ボヘミアン・ラプソディのレビュー・感想・評価
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クイーンってこういうグループだったんだ
Queenの映画だということで気になって観に行った。
僕にとってQueenは木村拓哉さん主演のプライドの主題歌を歌ってた人くらいのイメージだった。
一応有名どころの歌を知ってはいたけど、なぜすごいのかは分からなかった。
劇中ではフレディ・マーキュリーの苦悩や葛藤が描かれていた。才能があるから/人と違うからゆえの苦悩はどこか共感してしまうストーリー設計になっていた。
特に最後の彼の告白と歌詞がリンクしていて泣いてしまった。
ラストのライブに涙する
中学生の時、ボヘミアンラプソディを雑音だらけの短波放送で初めて聴いた。美しい旋律から自在に展開していく複雑な曲、歌謡曲ばかりの耳にそれは衝撃をもたらした。以来コンサートも欠かさなかった世代の私からすれば、流れる曲の数々、描かれた時代背景、よくこれほど!と思えるほど似ているメンバー、そのすべてが愛おしく、何度も涙した。クイーンがどう活動したかを知っている私にはやや足早なストーリーも脳内補完されてしまうので、ただフレディの生きた時代、クイーンの曲の醍醐味を味わうことができたのだが、一緒に鑑賞した娘からすると物足りなさはあったようだ。曲のできる過程、フレディの人生と愛の苦悩すべてがクイーンというバンドのあまりに早い成功の前によくわからないものとして映ったというので鑑賞後話をしてなるほどと思った次第だ。個人的には☆5つと思うが、20代の娘の戸惑い分☆一つ減点させていただいた。
ただ、ラストのライブシーンは圧巻である。エンドロールで泣いている同世代の女性が結構いらした。みなであのライブに拍手を送り一緒に歌えたならどれほど幸せであったろうか!
クィーンについて知らなくても
フレディマーキュリーはおろかクィーンについて全くしらなかった僕でも楽しめた
フレディは様々なハンディキャップを乗り越え、音楽で評価されるがその自身を糧にワガママで傲慢な人物へと変わって行った。ここの時点でフレディに対して全く好意を持たなくなったし、嫌いなキャラになっていた。だが、終盤になるに連れ何故彼が世界中で愛されているか、何故これほど彼に多くの人が賛同するかなどわかり、フレディという人物についてかなり行為が湧いた。
また、最後の20分のライブシーンは圧巻の一言であり、彼らが全てを賭け、演奏している感じや、ファンとの一体感、フレディの運命などうまく描け、上映前までほぼ名前を知らなかった人たちなのに、涙がこぼれ落ちた。
ここの映像は大きなスクリーンで、大音量の映画館で観ていただきたい。
おそらくサントラCDも買うし、リピートも絶対にします。
これはこれで素晴らしいけれど、商業的な仕上がりが優先された
オープニングからいきなりアガる!サーチライトとともに流れる「20世紀フォックス・ファンファーレ」が、ブライアン・メイとロジャー・テイラーによる、Queenバージョンで始まるのである。
楽曲とライヴパフォーマンスの両面で突き抜けた人気を誇り、ロック史に名を残した20世紀最強バンドのひとつ、Queen(クイーン)。そのリードボーカルで、AIDS発症による肺炎で45歳で亡くなったフレディ・マーキュリーの半生を描いている。
リアルタイムでQueenを愛するファンには、よく知った事実が並んだ内容なのに、なんともフレディに捧げた感動的な"愛の讃歌"である。
もちろんバンドの活動停止後も、日本ではその代表曲の数々がCMやドラマ主題歌などで親しまれ続けてきただけに、Queenを新たに知るファンにも強烈に響くことだろう。手放しで万人受けする今年最高・最強の音楽映画に仕上がっている。
これは単なる伝記映画というより、Queenの新作ベストアルバムでもある。ブライアンとロジャーが音楽総指揮としてクレジットされており、劇中のライブシーンで使われている音源が、すべて"実際のライブ音源"を使っている。
なかでも圧巻なのは、クライマックス約20分間の「ライブ・エイド」の演奏シーン。ウェンブリー・スタジアムで行われた伝説のライブは、音源はそのままだが、なんと映像は実際にセットを組んで再現されたという。
個人的には当時「ライブ・エイド」の中継映像を見た世代だが、もちろん、こんなにクリアではないし、デジタル技術による映像マジックに驚嘆する。ドローンによる空撮を含め、IMAX級の大スクリーンで体感する価値がある。
またオリジナルサウンドトラックには、これらのライブ音源がアルバム初収録され、来年3月にはアナログ盤も発売される。
こだわりはこれだけでない。完全な演奏再現のために一部の楽曲は、フレディの生まれ変わり!とまで言われた激似ボーカルのマーク・マーテルが補完再録している。マークは単なるモノマネ芸人ではない。ロジャー・テイラーがプロデュースした、トリビュート・バンド、"クイーン・エクストラヴァガンザ"(Queen Extravaganza)を結成し、ライブツアーも行ったほどで、2代目ボーカルと言ってもいい実力だ。気になる人は、Youtubeで検索するといい。
つまり役者は口パクなのだが、まったくそうは感じさせない。近年のハリウッド伝記映画と同様、どこまでも本物そっくり。フレディ・マーキュリー役のラミ・マレックのパフォーマンスは圧巻である(部分的にはラミ・マレック本人も歌っている)。また、ブライアン・メイ(ベン・ハーディ)とロジャー・テイラー(グウィリム・リー)が似すぎ。
もうひとつの見どころは、名曲の数々が誕生する瞬間である。「Bohemian Rhapsody」が24トラックのマルチトラックレコーダーで途方もない回数のダビングを重ねて生まれた様子や、ブライアンが観客とのシンクロを意図した「We Will Rock You」、ジョンの「地獄へ道づれ」のベースリフなどが生まれるエピソードもある。
さて、本作のサブテーマは言うまでもなく、"バイセクシュアル(bisexual)"である。バンド名はそういう意味で付けられたわけではないが、実は"Queen = ゲイの隠語"だったりする。
フレディの死まで描くかどうかについては議論されたうえ、端折られている。あくまでも商業的な仕上がりが優先されたという印象だ。
恋人のジム・ハットンがやはりAIDS発症で亡くなっているが、おそらくフレディからHiV感染したことを、フレディが亡くなるまで口外しなかったことなど、描いてもよかったエピソードも省略されてしまった。
フレディはAIDS発症を「ライブ・エイド」(1985年)前に知ったように描かれているが、これまで知られていた時系列(1987年頃とジム・ハットンが証言)と異なる。映画的な表現なのか、未知の新事実なのか、気になるところ。
また本作を監督したのが、「X-MEN」シリーズのブライアン・シンガーというのも偶然ではあるまい(撮影途中で降板したが)。ブライアン・シンガー監督はバイセクシャルであることを公言しており、「X-MEN」シリーズは"他人と違うことで差別される、痛みや悲しみ"を描くことで、LGBTQ問題を隠喩している。途中降板してしまったブライアンがどれくらい作品表現に関与していたのかは興味が尽きない。
(2018/11/10/TOHOシネマズ日比谷/IMAX[シネスコ]/字幕:風間綾平/字幕監修:増田勇一)
孤独感・苛立ち、そして「家族」
クイーンはリアルタイムで知りました。兄がファンだったからですが、当時中学生の私には難しく感じ、彼らの音楽の良さがわかったのは大人になってからでした。それでもメジャーな曲を数曲知ったくらいですが。
フレディの人となりは深くは知らなかったので、この映画を観て彼の孤独感がひしひし伝わって来て切なくなりました。
そんな彼を救ったのは何か?というのがこの映画のテーマかも知れません。
個人的には、ことあるごとに出て来る猫さん達がツボでした。いい感じで効果的に現れるので猫飼いの私としてはちょっとニヤニヤしてしまいました。
観る度に感じる深さ。
公開日から3日連続で鑑賞しています。その度にこの映画に込められた深い思いを感じます。
冒頭のシーン。
Somebody to loveをバックに
ライブエイド本番前、待機していた車から降り、ジャケットを脱ぎ、自らに気合いを入れるようにピョンピョンと飛ぶフレディをカメラは追います。
すでにもう涙。
郊外でのレコーディング合宿中ボヘミアンラプソディーの曲を完成させるのですが、
ピアノを弾きながら
「I sometimes wish I'd never been born at all(時々考えてしまう。いっそのこと生まれてこなきゃよかった)」と歌いきってハッとする。
この言葉は歌詞ではなく思わず口から出てきたものだったのではないか。この思いこそがフレディの恐れていた「追いかけてくる闇」なのか?と、心が締め付けられました。
メアリーがもし早々にフレディの元を去っていたなら、バンドメンバーが二度と会わないと彼を見限ってしまっていたら、
フレディは本当に「いっそのこと生まれて来なければよかった」という思いで人生を終えていたでしょう。
でもそうじゃなかった。
時代考証に少し??というところもありますが(汗)それを差し引いたところで、まだまだこの映画に込められたものを探しに行く価値はあると思います。
クイーン史 ではなくて フレディマーキュリー史
親の影響もありクイーンとは長い付き合いのある自分としては、ロック史 というか 音楽史 においてクイーンがどのような存在であったのか を描くような内容を期待していたけど、見てみると今作はクイーンの話ではなくて 飽くまで フレディマーキュリーの物語と言える内容だったと思う
クイーンがいかに革新的な楽曲群を音楽界の中心に叩きつけてきたのか というプロセスは ボヘミアンラプソディー の製作時のエピソードに集約されているけれど、それも クイーン の物語ではなくあくまで フレディ の物語として語られているので、バンドの物語としては全体的に食い足りない印象が強かったと言わざるを得ない(自分が勝手にクイーンの物語を期待していただけだが)
また、日本のファンとしてはクイーンと日本という国の関わりの部分がほぼ触れられていなかったのも少し寂しい 手を取り合って という日本語の歌詞の歌を作るぐらいクイーンと日本は切っても切れない関係だ ぐらい思っている自分としては不満 (フレディの家の美術でやんわり言及はされていたと言えなくはないけど)
と、クイーンファン目線での個人的な不満が多かったのは事実だけど、今作はとにかく役者陣の再現度の高さが物凄い ブライアンメイなんて完全に本人としか思えないレベルだった
あとは何と言ってもラミマレックのフレディ!
彼の気合の入った演技がずっと映画を引っ張っていて文句のつけようのないレベル。俺よりもっと年が上の リアルタイム と言える世代の人たちも納得の演技だったんじゃなかろうか。
ラストのライブエイドのシーンは作り手も このシーンでこの映画は決まるぞ! と力を入れて作ったに違いない名シーンで、ラスト20分のライブシーンだけで クイーン というバンドの物語としてもぐっと熱量が増していたので最終的にはしっかり クイーンの曲聴きてぇ! と思わせてくれる素晴らしい出来だった。
あと笑ったのがジョンディーコンの扱い。
今作はブライアンとロジャーが内容にチェックを入れたとのことなんだけど、だとしたらジョンのあの扱いは悪意がありすぎる笑
口パク? 楽でいいじゃん のくだりとか完全に二人が
おいお前! そういうところだぞ!
と数十年越しに叱ってるみたいだった。
(ソングライター的な見せ場はロジャーのレディオガガではなくて、ジョンの地獄へ道づれになってたのは良かったけど)
とにかく
世界中で大ヒットしてるそうだし やっぱりクイーンは凄い! という事を証明したのは間違いない
伝説の天才
フレディ・マーキュリー没後27年目の今、鮮明に甦るあの数々の名曲。斬新な音楽と個性溢れる声に魅了された思い出。
そして衝撃の最後。時代を駆け抜け聴衆に感動を与えた伝説の天才を改めて実感しました。ライブエイド生で聞きたかった。
僕たちは音楽そのものだ
冒頭の20世紀フォクスのファンファーレから鷲掴みにされた。ブライアンのギター!まずはガッツポーズ。
純粋にロックへの情熱と湧き上がる遊び心で一枚一枚のアルバムを創造していったバンド。僕は10歳のとき、雪の年末にラジオから流れるボヘミアン・ラプソディを聞き、初めてクイーンに出会った。この映画を観て、自分の血には確実にクイーンが流れていると感じた。サウンドトラックの音も素晴らしいんだね。心の芯が震えた。
さあ、僕もマザーシップに戻って大音量でロックしよう!
伝説のロックスター!
偉大なるフレディー・マーキュリーの物語。
名曲が誕生する瞬間、複雑なセクシャリティーの心情、文化の壁もある繊細な家族関係。抱えるものが多すぎた天才の生涯が誇張なく描かれています。
クイーンファンには勿論のこと、時代を超えた唯一無二の音楽も最初から最後まで楽しめます。94歳で逝去するまでフレディのお母さんとブライアン、ロジャーの暖かい交流は続いたとのこと。一度は壊れかけたファミリーの絆の強さもクイーンならではですね。
マネージメントの良し悪しや業界の大人の事情によるアーティストへの影響なんかも、スターの奇行のニュースを目にすると、今も変わっていないんだろうなあと思ったり。
脚本、監督、俳優、伝記映画としては最高レベルではないでしょうか。
迫力が違うので大画面で観ることをおすすめします。
本物のほうが素敵
良い映画でしたが、フレディマーキュリーは、とてもとても深く魅力的な人なので、俳優さんもかなり迫っていたとは思うけど、もっともっとという感じでした。ジョンの出番が多く嬉しかったです。昔のファンの女性が沢山大泣きしておられたのが印象的でした。曲もよかった。本物の動画が出るので是非最後までしっかり見届けてください。
何度でも観たい
お馴染みの20世紀フォックスのオープニング。ブライアン・メイのギターに早くも震えた。こんなカッコいいバージョンは見たことない!最高!
なりたい自分になる。自分自身とリスナーへ、心を尽くし精神を尽くし思いを尽くして愛を送るフレディ。
その清潔な倫理観がクイーンをクイーンたらしめているように思った。
心境的なものに止まることなく、音楽の形に働き掛け、形を変じ、新しい形を作るという技術。それは心の技術であり、本物の知性だ。
「音楽をやるぞ」なんて決めて始めたようなミュージシャンではない。彼ら自身が音楽の一部なのだ。
生命とは虚無を掻き集める力なのかもしれない。砕けた心を掻き集めて作られたものは虚無ではない。愛だ。だから虚無(満たされない思い)は人間の条件である。
虚無を見事に昇華した彼を天は容赦なく召してしまった。
夢心地の135分。気がついたら泣いていた。
ライブ感半端ない
Vsoundシートで鑑賞しました。
音楽に合わせた振動を感じながら観ていると
ライブのシーンでは、
自分がクイーンと一緒に舞台に立っている気分がしました。
(恐れ多くも・・)
ライブが終わった瞬間には、映画なのにもかかわらず
思わず立ち上がって拍手したくなりました。
世代でない人こそ観て欲しい。
僕は平成生まれで、フレディ・マーキュリーが死去した時にはまだ1歳だった。正直、世代ではない。ただ、親の影響でQUEENのアルバム「JEWELS」を数え切れないほど聴き、アルバムにある歌詞の冊子をずっと読み返していた。
劇場で鑑賞していた人達は如何にも世代の人々で、鑑賞後誰一人立てない映画館内で僕も彼等と同様に放心状態だった。それほどまでにこの皆この映画に圧倒されていた。
僕みたいに世代じゃない人にこそ観てほしい。
フレディ・マーキュリーという稀代のパフォーマーがいて、QUEENという伝説のバンドがあって、人々を熱狂させ、全力で生き抜いた姿をこの映画で観てほしい。
正直、こんなに心を掴まれ、揺さぶられ、感涙どころか嗚咽しそうになる映画だと思わなかった。上手くレビュー出来ない。とにかく観てほしい。
これは泣ける
ほぼ曲も知らずに観たが、
孤独を感じるフレディが悲しくて
和訳付きの歌も感動した。
最後のwe are the championsは
自然と魂が震えて涙が出てきた。
また映画館で観たい。
2019.4.28追記
DVDリリースに伴い5回見たので追加レビュー。
ライブ中の細かな目線や、
映し出される観客の表情等がマジで細かく撮られてる。
上にも挙げた、
we are the championsのラストで
ブライアンメイが溜めを作るフレディに対して
やってやったぜとも、お前の雄姿に感動したとも
取れる表情で興奮を抑えられずに息乱れている姿が
一瞬映し出される。
ライブエイドの退場シーンで
フレディがメンバーひとりひとりをしっかり
見回して、ステージからはけていく。
メンバーの信頼感等が感じられる演出で
涙が出た。
観客の中にも同曲で
泣いてる親父?に息子?が肩を組んでいるシーンがある。
メアリーも楽曲中に涙を流していた。
同じ気持ちで俺も泣きました。
細かいところまで見れば見るほど感動した。
We are the CHAMPIONS of the WORLD!
わたしはQueen世代じゃないし、Queenのファンとも言えない。
Queenの曲はよく聞くけれど、彼らのことを何も知らなかった。
だから、"Queenの伝記映画をつくってるらしい"という話を聞いた時、これは観に行かなければと思った。
大好きな楽曲をつくってる人々が、どんな人たちなのか知る良い機会だと思った。
この映画を鑑賞しながら、自分は思った以上にQueenが好きなんだということに気付けた。劇中で流れる聞き慣れた楽曲に興奮が止まらなかったし、何より彼らの物語に惹き込まれた。そうか、彼らがあの曲たちをつくっているんだと、初めて曲の顔が見れた気がした。初めて本当に聴いた気がした。
"ラスト〜分"という広告をよく見かけたが、そのラスト何分に何が起こるかは知らなかった。
オープニングクレジットから、あぁ、これはこの男の物語なんだなとテンションが上がったが、そのラスト何分で第一印象は見事に吹っ飛ばされた。確かに泣いた。
彼らの物語を目の当たりにした上で彼らの楽曲を聴くと、歌詞の見え方がまるで違う。今までわたしの耳に届いていた音楽たちは、今までの間、わたしに本性を見せていなかった。わたしも知ろうとしなかった。
特に"Radio ga ga"だ。無限の可能性を示してくれたように思う。
この映画を観てよかった。心の底から熱が込み上げた。彼らに心酔した。自分があの場に居なかったことが、真に悔やまれる。残念で仕方がない。
しかし、この映画はそんな気持ちを求めていない!
Queenというバンドのすばらさ、フレディ・マーキュリーという名の伝説を、音楽が持つありったけの力で魅せ付けてくる、そんな映画だ。
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