アンダー・ザ・シルバーレイクのレビュー・感想・評価
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ロサンゼルスらしい物語
この映画の舞台であるロサンゼルスに住んでいたことがあるが、本作を観て懐かしい感慨を覚えた。イカれた物語だと思われるかもしれないが、ロサンゼルスは実際にイカれた街だし、イカれた人間がたくさん住んでいる。本当にああいう街なのだ。奇妙奇天烈な物語だけど、とてもリアルだ。
本作はたくさんの引用があるので、参考にできる作品はいくつもあるが、わかりやすい対比ができるという点で、『ラ・ラ・ランド』は観ておくといいだろう。ロスは年中太陽の出ている街で光にあふれている。光があれば影もできる。『ラ・ラ・ランド』は光で本作は影だ。それを端的に示した構図もいくつか見られる。
もう一つはトマス・ピンチョンの『LAヴァイス』だろう。多くの引用からなるロスを舞台にしたミステリーものという点で本作の先輩のような作品だ。ロスは多くの探偵ものや刑事ものの小説を生んでいる街だ。犯罪の闇とハリウッドの光の落差があの街の魅力なのだ。
魔都ロサンゼルスの最新レポート
正直、この映画を理解した気はまったくないし、事細かに読み込もうという欲求が起きたわけでもない。いくつかのネタや引用は知っているし、それ以上にまったく知らないネタがわんさか散りばめられていて、そりゃあ知っている分だけお楽しみも多いだろうが、ディテールのひとつひとつを追い込んだところで、全体像が分かる気がしない、というのもある。
では詰まらないかというと、そんなことはまったくなくて、あらゆるシーンが面白いし、古さと新しさがごっちゃになった酩酊感はクセになる。
そしてなによりも、ハードボイルド映画の伝統と呼ぶべき「魔都ロサンゼルスめぐり」の物語であり、カラリとした空気と太陽に照らされた街がなぜか禍々しい迷宮であるというモチーフは、得体が知れないからこそ魅惑されるものがある。「ヘンな街だなあ」と実感するためにもちょっとでもいいからロサンゼルスに住んでみたいと、まんまと思わされた。白旗。
好きな人にはハマるが、やや詰め込みすぎな印象も
クローネンバーグやサム・ライミやイーライ・ロスのような、やり過ぎで笑うほどのグロ描写が出てくるので、苦手な人は要注意。しかも、前作のホラー「イット・フォローズ」ではその手の強烈な表現がほぼなかったし(最初の犠牲者の死にざまはギョッとしたが)、本作はオフビート気味でユーモアもまぶしたサスペンスだから大丈夫だろうと安心していると、余計に意表を突かれる。
過去の映画の引用とオマージュが特盛で、さらに音楽、ゲーム、コミックのネタ(ガーフィールドのスパイダーマンネタは笑った)まで次々と。それらの元ネタの紹介や概説だけでも一冊の本になるボリュームだ。ただ、主に失踪したサラの行方を探す手がかりとしてそれらは登場するが、詰め込みすぎな印象も受ける。カンヌのコンペに出品されたが反応がいまいちで、米国では公開を延期して編集し直すことになった。おそらく過激描写を削ってレイティングを下げるのだろう。
LAという街そのものが主役?
「アンダー・ザ・シルバーレイク」を観て、何か解説めいた事を書こうと苦しんだが、そういうのは詳しい人に任せれば良いのだ、とやっと気づいた。
だから、率直に観た後の感想を書く。
これは「スーパーマリオブラザーズinL.A.」だな!
観てない人はもちろん、観た人にも「何のこっちゃ」と言われそうだが、そう感じたんだから仕方がない。
アンドリュー・ガーフィールド演じる主人公のサムがどこかに入る度に、マリオがトンネルに入った後の事を想像する。
表(すなわちゲーム画面)からは見えないけど、中はこんな感じで、こっち側(ゲームだと土管のなかとか)に出るのか~、みたいな。
サムをマリオに見立てて、現実がゲームに感じるような、不思議な世界観である。
さしずめ、いなくなった隣の女の子はピーチ姫って所でしょうね。ピーチ姫がいなくなったんだから、そりゃマリオは探しに行くよね。クッパに拐われた愛しのピーチ姫。彼女の為なら、どんなダンジョンでもクリアするしかない。
しかしながら、実際のサムはLAでもがく半分ニートの脚本家。彼女を探す傍ら、切羽詰まった現実の事情、というものも逃れられず存在するわけで。
この急に現実に引き戻される感じが、サムという人物の現状をよく表現しているように思う。
もっと何度も観れば細かい解説も出切るのかも知れないが、2018年のLAを舞台にマリオが冒険する話、と観ても結構面白い。
難解系の映画も、ちょっと目線を変えるだけでライトに楽しめる事を発見した、中々の作品。だが!
これを傑作と感じられるようになるには、まだまだ修行不足だった…。
A24 エロ グロ アホ 陰謀論
キライな、A24。
アンドリュー・ガーフィールドが出てるので観ましたよ。
今回は、エロ、グロ、アホ、陰謀論。
アンドリューの局部にボカシ入るし、お下劣な事させんなよ💢
犬好きとして、動物好きとして、いろいろ許せないな…エンドロールも…
頭、大丈夫か?
やっぱ、A24…
この世界には僕らが知らない「ナニカ」が存在する
夢を追い、きっと自分は何者かになれると信じてきた主人公が
恋した隣人の失踪をきっかけに世界の闇に近づいていく不気味なタイプのサスペンス&ホラー映画
日常に隠された「暗号」を解いて、世界に存在する「ナニカ」へとたどり着こうとする主人公。
何が主人公が見ている現実で、何が虚構かも分からない、ぐにゃぐにゃした世界観や
陰謀論めいたストーリーにハマる人はハマると思う。私の肌には合わなかった。
特に”dog killer”の描写が何を象徴しているのか全然分からなくて、
ここらへんが分かったら、もう少し楽しめそうかと思うけど、2度観る気分にはなれなかった。
ラ・ラ・ランドのグリフィス天文台とブロークン・フラワーズのエチオピアJAZZが流れていた。
ラ・ラ・ランドのグリフィス天文台とブロークン・フラワーズのエチオピアJAZZが流れていた。僕のロサンゼルスに対する印象はそれ程悪くなかったが、生活空間として考えると、低い家ばかり立ち並ぶ、人の少ない活気の無い街に見えた。車無しで、家の中に引き込める事の出来ない街だと思った。特に老人が一人で生きる事の出来ない街だと思えた。しかも、銃が蔓延っている。高齢化社会と言われる日本の社会の方ががまともな社会に思えた。
まぁ、そんなこと言いたいのかやぁ?この映画。
やばい薬が作り出す不条理な世界だが、ロスの都市伝説とか知らないと、その意味が全く分からない。長すぎて、途中寝たが、問題なく最後まで見れた。何一つ感動など無い。そんな映画だと思う。
流石はA24。まだ、A24で良い映画に出会えた事無い。
追伸 サラってプレスリーの孫なんだね。プレスリーの映画、今日見たばかり。
迷宮ハリウッドでは暗号を読み解くことが成功のカギになる?
2000年の始めから5年ほどサウスLAに住んでいたがシルバーレイクには行ったことはない。ハリウッド、ユニバーサルスタジオ、ドジャースタジアム等の近辺エリアという程度の認識で、有名になることを夢みるお金のない若者達が住んでいた街ということも知らなかった。
東京で言うところの高円寺や下北あたりのイメージだろうか。
ハリウッドでの成功を夢見てシルバーレイクに住み着き、いつのまにか何もしなくなり長い月日が過ぎてしまった主人公が、自分の努力や能力の無さを棚に上げ、成功した人はその才能だけでなく自分の知らない何か特別なことをやっているはずと歪んだ考えを潜在的に持ち始めていたところ、ある日突然消えた女性を探すことでハリウッドにまつわる陰謀論や都市伝説の核心に迫って行く、といった(薬物の影響かはわからんが)妄想にひたすら耽るという話。
つまり、消えた美しい女性を探すことは成功することのメタファーとなっているのである。
以上が、町山さんの助けを借りながらの自分なりの解釈だが、正直その辺りは自分にとってはどうでも良く、ただあの意味ありげで細部の設定に凝った都市伝説、陰謀論、暗号などの胡散臭く怪しげな雰囲気がたまらなくツボにハマってしまった。
犬殺し、フクロウ女、ドラキュラの花嫁、権力者、暗殺、ゼルダの伝説、ホームレスキング、作曲家、新興宗教などなど胡散臭く何かしら意味ありげなキーワード作りが上手くワクワクが止まらなかった。(未回収多し)
自分とは世代、特に映画、音楽体験が非常に近いのではないかと思はせるような監督で次回作も非常に楽しみになった。
好みが分かれますね
色々とメッセージや小ネタがフワッと幻想的に描かれています。
何となくアメリカの商業的な音楽へのメッセージかな。とか、こりゃフリーメイソンのネタか。とか考えながら観ていましたが、個人的にはハマらずでした。
とはいえ、失礼ですがこういった映画にしたらテンポも良く見やすい方かと。
観る人を選ぶ映画ですね。
ハマる方には大ハマりな感じします。
考察ありきの映画
日々を目的なく過ごすサムは知り合った翌日に姿を消したサラの行方を追うが…。
考察を前提とした映画。陰謀論一つにおいても貧富の格差がはっきりと出る社会をどう生きるかと言うメッセージ性を受け取れたが、下世話なシーンの多さに再鑑賞する気にはなれず。
なんだこれ。 謎解きミステリーだと思ってたらなんか違った。 テンポ...
なんだこれ。
謎解きミステリーだと思ってたらなんか違った。
テンポも悪いし本格的に都市伝説めいてきた辺りから興味をなくし早く終われと思いながら見た。
観なきゃ良かった
正直…何度も途中下車しようと思った…。
同じアパート内に住んでいる女性(ライリー・キーオ)に恋心を抱く男(アンドリュー・ガーフィールド)が、突然消えてしまった彼女を探す為に謎を解くストーリー。
でも、正直…何が言いたいのか良く解らん。
話も訳わかんないし。
世の中には、気付かれないような暗号?が無数にあって、それは極少数の人にしか解けない?
あの地下のオッサンもなんなんだかイミフだし、ピアノのジジィもイミフだし…そもそもライリー・キーオが“突然”居なくなる意味ね。全く解らない(笑)。
伏線の回収とか…全くね、ないね。
突然ひらめく暗号解読とか、なんの意味が?!
ヒッチコック風なのは良かったけど、全然面白くなかった。
もう…ね、私的には苦痛な時間が続いただけだったかな。
ライリー・キーオ(^-^)
この映画のポスターの色合い?(綺麗なプールから顔を出してるところとかタイトルの色とか)が好きで興味を持ち(笑)、少し前にレンタルで観ました! ライリー・キーオに興味を持ち始めた頃で、もっと彼女を観たくなり日本ではDVD化されてないみたいなので、海外ドラマの『ガールフレンド・エクスペリエンス』の海外版DVDを購入しました(^-^) 内容が内容なので人に薦めるのは恥ずかしいですが、彼女を観ていたくて(笑)
この上なくカオス
もっとストレートなサスペンスかと思ってたら、一切の理解を超越していた。「好きな女の子を探し出す」という目的は一貫しているものの、そこにポップカルチャーやらサブカルチャーやらが際限なくぶっこまれてきて、しかも究極的には陰謀説の話。
調べてみた限りはここに出てくる都市伝説はオリジナルっぽくて、だからこそどこに意味があってどこにないのかが全然わからない。
少なくとも、僕には理解できなかった。
すごいいい
何だか分かったんだか分からなかったんだか分からない映画だけどすごい好きです。陰謀論好きのオタクがありもしない謎を追ってるようで、でも本当に陰謀があるようでないようで。陰鬱なアメコミ感があるけど空気はカラっとしてて。全く説明はできないけど好きなタイプの映画でした。
アンドリュー・ガーフィールド
スパイダーマンが大人に!!
あ。ニートだw
グロい場面があり、あわあわしてました💦
もう一度見たいかというと💦
ただ、退屈な毎日に飽きてる方には幸せを見つけるヒントになるかも☺
私はもう充分ですっ😅
あるべき人生の失敗編
作中「あるべき人生の失敗編を生きてると思うことあるか?」という質問がある。それを受けてではないが、、鑑賞中、あと少しズレてたらうまくいくはずだった映画の失敗作を観ている感覚にとらわれた。なんかようわからん空気感や色気があるけど、それ以上の感想がない。リンチのような不気味さは感じなかった。主人公のサム君は、何して食ってるの?
私には難しかったです。
行方不明になった隣人の女性を探す主人公が、社会の闇に陥る物語。
私にはまったく分からない映画でした。不条理な世界観、ブラックユーモア、サスペンス要素。色々な要素を詰め込み、結果どの面白みも現すことが出来なかった作品のように感じます。無駄もとても多く、上映時間の長さとオチの不愉快さだけが残った作品でした。
滞納した家賃を何とかしろ!ほのぼのシルバーレイクで
どことなくリンチ風。しかも前半には『裏窓』風とも思える不思議なアパートメントだが、裏じゃなくて正面窓だな。しかしサスペンスという割には大した事件でもなさそうだし、主人公サムの妄想が生んだ推理劇。水着の姉ちゃんもいっぱい出てくるし、セックスシーンだってある。中二病とひとくくりにするには大人すぎるという欠点も。
意味のないフレーズや小物といった点ではヒッチコックによるマクガフィンだともとれるが、その数も多くなればなるほど意味不明になってくる。巨匠と呼ばれる監督が使えば、議論は広がるのだろうけど、新進気鋭の監督が使えば駄作となってしまう。
終盤の地図の謎解きは面白かっただけに残念な作品となってしまったようだ。とにかく早く金稼げよ!
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