「迷宮ハリウッドでは暗号を読み解くことが成功のカギになる?」アンダー・ザ・シルバーレイク カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
迷宮ハリウッドでは暗号を読み解くことが成功のカギになる?
2000年の始めから5年ほどサウスLAに住んでいたがシルバーレイクには行ったことはない。ハリウッド、ユニバーサルスタジオ、ドジャースタジアム等の近辺エリアという程度の認識で、有名になることを夢みるお金のない若者達が住んでいた街ということも知らなかった。
東京で言うところの高円寺や下北あたりのイメージだろうか。
ハリウッドでの成功を夢見てシルバーレイクに住み着き、いつのまにか何もしなくなり長い月日が過ぎてしまった主人公が、自分の努力や能力の無さを棚に上げ、成功した人はその才能だけでなく自分の知らない何か特別なことをやっているはずと歪んだ考えを潜在的に持ち始めていたところ、ある日突然消えた女性を探すことでハリウッドにまつわる陰謀論や都市伝説の核心に迫って行く、といった(薬物の影響かはわからんが)妄想にひたすら耽るという話。
つまり、消えた美しい女性を探すことは成功することのメタファーとなっているのである。
以上が、町山さんの助けを借りながらの自分なりの解釈だが、正直その辺りは自分にとってはどうでも良く、ただあの意味ありげで細部の設定に凝った都市伝説、陰謀論、暗号などの胡散臭く怪しげな雰囲気がたまらなくツボにハマってしまった。
犬殺し、フクロウ女、ドラキュラの花嫁、権力者、暗殺、ゼルダの伝説、ホームレスキング、作曲家、新興宗教などなど胡散臭く何かしら意味ありげなキーワード作りが上手くワクワクが止まらなかった。(未回収多し)
自分とは世代、特に映画、音楽体験が非常に近いのではないかと思はせるような監督で次回作も非常に楽しみになった。
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