「Gacktの使い方が完璧」翔んで埼玉 rioさんの映画レビュー(感想・評価)
Gacktの使い方が完璧
本人プロデュースよりも完璧なのでは……?と思わせるほど、Gacktという特殊素材を生かしきっている。
芝居がかった口調、長髪、やけに上手いマントの扱い、多国語披露、存在感、違和感。いつもどこか現実から浮いていて、それは(例え芸能の世界でも)胡散臭いとも言い換えられるのだけど……この世界観ではそれがぴたりとハマっている。これ、めちゃめちゃ当たり役なのでは?Gacktの出演番組(格付けや大河など)を踏まえた演出にも恵まれて、スクリーンでの主役たり得ている。
CMやバラエティで見せていたコメディアンとしての才能がついに映画で開花したんじゃないかな?真剣なのに面白い、人を食ったようで泥臭い、ダサいんだけどかっこいい。私が思う彼の魅力が存分に発揮されていた。最初から最後までコメディなんだけど、「何もなくても誇りだけはある!」という台詞なんかかっこよすぎて、ああGacktの強引なかっこよさってこういう所だなあとしみじみ。
映画自体も随所にギャグが散りばめられてテンポが良い。このくらいの時間が適量で疲れすぎない。差別なんて外から見るとこんなに馬鹿らしいものなんだなあ、とも思える。良い作品でした。製作陣のセンス、信用できる!
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