「散文」アメリカン・アニマルズ ぜっとさんの映画レビュー(感想・評価)
散文
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劇中の登場人物がやろうとしてるのは「レザボアドッグス」で、作劇は「グッドフェローズ」とか「アイトーニャ」、なんなら「アクトオブキリング」。
実際に事件を起こしたヤツらがちょいちょい顔を出して、ドキュメンタリー的な事をやってくる。
その度にこっちは主観から客観に、そして相対的にこの映画を理解することになる。
そこで「知らんわ( ᷇࿀ ᷆ )」ってなったら多分ノれないんじゃないかなぁ。
自分は主人公の語る、「芸術家を目指すなら最高の人生で絵が上手いだけじゃだめだ」的な事に中学生時代の自分を見たので、すげぇ感情移入しちゃいました。
普通の、何かになりたい糞モラトリアム期間のガキ共の話なので、多かれ少なかれ響くとこはあると思うんですけどね。
そんなガキ共が楽しそうに犯罪計画を練っている間は青春映画的に楽しめたし、自分はニューヨークのシーンなんかほんと楽しそうで、多分二回目観たらその後に起こる事を思って泣きそうになると思います。
ほんで、そのガキ共が自分の中に「アニマル」を見て以降の痛々しくて絶望的な犯罪のシークエンス、その先の青春の終わりまでの一気に落ちていく感じがよかった。
その中で登場人物の一人が見るサブリミナルが痛々しくていいんですよね…。
最終的な着地も、監督の実際の人物達に送る視線も、ジャーナリズム的な視点を含めて何か「万引き家族」っぽいとこもあるかなとか思ったり。
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