「ぶっ飛び映画」アメリカン・アニマルズ ケイさんの映画レビュー(感想・評価)
ぶっ飛び映画
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実話をベースにした映画はよくあるが、犯罪を犯した正に張本人、その家族、被害者までもが出演している映画は珍しい。しかも、本人達が役者より役者っぽい。本人達は一般的な家庭に育ち、決して貧困から犯罪を犯したわけではなく、その平凡さに飽きが来て、自分を変えたい、平凡な未来より、もっと華やかな世界を見たくて、犯罪を犯してしまった。犯罪を犯すのは別として、誰もが思う気持ちだと思う。犯罪前後で、その気持ちが揺れるのをとても旨く描いている。犯罪前はその後の生活に憧れ、あれこれ皆で考えることは楽しいが、犯罪後は捕まったらどうしようと恐怖しか感じなくなる。一度目の失敗後が一番幸せだったのだろう。今なら止められると。ある意味、彼らの犯罪が一度目で失敗に終わって良かったし、成功していたら、味をしめて、さらなる犯罪者としての深みに嵌っていただろう。
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