アンダー・ザ・シルバーレイクのレビュー・感想・評価
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好みがすごく別れると思う
ハマる人にはすごく面白いのかも知れないけど、私は全くわからなかった。 始終なにを見てるんだろう、と思っていた。 映画館で見るほどではない。
陰謀説好きのあなたに!
スリラーかな?と思って観ていたら、話しが変な方向に。途中から完全に??でストーリーに置いてけぼりになりました。結局は陰謀説を茶化した話?アメリカのカルチャー、芸能を理解してないと、十分楽しめないな部分が多々あります。映像はなんとも印象的でしたが、逆に煙に巻かれた感もあり。
ふらりと迷い込むと昇天
昨今の日本版予告編群の中では秀逸な気がする。なんとなくイケてる気がするタイトルと、LAトリップが出来そうな感じに仕立てあげ、油断して来場した人を喰い殺す構え(笑)。サイコーです。 「そんなこと言われたら構えられるでしょうに。」と、思った貴方にこそ観て欲しい作品。評点こそ普通ですが好きだなー、増えて欲しいなぁこういうの…って感じです。
理解できない…
サスペンススリラーとあったし、この類のストーリーは、なかなか好きな方。いろいろ謎が出てきて、その謎解きとかは、結構、好きだったんだけど、ストーリーが理解できない。結局、彼女が消えた理由って、それ?って思ったし…。なぜ、隣人のところへ行ったのかも意味不明。個人的には、家賃滞納してるから、隣人宅へ逃げ込んだのかなぁ…って思ったけど、そんな解釈で良いのかぁ?
知り合った美女の真っ赤な口紅が鮮やかで、笑顔が可愛らしすぎて釘付け...
知り合った美女の真っ赤な口紅が鮮やかで、笑顔が可愛らしすぎて釘付けにされた。 当然謎解きも気になって気になって仕方ないので、どんな展開なのか?待ち受けるもなかなかなかなかわからないままに終盤。 現実、妄想、オカルト、夢、混沌とした世界感は面白かったけど、テンポが良くないというか、展開にキレが感じられないのか、少し退屈でした。
業界敗者の妄想?ヘンテコワールド
観る人が観ればわかる・・・のか? エピソードや映像、暗号やオマージュだらけなんだろうけど、きっと気づききれてないなーと若干もどかしい思いをしながら観た。 謎解きは面白いんだけど起こる事件や展開は地味なので退屈に感じたところもあった。 監督の前作でも感じたけど、映像や色使いが可愛くてポップで観てて楽しい。 受けた印象としては、LA、ハリウッドに代表される今のショービズ界の光と影、という感じなのかなぁ。 ポップカルチャーが作品の力だけじゃないところで回ってる、っていう側面は間違いなくあるだろう。でもそれじゃつまんねーしそれだけじゃないよね、って信じたい人々の方が多い(私含め)中で、本作はそうやって回ってると言い張る側(金もあるしなんか次元違ってうさんくさいw)と、それを否定する側(こっちはこっちでうさんくさいw)の闘いだったような印象。 ハリウッドのチャラさと胡散臭さといったらなかった。笑 今は売れてる監督が撮った作品ではあるんだけど彼のそれまでの苦労や経験を感じさせる生々しい主人公像。 主人公、アンドリュー・ガーフィールドなのに爽やかさゼロ。冴えないオタク感と負け犬感。 果たして起こった不思議な出来事たちは彼の妄想だったのだろうか?観客すらも煙に巻こうとする流れなんだけど、ラストは奮闘空しくLAドリームに搾取され沈んでゆく若者がまた一人・・・ ホームレスを見下すシーンに感じた違和感が、ああやってつながるとは。 めちゃめちゃ楽しかった!って感じではないんだけど、仕込まれたネタを探すためにもう一度観たくなりました。
モダンカルト作だった
デビッドリンチの難解作ほど難解では無かったが、そこそこのドラッグなカルト作だった。何故?いつ?どこ?何者?がどうでも良くなれば、そこそこ堪能出来る作品。嫌いでは無い。最近、この種の映画は激減したように思う。 決して綺麗で無いエロや、オゲレツ系含めたグロシーンを、そこそこの割合で差し込んでくるのはまさに現代風だなと。 何でも有りだな映画だが、ロスという街がそのリアリティであり、わざと外す感は監督の狙いにも思える。
ヲタクとはこういうもんだw
昨晩、遠くに帰る相方が急にらしくないええこと言ったから、 「映画だとこの後、不遇の事故にあって亡くなったりするんだよなー」 と、妙にそわそわ。 胸騒ぎの午後に、本作を観てはっとする。 まさに私の胸騒ぎの映画だった!! リンチだし、アクセル・フォーリーだし、そして急に訪れるカタルシス。 映画のオマージュなんか拾えなくていい。 この胸騒ぎに共感できるヲタクなら必見w 言っておく。 人は物語の主人公じゃない。 ※ラ・ラ・ランドより、「マルホランド・ドライブ」「ツイン・ピークス」どう考えたって「ビバリーヒルズ・コップ」でしょw???
おしゃれで意味不明
ポップでおしゃれで不気味で無慈悲な雰囲気映画という印象。 色々な物が詰め込まれ過ぎて結果雰囲気となってしまっていると感じた。 観終わってからの議論は捗るのだが、長尺のためウトウトしてしまった。(議論できず…) 説明が無い表現が多いのでこちらの想像で補完してゆかないと納得できない。 昔にこういう映画たくさん無かった?おしゃれに翻弄されてた時代にアングラ野郎ぶりたくて単館系シネマめっちゃ観てたなぁーと昔を思い出したので何故だかビッグリボウスキが観たくなった。何故だろう。
狂った世界の世渡り術
予備知識もほぼなく、イットフォーローズの監督の映画かーってどんなホラーかなーって感じで座席に座り、一応上映時間調べようって調べたら2時間20分!?大丈夫?! って始まって観てたらこれ大好物系のやつでした。 クズ系イケメン女好きが世界と自分とのズレを、間違っている(いた)のは自分か、世界か、を勝手に問うていく自分勝手探偵ムービーだった。 インヒアレントヴァイスに近いノリ。 ホラー演出力は前作でもう証明済なわけだけども、直球ホラーでない本作でも光る。 何かが上から落ちてくる恐怖、暗闇から造形だけで恐ろしい何かが見える恐怖、冴える冴える。 主人公のイケメンクズがなぜこの事件にこんなに真剣に取り組んだのか、最後にヒロインにも何故?と言われるくらい意味不明といえば不明なんだけど、明日ファックしようって言ってたのになんでいなくなったの?ってそれだけだったのもとてもいい。 隣の熟女とファックし終って自分の部屋を隣の部屋から眺めてたら家賃の取り立てにきた人が誰もいなくて困っているのを微笑しながら眺めているラストシーンも最高だったな。 総じて、この主人公も終わってるし、かといってこの世界も終わってるっていう話だった。 金持ちは若者の搾取しか考えていない、その若者も先のことは考えない、利便さと快楽がすぐに手に入る代わりに思考までも手放してしまえる現代、ってことなんだろうか。 レトロ文脈のカルチャーたちが何かを示唆しているのだろうかね。 我々は緩やかに穏やかに死ぬことを目的に生きているのだろうか。 わからないけどファックはファックっていうカラッとしてるのもとても肌に合う良い映画でした。 あー、見て良かった!
デヴィッド・ロバート・ミッチェル、バカじゃないの?
デヴィッド・ロバート・ミッチェルの頭の中を覗き見。大真面目にふざけた「こうだったらいいのに」「実はこうなのでは?」が詰め込まれていて、この人バカじゃないの?と思った(褒めてます)。ヒッチコックやリンチの域には達してないけど、それもまた可愛らしい 音楽がとにかく良かった。死ぬほど大袈裟で数多の情念渦巻くハリウッド感が演出されていた。『イット・フォローズ』のエレクトロサウンドも良かったし、ミッチェル監督には音楽への拘りを感じる。とりあえずカート・コバーンに怒られろ!バックストリート・ボーイズはまあええわ。あれは笑った 冗談はさておき…事の真相が明かされる場面ではそれまでと違い『ホーリー・マウンテン』みたいな絵面になるのも良かったけど、あまりにも台詞で説明し過ぎじゃないか?ラストでも「下じゃなく上を見て」という他作品の言葉を借りて主人公の成長を示唆したりと、ミッチェル監督の真面目さが見て取れる リンチならそうはしないよなと思った。謎は謎のままがいい(当然本作でも謎のままの描写はあるが、核心部はそうでない)。そういう意味で本作はカルト作品にはなり得ないね。まあなろうともしてないか
まあまあだった
長くてうとうとしてしまったのだけど楽しい場面がたくさんあった。特にソングライターのピアノが楽しかった。どうしても思い出せない知っている曲があって後からピクシーズだと分かった。
ストーリーを説明するだけの映画でなく、豊かな表現がたくさんあるのだが、それが単にやってみただけ、そうしたかっただけ、という印象が強い。物語にからみついて影響してこそだと思うので、そこは残念だった。思わせぶりなだけで空っぽだった。
結局、謎はセレブの変な集団自殺だったのだが、それもつまらなかった。主人公が家賃を全く稼ごうとしないのもどうかと思う。催促された時しか気にしていないようですらあった。車で死んだ富豪の娘は誰に殺されたのだろう。
アンダー ザ スリープオーバー
アンドリュー ガーフィールドが孤軍奮闘するも興味が持続しない。とんでもなくどうでもいい話。 撮りたいものを好きに撮れても次は無いのでは、、 監督は猛省して今度は面白い映画を。
LAを舞台にしたお姫様を救うRPG
主人公サムは隣のアパートに住むサラに恋をするが、彼女との距離を縮めたと思った矢先、サラは忽然といなくなる。部屋の壁に書いた謎のサインだけを残して…。サムはサラを探し始めるが、舞台となっている街シルバーレイクでは、セレブの失踪や、犬殺しなど不気味な事件が起きていた…
本作にはテレビゲーム「ゼルダの伝説」が登場する。そう、この映画はまるでLAを舞台にしたファンタジーRPGのようだ。ひとつの謎が解けると次の謎が表れる。だからサムはお姫様救出の旅に出かけるゲームの主人公だ。
出てくる謎は陰謀やカルトを思わせる不気味なものばかりである。ここから、かつてこの地で起きたシャロン・テート事件(カルト教団が女優シャロン・テートを惨殺した事件)を思い出させるし、また序盤に上半身と下半身が引き裂かれた死体が登場するが、これはLA で女優の卵がそのような殺され方をした「ブラック・ダリア事件」からの引用だ。
この不気味さはジェイムズ・エルロイの小説LA四部作のようだし(「ブラック・ダリア」という小説もある)、謎を追うプロセスは村上春樹の小説のようでもある(「羊をめぐる冒険」、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」など)。
物語の冒頭、夜道を歩くサムの目の前に、リスが上から落ちてきて死ぬ場面がある。高い木に登っていたと思ったら、あっという間に落ちて、死ぬ…これはまるで、浮き沈みの激しいショービジネスの世界を象徴しているかのようだ。
そう、舞台となっている街シルバーレイクはハリウッドに近い。
それゆえ、サムが迷い込むのは、ショービズの迷宮だ。本作は以下のような新旧の映画からの引用を重ね、観る者をショービズの迷宮に誘う。
・サムは自宅のバルコニーから双眼鏡で向かいの家やプールの女性を覗くが、これはヒッチコックの「裏窓」から。中盤、墓場のシーンではヒッチコックの墓が登場する
・映画「百万長者と結婚する方法(マリリン・モンローら主演)」が流れるが、この映画の男1人に女3人という構成は、謎のカギとなる音楽バンド「イエスとドラキュラの花嫁たち」や、ラスト近くに登場するカルトの人たちと同じ
・サムを演じるアンドリュー・ガーフィールドは「アメイジング」のほうの「スパイダーマン」の主演。子供のいたずらで手に接着剤を付けてしまったサムは、自宅にあったアメコミ誌が手に貼り付いてしまうが、これはスパイダーマンのオマージュ
そしてサムは、このショービズRPGのラスボスとして、あらゆるポピュラー音楽を作ってきたという“ソングライター”に出会うのだ。
ショービジネスは人気商売。売れればいいが、売れなければ残酷に見捨てられる。
そうしたモノの見方は「ラ・ラ・ランド」によく似ているし、本作には「ラ・ラ・ランド」にも登場するグリフィス天文台が出てくる。
そう、この街には成功を夢見る人たちが集まってくるが、実際に売れるのはほんの一握りだ。映画だけでは食べていけないからとデリヘル嬢をする若い女優が登場するし、サムが出会ったシルバーレイクの謎を追う研究家は「この街には売れなかった俳優の呪いがかかっている」と言う。
そう思えば、(湖の)シルバーレイクには、売れずに消えていった者たちの無念が沈んでいるように思えてくる。
そのシルバーレイク湖の周辺は小高い丘に囲まれており、丘の上には成功者たちの住む邸宅が並ぶ。成功者たちは上から、常にその湖を見下ろしているのだ。
この構図をそっくりそのまま写してあるのがサムがサラを初めて見るアパートのプール。低層の瀟洒な建物にプールが囲まれている感じはシルバーレイク湖そっくりである。
サムが初めてオナニーしたという雑誌「プレイボーイ」が登場する。プールの中の美女が表紙になっている。
サムはサラとのプールでのセックスに憧れる。終盤、違う女性とだが同じようなシチュエーションがシルバーレイク湖で訪れる。ところが相手の女性は死んでしまうのだ。彼女は、その「プレイボーイ」の表紙と同じイメージで湖の底に沈んでいく。
そしてラスト、ついにサムはサラを見つけ出すことが出来たのだが、“お姫様”を救うことはできなかった。そう、テレビゲームと同様、モニターの向こうにいるお姫様を“本当に”救うことは出来ないのだ。
映画の最後で、サムはあれほど追いかけたサラを諦め、別の女性を選ぶ。この街の闇を知ったから安全な現実を選んだのか、そしてそれは敗北か妥協か。その判断は観る者に委ねられる。
さて。
上記のごとく、この映画について書きたく(語りたく)なることはたくさんある。
でも、このことと面白いと感じたかどうかは、また別のことだ。
もちろん、面白い映画を観たとき、人は誰かに語りたくなるもの。
しかし、本作について語りたくなるのは、作中にこれでもかと映画や音楽、ゲームなどの引用がペダンチックに詰め込まれているからだ。
本作では、それらの“詰め物”が、モノで溢れかえった現代カルチャーの爛熟と頽廃を表しており、そこへの愛と食傷がないまぜになったメッセージは悪くはないと思う。
ただ、これとて目新しいものではないし、この映画がおこなった表現が、そのメッセージと噛み合っているとも感じられなかった。
例えば、ソングライター。映画が、神のごときメロディメイカーを批判的に描くならば、それは自分殺しではないのか?そして、彼を殺してしまったのは神殺しにほかならない。明日からサムは、どんな音楽を聴くのだろうか。
そう思えばラスト、サムは自分の部屋を出て、向かいの女の部屋に移る。いままで、どんな冒険をしたって、必ず帰った部屋を離れて。
つまり、ゲームオーバーになったわけではなく、RPGの主人公は自ら冒険をやめてしまったのだ。
結局のところ、僕はそういう冒険譚を好まない、ということだろう。ルーカスやスピルバーグの見せてくれる冒険を、僕は愛するから。
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