「傑作!バカを釣るためのメシウマ映画。」アンダー・ザ・シルバーレイク tさんの映画レビュー(感想・評価)
傑作!バカを釣るためのメシウマ映画。
めちゃくちゃな映画だった。よく分からん。、、、が、そこが良い!と言わないと負けた気がする笑。
一級品の映像と音楽の中で、めちゃくちゃな映画を観せられる。すると、本当に頭がクラクラしてくる。その快楽は味わえた。
劇中に「ヒッチコック」という名前が書かれた石板(あれは墓石なのか?)が出てくるので、ヒッチコックへのオマージュがあるっぽい。
、、、という、極めて説明が難しい映画。観て感じろ!と言うしかない笑。
しかし、何もかも謎の空っぽの映画かというとそうでもなくて、映画監督の作家性はちゃんとあった。
映画、音楽、芸術、ゲームとか、所謂サブカルは虚構に過ぎないのに、そんなもんに群がって、解釈を一生懸命やって、一喜一憂して、お前ら現実の世界では何もしてねーじゃんwwwバカじゃねーの笑?という、メッセージ性は明確に受け取れた。
解釈の難しい映画をあえて提示し、「ほらわかんないでしょ?笑。」と言っておきながら、「実はこんな下らないオチでした!!!お前らの人生の貴重な時間を無駄にできてメシウマーwww」というサマは中々痛快だった。
この映画を真面目に解釈しようとした時点で、映画監督の術中にハマっているというwww。正にアリ地獄のような映画だ。
こういうのを「メタ映画」というけれど、この映画は、極めてストレートなメタ映画だと言える。
この映画を撮った監督は、売れない時代が長かったから、観客とか業界関係者に対する憎しみが積もってるんだろうな。
この映画のしてやられた!感が半端なく気持ち良い。正にダーク版LaLaLand。映画の構造としては、スターシップトゥルーパーズだわ笑。
サブカルが巨大産業になっている現代社会において、中々的確な点を突いていて、これは快作!だった。個人的には。見事にぶち壊してくれた。自分のようなサブカル被れを批判しているのは明確だけど、ここまでしてくれたら、逆に気持ちイイわ。