こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話のレビュー・感想・評価
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人生を決めるのは出会い
時間がない、ということ。
主人公の人生には残された時間が少ない、というのは周知のとおり。だがちょっと引いて考えてみたなら、それはいつか必ず死ぬ人間、誰もが同じだということ。主人公はとりわけ喫緊、差し迫っているせいで究極の近道。欲望に忠実で、思いに率直なだけだ。
だから主人公の生き様は障害者に限らず、ボランティアとしてつきそう健常者にも通ずる。
病気だろうと健康だろうと、あなたは限りある命の時間を真剣に生きているか。
自立も目的も、夢も迷惑をかけることも、問いかけてくる作品だった。
こういった作品においてタブー視される事象にふれてみたり、同情をさそうような描写がなかったことは本当に天晴。
スカっと切なく感動できる作品。
意外とアツい系。
良い映画だけど・・・
価値観が変わる
私はこの映画を見て、障がい者とは。ボランティアとは。介護とは。それぞれに対する価値観が変わりました。
今までの私は、ボランティアにも介護職にもまったく興味がなく、絶対にやりたくないと思っていました。
だけどそれはひとつの視点でしか考えていなかったからなんだと気付きました。
障がい者も人間で、それを支える人たちもも人間で、みんなが支えあって生きているなんて考えたこともありませんでした。
だからと言ってすぐにボランティアを始めようとか、介護職につこうと思ったわけではありませんが、鹿野さんがこうして生きた事が、巡りめぐって私に影響を与えている事は事実で、一生懸命に生きている人というのはその境遇に関わらず人に勇気を与えるんだと思いました。
まだ少し頭の中が混乱しているので、原作のノンフィクションを読んでじっくり考えたいと思います。
大泉洋も活躍してたけど高畑充希の映画
大泉洋ハマり役
大泉洋の演技が素晴らしかったです。この役は彼しかいないと思いました。誰かに頼らなければ生きていけないにもかかわらず、超わがままで自由で面倒な人、筋ジストロフィーの鹿野さんと、彼を支える鹿野ボランティアのみなさんのお話。
わがまま言い放題の彼に愛想をつかしそうになるも、時折見せる優しさ、超ポジティブで一日一日を明るく、人間らしくあろうと必死で生きる姿、生き様に、いつの間にか励まされ、勇気づけられる鹿野ボラのみなさん。「本気でぶつかってこいよ」「お前は何をやりたいんだ、自分のしたいことをしろよ」「一人じゃ何もできないんだ、誰かに助けを求める勇気を持つことが大事なんだ」・・・。胸を打つ言葉がたくさんありました。原作もぜひ読んでみたいと思わせる映画でした。2018年最後の映画鑑賞に相応しい映画でした。
鹿野の雄大さと北海道の雄大さと
大泉洋だけが見物
実話、。
本音を言って愛される
大泉洋は、映画「駆込み女と駆出し男」に出演したとき、樹木希林さんが出ると全部持っていかれると話していた。樹木希林とはニュアンスが異なるが、高畑充希も独特のエネルギーを放っていて、その場のシーンを全部持っていくところがある。若手の女優で同じようなオーラを持つのは黒木華で、高畑充希の動に対して黒木華の静とでも言えばいいのだろうか。いずれも日本の映画を背負っていく女優である。
とは言え本作品の大泉洋は、高畑充希のオーラに霞んでしまうことなく、主人公としての存在感を十分に示している。ともすれば暗い無表情になり勝ちな病人の役を明るくデフォルメして演じることで、類型に陥ることなく、ユニークな主人公の個性を演じきった。
映画の最初のほうでは、ALSの患者でボランティアの世話になっている主人公が妙に強気で厚かましく、どうしてみんながボランティアを続けられるのかが理解できなかったが、物語が進むにつれてその理由が明らかになっていく。そしてその理由そのものがこの映画のテーマであることもわかる。
なかなかよくできた映画で、後半になると主人公の魅力でシーンが輝き出す。そして同時進行で周囲の人々も耀きはじめる。とても盛り上がる作品である。自分に正直に、本音で他人と接する主人公の前向きな生き方は、友達関係に悩む子供たちに是非とも観てもらいたい。悪意を持たなければ、本音を言っても愛されるのだ。そういう映画である。
明日を生きるエネルギー
人に頼る勇気、迷惑を掛ける勇気
孝行息子。その違和感は自分自身から
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