもいいんじゃないかと。本物はしまっときなさいな。
映画のつくりだが、たまに見かける本人達登場ってレベルを越えて、本編と並行してがっつりインタビューしてる。しかも本編とシームレスでつなげているようなところもあり、さらにストーリーの一部は「藪の中」になっていて、そういう風に撮っているという手の込みよう。本人達だけでなく、家族にもかなり時間をかけているが、どこにでもいそうな学生だったのがわかるだけにね。
最後の方で実際に被害にあった司書さんにもインタビューしているが特段変わったことを言っているわけではないのに、映画をここまで観てきた状態で聞くとずっしり重みがある。
この映画を簡潔に表現するなら、クライムムービーというか…厨二病に加えて自分探し症候群を併発した症例と後遺症の報告といったところ。
追記:『レザボア・ドッグス』を後日観た。…参考にしたらダメな奴だった。何やってんだか。
浅はか
規模はあんなレベルの犯罪ではないけれど、バレたらドウしようってビビりながら日常を過ごし胃が痛ぁ〜い思いをするのは理解出来る!?
がぁ、中学生レベルでの浅はかな行動には呆れるばかりで本人が出てくる演出にビックリはしたが、まるで"世界まる見え!テレビ特捜部"をマジメに映画化した感じがするのは気のせい!?
何にしても悪事はバレなければ安泰か、、悪いのは彼等だが同情してしまう。
共感は出来た
変わりたいとか、変えたいという気持ちはとても共感できる。
が、そこで高価な本を盗むという犯罪に結びつく(しかもすぐ仲間が増えるし)のは、ちょっと理解に苦しんだ。
大きく人を傷つけなかったことは良かった。何度もやめようと思うところとか。
親御さんのコメントは、聞いていてツラかったが、稚拙な計画になぜか笑えるシーンも。
罪を償った当人達が出演するのはリアリティを強めるには、これ以上ない手法かな。
刑期は7年。(これが長いのか短いのかよくわからない。)殺人などの重罪ではないせいか、全体的に若気の至りというか、「やんちゃしちゃった」感もあるような。
スペンサー役の人、顔がアジア系(モンゴルとかにいそうな顔)にも見え(アイリッシュだが)、なんとも言えない不思議な雰囲気がある人で、気になってしまった。
(最近やけにアイルランドが気になって仕方ないのはなぜだ?)
軽はずみで犯罪したら、、、あかんで!
2004年に起きた大学生による強盗事件を題材にした映画
教習所で流れる事故者の悲惨な映像の、「強盗版」みたいな、
「リスク」を痛感させられる教訓的な印象
若者たちが些細な憂いや不満から強盗を計画し実行する様を描く
動機の幼稚さ、計画の杜撰さ、そして事件実行によって生じる周囲への影響の大きさ
スマートでポップな画面作り(=主人公たちの万能感)
とは対照的な現実と意識とのギャップ(=若者が抱える漠然とした将来への不安)が混ざり合っていて、奇妙な没入感にとらわれる
冒頭に以下のような演出がある
this is not based on a true story
この物語は真実に基づく物語ではない
↓
this is a true story
この物語は真実の物語である
犯人たち4人と事件にかかわる何人かがインタビュー形式で出演しており、この本人出演部分がしっかりと映画本編と結びついているのとナレーションがほとんどないのが通常のドキュメンタリーと異なっていて特徴的。
軽はずみな考えって良くない…本当に良くない。
『オーシャンズ11』のような、完璧な犯罪映画かと思ったら…。
これまでになかった、ドキュメンタリーとフィクションを融合したかのような、新しい映画の誕生でした!
4人の大学生の犯罪行為に焦点を当てて、その行動から心理に至るまで、詳細に映像にしていくところが凄い。
実際に犯罪を犯した、4人の大学生のインタビューを交えながら進んでいく感じが、今までにない新しい形を生み出していました。
今日は、な、な、なんと!
監督が登壇しての独占試写会!
だから、監督から映画の裏話を色々と教えてもらうことができました(^^)
この映画を撮ろうと決めたのは、彼らが捕まってから4年後のことらしく、その頃はまだ4人は刑務所に入っていたとのこと。
そんな彼らに、手紙を送り続けるうちに彼らとの交流を深めていったと語る監督。
実際には、さらに4年の歳月を要して、8年かけて彼らの犯罪を映画化することに決めたようです。
だからこそ、詳細な部分に至るまで、丁寧に彼らの心境や行動が描かれていたように感じました。
インタビューを交えながらなので、犯罪の決行から捕まった瞬間の後悔の念まで…。
若者だったら誰もが抱きたくなりやすい、「特別な人間になりたかった」と語る彼らの軽はずみな思考が痛い。
最近YoutuberやTikTokなどで、自分を表現したい人が増えているから、分からなくもない…。
彼らはきっと、若者の考え方の最先端を走っていたのかもせれませんね。
でも、結果的にそれが自らを犯罪者へと貶めることになるとは…。
幸せな家庭で育ち、お金に不自由のない平凡な暮らしを送る大学生。
やっていけないことの分別が、きちんと理解できていたはずなのに、やってしまったから、その罪の意識は相当重くのし掛かっているように感じました。
普通の人が犯罪を犯したら、普通に悲しみ普通に悔やむもの。
その普通の感覚を兼ね備えた彼らだったからこそ、この映画は作られたのだと思います。
被害者の気持ちをきちんと考えることのできる彼らなら、これからの人生やり直せるはず!
そんな応援の言葉をかけてあげたくなりました。
今の時代にぴったりの映画。
会場に大学生くらいの若い人が多かったのも、納得の映画でした。
ありがとうございました(^^)
イギリス・アメリカ犯罪映画
THIS IS NOT BASED ON A TRUE STORY
THIS IS A TRUE STORY
5分半を過ぎたところで、“THE REAL SPENCER REINHARD”と字幕が出たので、最初から背景を反転したような映像を流したり、このモキュメンタリーともドキュメンタリーとも、そして役者が出ているので、ただのクライム映画なのかと思わせるような変わった映画作りをしていると思っていると、この実際に犯罪を犯した当人を出演させていることに気づかされる。
"We must suppose that American animals....slowly migrated
by successive generations from outer world into the deeper
and deeper recesses of the Kentucky caves."
この作品は、映画.comの解説では、製作国アメリカとだけ載せているが他のサイトではイギリスもあげられている。多分この映画の監督で長編ものが初めてのバート・レイトンによるものと思われるが、細かいことを言うようでなんだけれども、このサイト映画.comの説明不足は、多々見られる。
評論家からも視聴者からも支持を受けている本作、そんな中、一部のアマゾンレビューからは、あまり受けがよくないということがあるのだが、あまり見られないこととして.......?
監督が動画サイトでコメントをしている。映画製作に臨む前に、実際に犯罪を犯した当人たちのことを映画にするという避けては通れないものの一つとして、彼らからの承諾を得ることがあげられるが、そのほかに、もっと重要なこととして、彼ら、自ら出演をお願いをしたことを語っていた。この映画を観ていただければ、中産階級の家庭で育った、どちらかというと、いたってまじめに見える方々が、映画の中で、真摯に質問に答えているところは、好感が持てるものとなっている。監督もその点について評価をしていた。
個人的には、別にオープニングロールで"真実の物語"とわざわざ載せる必要があったのかとか、いつものバリー・コーガンの演技がどうしても、このスペンサー・ラインハードご本人と比べると、いかにも作ろった演技をしているところが鼻についてしまう。しかもトーク番組のMCが前出のドキュメンタリーとも映画ともとれる、今までにない映画作りをしているとべた褒めなところも考えてしまう。
その中でも映画音楽を担当したアン・ニキティンの演出は、個人的にはこの映画を壊していないし、いい選曲をしていると上から目線で思う。
天邪鬼なものとは違って、日本の一般の視聴者からは、間違いがなく、高い評価を得られるものとなるはずである。
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