書くが、まま

劇場公開日:

解説

オーディション番組から誕生したアイドル「ラストアイドルファミリー」の中村守里が孤独な中学生を演じた青春ドラマ。新進気鋭の監督とアーティストがコラボレーションした作品を送り出す「MOOSIC LAB 2018」で観客賞、最優秀女優賞を受賞した。中学2年生の松木ひなのは、自分の気持ちを書くことでしか表現できず、教室に彼女の居場所はなかった。そんなひなのが逃げこむように入った保健室で、先生の進藤有紀と出会う。孤独だった自分を初めて受け入れてくれた有紀に、ひなのは少しずつ心を開いていくが……。監督、脚本は、篠原哲雄監督「ばぁちゃんロード」の脚本で商業映画デビューとなった上村奈帆。盛岡のロックバンド「SWANKY DOGS」が音楽を担当。

2018年製作/77分/日本
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
劇場公開日:2019年2月9日

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映画レビュー

3.5【自分の気持ちを紙にしか書けなかった苛められていた少女が、盛岡のロックバンドに自らの言葉を音にして貰った事で苛めに屈せずに、成長する物語。】

2024年11月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■松木ひなの(中村守里)は、自分の想いをノート書くことでしか表現できない14歳。  そんな彼女への同級生の苛めに耐え兼ね、逃げ込むように入った保健室で、ひなのは先生の進藤有紀(長谷川葉生)と会う。  初めて自分を受け入れてくれた有紀に、ひなのは心を開いていくが、進藤先生も不倫問題で学校内で糾弾されて行く。 ◆感想 ・序盤の展開は観ていてキツイ。  だが、そこでは日本で起こっている陰惨な苛めが描かれている。  苛めとは、当事者は傷つくが、苛めている者はそれをストレス発散にしているのだろうか。ストレス社会が産み出したモノなのだろうか。 ・昔、登山を真面目にしていた時に、ネパールのシェルパ舘と雑談の際に、日本の”苛め”の話をしたら、心底驚かれた事を思い出す。  彼らの生き方の中には”苛め”という概念がそもそもないらしい事を知って、逆に驚いた事を思い出す。 ・偉そうなことを書いているが、もしかしたら私も自覚無き苛めを行っているのかもしれない。 ■今作で秀逸なのは、松木ひなのが、進藤先生の窮状を見て、姉に貸してもらった青森のロックバンド”SWANKY DOGS”の所まで、姉に車を飛ばしてもらい、自身の多数のノートの言葉を曲にして貰い、罵詈雑言が貼られた保健室の鍵を閉めて、進藤先生に聞かせるシーンである。  彼女は、自らが綴っていた想いを曲にして貰った事で、確かに成長したのである。 <苛めは、もしかしたら世界中に蔓延しているのかもしれない。  だが、私は苛めに会って苦しんでいる人に言いたい。  ”苛めをする輩など、無視して自分の道を進め!”と。  苛めをする輩には、関わる必要はない。学校のヒエラルキーなど、気にする事はない。  そんな事で悩む時間が有れば、自分のやりたいことをやれば良いと思う。  苛めに屈してはイケナイ。今作のひなののように、自分の道を進めばよいと、オジサンは思うのである。  ”そんなに簡単な事じゃないんだよ”と嗤う輩には、嗤わせておけば良いのである。>

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NOBU

3.0音楽をモロに当ててくるタイプのムーラボ作品

2024年4月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

ポスタービジュアルが良かったし上村奈帆監督の作品が好きなので、満を持して鑑賞。ちょっと自我が強く、作品としてのまとまりはないけど、それも許したくなる。 内包する感情の拠り所を探す話だけでなく、その半径で描いてくるのはちょっと惜しかった。尺の都合で群像劇にしてるんだろうけど、その分有り余っている感じもする。また、いじめによってこもってしまう部分、もっと繊細に描くべきだったと思う。 ただ、その分の連帯を感じさせるカット割りは上手い。しっかりと地続きに描く上村奈帆監督の手腕はあるし、ストレートながら届かせたいメッセージは投げている。ただ、音楽とのコラボにしては直球すぎていただけない。突飛な感覚もあり、全体的にネガティブな部分を占める形となった。 主演は中村守里さん。まだあどけなさも残る雰囲気と確かな眼差し、言葉少なに届けていく姿が印象的。強さを持ち始める所も魅力的に感じた。 ムーラボ作品は当たり外れが大きいが、意欲的なテーマで作ってくるので面白い。ちなみに使われてたバンド、本当に岩手のバンドらしい。なら尚更、千葉の中学生じゃなくても良かった気もする。

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たいよーさん。

2.0音声さん

2023年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

主人公は中2の女の子で、書くことでしか自分を表すことができず、クラスのはみ出しものだった。 保健室に逃げ込み、女性の先生と仲良くなるが、この先生の不倫がバレてしまい・・・。 セリフの音量が不足してほとんど聞き取れず、音楽だけはバカでかいのは勘弁してほしい。

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いやよセブン

3.5チクチクと刺さる作品

2023年4月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

いじめで孤立した生徒を描いた、真っ灰色な青春物語。 生徒達にすごいリアリティがあり、特に主演の中村守里は見事でした。 あと配信だから?音が悪かったのが気になりました。 声にする難しさ、書き殴る衝動。あの年頃のヒリヒリとした気持ちがとても良くあらわれていました。 少し空虚な感じのカメラも良かったです。 何だか、たった一つの歌で救われる事ってあるなって、それが懐かしく思いました。 それでも一歩を踏み出したようなラストは良かったです。 チクチクと刺さる作品でした。

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白波