劇場公開日 2019年5月17日

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「軽はずみな考えって良くない…本当に良くない。」アメリカン・アニマルズ ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5軽はずみな考えって良くない…本当に良くない。

2019年5月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

笑える

怖い

『オーシャンズ11』のような、完璧な犯罪映画かと思ったら…。

これまでになかった、ドキュメンタリーとフィクションを融合したかのような、新しい映画の誕生でした!

4人の大学生の犯罪行為に焦点を当てて、その行動から心理に至るまで、詳細に映像にしていくところが凄い。

実際に犯罪を犯した、4人の大学生のインタビューを交えながら進んでいく感じが、今までにない新しい形を生み出していました。

今日は、な、な、なんと!
監督が登壇しての独占試写会!

だから、監督から映画の裏話を色々と教えてもらうことができました(^^)

この映画を撮ろうと決めたのは、彼らが捕まってから4年後のことらしく、その頃はまだ4人は刑務所に入っていたとのこと。

そんな彼らに、手紙を送り続けるうちに彼らとの交流を深めていったと語る監督。

実際には、さらに4年の歳月を要して、8年かけて彼らの犯罪を映画化することに決めたようです。

だからこそ、詳細な部分に至るまで、丁寧に彼らの心境や行動が描かれていたように感じました。

インタビューを交えながらなので、犯罪の決行から捕まった瞬間の後悔の念まで…。

若者だったら誰もが抱きたくなりやすい、「特別な人間になりたかった」と語る彼らの軽はずみな思考が痛い。

最近YoutuberやTikTokなどで、自分を表現したい人が増えているから、分からなくもない…。

彼らはきっと、若者の考え方の最先端を走っていたのかもせれませんね。

でも、結果的にそれが自らを犯罪者へと貶めることになるとは…。

幸せな家庭で育ち、お金に不自由のない平凡な暮らしを送る大学生。

やっていけないことの分別が、きちんと理解できていたはずなのに、やってしまったから、その罪の意識は相当重くのし掛かっているように感じました。

普通の人が犯罪を犯したら、普通に悲しみ普通に悔やむもの。

その普通の感覚を兼ね備えた彼らだったからこそ、この映画は作られたのだと思います。

被害者の気持ちをきちんと考えることのできる彼らなら、これからの人生やり直せるはず!

そんな応援の言葉をかけてあげたくなりました。

今の時代にぴったりの映画。
会場に大学生くらいの若い人が多かったのも、納得の映画でした。

ありがとうございました(^^)

ガーコ