ハナレイ・ベイ

劇場公開日:

ハナレイ・ベイ

解説

2005年に発表された村上春樹の短編小説集「東京奇譚集」に収録された同名小説を吉田羊、佐野玲於、村上虹郎のキャストで実写映画化。シングルマザーのサチは、息子タカシがハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイでサーフィン中に大きなサメに襲われて亡くなったという知らせを受ける。ハナレイ・ベイに飛び、タカシと無言の対面を果たしたサチは息子が命を落とした海岸へ向かい、海を前にチェアに座り、本を読んで過ごした。それ以来、タカシの命日の時期になると、サチはハナレイ・ベイを訪れ、同じ場所にチェアを置いて数週間を過ごすようになった。あの日から10年、サチは偶然出会った2人の若い日本人サーファーから「赤いサーフボードを持った『右脚のない日本人サーファー』がいる」という話を耳にする。サチ役を吉田、タカシ役を佐野、日本人サーファー高橋役を村上がそれぞれ演じる。監督は「トイレのピエタ」の松永大司。

2018年製作/97分/PG12/日本
配給:HIGH BROW CINEMA
劇場公開日:2018年10月19日

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(C)2018「ハナレイ・ベイ」製作委員会

映画レビュー

2.5亡くなった息子を求める母親の喪失感

2024年11月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

吉田羊扮するサチは遺体安置所で19歳の息子タカシの死を確認した。カウワイ島ハナレイベイでサーフィン中サメに襲われたのだった。サチは息子の手形を取る事を勧められた。
息子に先立たれるのは何より辛い事。ましてやサチに襲われたのはショックだろうね。日本に帰らずに留まる事にしたサチ。母子家庭だったから息子を失った浜辺にいたかったのかな。でも日本へ帰って葬儀後直ぐに息子の部屋を片付けるなんてね。ハワイで少年たちと触れあって慰められるのかな。息子の亡霊話なんか聞かされたりして、 亡くなった息子を求める母親の喪失感だね。観てると何処かサチにも問題ありそうで酷い夫と悲惨な暮らしして、吉田羊主演作にしてはちょっと行間が多すぎる展開だな。

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重

3.5吉田羊

2023年8月23日
iPhoneアプリから投稿

サチが息子タカシのことを言った言葉。

家族だから毎日の生活があり、世代の違いもあり、いいと思った事が悪く取られ反目し合う事もある。
親ならば、世代の異なる子供を責任持って正しい道に導き育てる義務がある。当然、お互いがお互いの事を異次元の人間と見なすこともあり嫌いにもなる。
だけど、産んだ子供だから当然愛してる。

ハワイの景色。
ハナレイベイの美しい景色。
タカシはどう見たのだろう?と、
ハナレイベイの海を見る。

<余談>
吉田羊さん、英語ペラペラ。
Wowowドラマ『コールドケース』のセリフで
何語だったか、映画かドラマを観るに英語じゃないのがわかると、
「画面見ないとわからないなぁ。」と呟いていて、よっぽど英会話に自信あるんだなぁ、俳優さんは、役の幅を広げる為、英語も、マスターしているんだ、と思ってました。

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りか

3.0時が流れて静かに受け入れる

2022年12月8日
iPhoneアプリから投稿

息子が突然亡くなった。
仲は決して良くないけれど、1人で育ててきた息子だった。悲しみは静かに広がっていく。
毎年同じ時にハワイに来て同じ場所に座り続ける。
彼女の心はどこにもいけない。
ある時片足のサーファーがいるという話を聞いてから止まっていた歯車が動き出した。
少しずつ息子の死は彼女に染み込んでいくのだった。

吉田洋の演技が秀逸でした。
狂わんばかりの気持ちがあるのに外になかなかだせない。淡々としたセリフと深い悲しみの目が印象的だった。

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ニョロ

3.0話を黙って聞き服を褒めうまい飯を食わせろ

2022年2月15日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

寝られる

原作既読
原作は『風の歌を聴け』『トニー滝谷』『ノルウェーの森』『ドライブ・マイ・カー』の村上春樹

監督と脚本は『トイレのピエタ』『Pure Japanese』の松永大司

サーファーの息子がハワイで鮫に襲われ死んだ
母サチは命日の時期になると毎年ハワイに渡り事故現場の海を眺めながら浜辺に椅子を置き座って本を読む
それを10年も続けている
現地で若い日本人男性2人組と出会い親しくなる
ある日その2人がサーフィンをしているとサチがよく座る浜辺の近くで片足のサーファーを見かけたという
息子の亡霊なのか
サチには見えない
会いたいのに会えない

喪失感を南の島で埋めようとする話で邦画なら『ぱいかじ南海作戦』を思い出す
吉田羊と阿部サダヲには芸風としてかなり違いがあるためか作品も似て非なるもの
大衆受けするのは『ぱいかじ』の方だろう

ピアノバーを経営している主人公サチに吉田羊
亡くなった息子タカシにEXILE系の人
カウアイ島でサチが出会った日本人サーファーで大学生の高橋に村上虹郎
吉田羊の元夫になぜか栗原類

舞台の殆どがカフアイ島のせいか英語の台詞が多く邦画だが大量の字幕を読むことになる

サチと高橋が出会ったばかりで早々にフランク
アメリカンナイズな日本人としては当たり前なんだろうが岩手と宮城の県境付近で育った自分は面食らう
スーパーでの場面は美川憲一とちあきなおみが共演したCMを思い出した
それに親しい仲にも礼儀を重んじる日本で「童貞でしょ」はない
もう少しオブラートに包むよね
逆にコンパで「おまえ処女だろ」なんて放言するデリカシーがない男がいたらどうなるかって話よ

村上春樹の短編集の一つ
短編の方が映画にしやすいか
彼の作品のなかではどちらかといえばマイナー
彼の文体を楽しむために読むせいかこの作品に限らずあらすじはあまり覚えていない
その点でいうとアンチ村上春樹の批評は例外なく駄文で退屈でなんの才能も感じられない

吉田羊が好きで好きで堪らない人は楽しめると思う
日々の仕事に追われ南の島でエンジョイしたいと願う人には癒しになるだろう
村上春樹ファンが楽しめるかどうかは微妙
アンチ村上春樹は観なくていいし語る必要もない

ある種の人にとってはアンニュイに感じるかもしれない
僕は眠くならなかったが途中で寝てしまう人がいても不思議ではない内容
大林宣彦監督の遺作に比べたらコンパクトで脚本はそれなりにまとまっているし少なくとも苦痛に感じることはない

つまらない映画は邦画に限ったことじゃない
海外の映画にだって腐るほどたくさんある
邦画嫌いはおそらく日本の嫌な面しか見えず海外のクールな面しか見えない障碍を抱えているのかもしれない

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野川新栄