若おかみは小学生!のレビュー・感想・評価
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尺を二度見した
早稲田松竹で「ペンギン・ハイウェイ」との併映に。
いつも中高年が多い劇場が、今回は若い観客でほぼ埋まっていた。
見終わって尺を確認すると、「ペンギン」が119分、そしてこの「若おかみ」は驚異の94分。
逆でしょ? と思わず二度見するくらい濃厚にドラマが凝縮されていた。
それだけ映像的で、無駄がないということだろうけど…高坂希太郎おそるべし。
未見だがTVシリーズもあり、どこを入れてどこを落とす、という取捨選択のポイントが絞られていたのだうか。
メイキング本によれば高坂氏はアニメも映画もそんなに観ないのだそう。それでどうやってこんなにマジカルな映像が作れるんだろう…?
とくに冒頭と終盤、あまりにも幸福な家族の場面が、主人公にとって残酷に響くという対比の鮮やかさが心に残った。
正直、絵柄はペンギンの方が好みだったが、この作品を劇場で観ることができて幸運だったと思う。
なんらかの形でこの作品が多くの若い観客に届いて欲しいなと思った。
なお私は人気の水領さまより、だんぜん「ピンふり」のファンになってしまった。
子供向けだが 必見!
子どもが強くなれる映画。
ピンフリ いい奴!
娘と行くと「パパ!?どうして泣いてるの?」
誰でも楽しめるバランスの良い映画だった。 子供が随分と大人びてるな...
観てよかった…
大人の鑑賞に耐える今年のNo.1
原作もTV版も知らず、予習無しでの体験になりました。
一度見たあとにTV版に目を通したのですが、映画はより大人向けです。児童も十分に楽しめるのですが、細かな心理描写等がなされています。
特に、自動車でのフラッシュバックや最後のお客様一家の話からくるおっこちゃんの孤独感の表現は見事としか言いようがありません。
強いて言えば、そこからの立ち直りが速すぎるという印象ですが、映画の尺を考えれば致し方無いところでしょうか。
ところで、冒頭のおっこちゃんが父に頭を撫でられるシーンの笑い声と、最後のお客様の男の子が同じように出す笑い声はほぼ同じです。もう無邪気な子供時代ではないおっこちゃんの成長をそこに見る事が出来ました。
平成最後の年の傑作アニメです。
グローリー水領いいね
完全にやられた
みんなが言うほど。
歴史的傑作かも
本当にすばらしい映画だと思いました。あまりにすばらしいので、もう5回も劇場に見に行ってしまいました。その度に感動しています。
ひょっとすると、これは歴史的傑作と呼ばれることになるかもしれません。
ある出来事で心に大きな傷を負った小学6年生の女の子おっこ(織子)ちゃんが、(最初は心ならずもですが)温泉の若おかみとしてはたらくことを通して、おかみであるおばあさんをはじめとする旅館のひとびと、ひとくせもふたくせもあるお客さんたち、ライバルの女の子、そしてなにより、かわいいユーレイや魔物たちに支えられながら成長し、この心の傷を乗り越える、というお話です。
こんなお話でありながら、まったく説教くさくなく、おしつけがましくもないところがすごいです。
とにかく、この映画を見るととても幸せな気持ちになります。
何よりもまず、主人公であるおっこちゃんがとてもかわいいです。
外見もかわいいのですが(むらさき色の着物がとてもかわいいです。ファッションショーのシーンもよいです)、明るくて、素直で、けなげで、応援しないではいられません。
ほかのキャラクターたちも魅力的です。ユーレイのウリ坊や美陽(みよ)ちゃん、小鬼の鈴鬼(すずき)くんはもちろん、主人公のライバルであるピンふりドレスの真月(まつき)ちゃん、占い師のグローリー水領さんなど、それぞれのキャラクターの個性がきれいに、そしてていねいに描き分けられます。
声優の方々も役にぴったりでとてもよいです。
お話もよくできています。
ひとりの女の子の成長と自立とが、季節の移り変わりとともに(主なエピソードが、初春、春、夏、冬、そしてまた初春を舞台に描かれます。季節感も、花、こいのぼり、オープンカー、クリスマス用のイルミネーションなどによって見事に表現されています)、ちょうど一年間の出来事として描かれます。
心の傷の乗り越えという主題と、彼女が置かれているさまざまな条件から、個々のエピソードが演繹的に導かれたという感じで、まったく過不足がありません。
お神楽にはじまりお神楽に終わるという全体の構造もきれいな対称になっています。
ヤモリ、医食同源、花吹雪、「ばかおかみ」、「花の湯のお湯は誰もこばまない」というセリフなど、伏線もきれいに回収されます。
それから、表現の工夫の仕方がハンパではありません。
構図のとり方(電信柱からの構図、空に投げ上げられたカバンからの構図など、はっとさせられる構図がたくさんあります)、(実写映画風に言うと)カメラの動かし方、キャラクターたちの動き(たとえば、おっこちゃんが「ウエストほそーい」というときの口の形や、ウリ坊のコミカルな仕草のひとつひとつなど)など、枚挙にいとまがありません。
こうして書いてみると、どれもよい映画が満たすべき当然のルーティーンですが、それらがほぼ完全なレベルでクリアされているところがすごいです。
もしこの映画を見ようかどうしようかで迷っている方がおられましたら、ご覧になることを強く強くおすすめします。
というか、絶対に見てください。お願いします。
ちょっと・・
参りました。
正直なところ、絵柄と題名が「小学生○年生」みたいなイメージ。TVアニメがあったことも知らず、殆どの映画館では上映時間も午前の部のみで、おそらく、今後まったく目に触れる機会も無いと思っていたところ、とある映画館で夕方からの程よい時間での上映がありました。
「?」と思いつつも、この機会にとみてみたところ、その訳が分かりました。
この映画は皆さんにぜひぜひ見ていただきたい作品です。
そして、自分もレビューを鵜呑みに見ることはまず無く自らレビューを書くことさえ滅多に無いのですが、この作品に関しては鵜呑みにして見て下さい。
また、私が拝見拝聴させて頂いた映画館にも感謝なのですが、他映画館の関係者の方々、ぜひ夕方〜夜時間の上映を増やして、もっともっと皆さんの目に触れるようご配慮いただけたらとても嬉しいです。
繰り返しとなりますが、ぜひぜひ、皆さまご覧下さいませ。
良すぎてヤバい。今年屈指の作品では。
最初は児童文学の子供向けの作品だろうなぁと特に気にしてなかったけど、観た人の評価が高いのと予告編を観て、一気に観賞意欲が沸き、「茄子 アンダルシアの夏」の高坂希太郎監督と知って、余計に観たくなり、新宿バルト9で観賞しました。
原作もテレビアニメも未観賞で、どちらかと言うとアニメ作品は食指が伸びません。
ですが、この作品は観て良かった。
原作を読んでなくても、テレビアニメを見てなくても、映画作品はそれ自体が単体で成り立たなくてはならないと思うからこそ、劇場版だけを観て楽しめた幸せ。それぐらい良かったです。
いきなりの別れから始まり、出会いがあって、また別れ。
おっこの劇中の経験はほんわかな絵柄と裏腹に結構ハード。でも出てくるキャラが皆良い。
おっこも真月もおばあちゃんもエツ子さんも康さんもあかねもグローリーさんも文太も翔太もウリ坊も美陽ちゃんも鈴鬼も皆良い。
特にグローリーさんと鈴鬼が個人的に好き♪
皆良い人だから、終始幸せな気分で観れました。
作品が持っている雰囲気が良いし、絵柄も良い。声優の配役も絶妙。芸能人だけのキャストが最近多い中、きちんと本職の声優もキャスティングしているので、要所要所でビシッと締まる。演出もBGMも主題歌もみんな好き。
ガッツリハマったと言う奴でしょうね。
子供向けのアニメ作品と言うよりも、大人が観ても楽しめる。子供に是非観てほしい作品かと思います。
アニメーションと言う表現演出は実写と比べる事自体がナンセンスですが、その演出方法が行き過ぎると単なる殻に篭った自己満足に陥る作品が多いし、アニメがアニメ好きな人だけを商売にしている事自体が違うと思うからこそ、この作品の良さが染み入ります。
アニメは子供が観る物、もしくはオタクの物と
言う概念から解き放たれて、アニメーションだからこそ、大人が観ても楽しめる良質の作品を子供に観せたいと言うアニメ作品の1つではないかと思います。
面白すぎて、泣かして、良い作品に出会った気持ちで一杯で幸せと言うよりか、有難うと言いたい。
ずっと観てみたいと思いました。
好みはあると思いますが、ホント手放しでお薦めしたい、洋画・邦画・実写・アニメを問わず今年屈指の文句なしの作品なので機会があれば是非観て頂きたい作品です。
超お薦めです!
鑑賞記録
○映画館でアニメーションを見ることの意義ってこれだよね!と感じさせてくれる丁寧な描写。色んなところで言われていますが、食べ物に関する描写は本当に素晴らしい。わしも温泉プリン食べたい!
○ほんわか日常系を装っていますが、常に「死」が隣り合わせに存在しているような世界観なので、意外とスリリング。例えば冒頭の事故のシーンは、ストリングスとかブラスではなく、パーカッションを使って緊迫感を煽っていくのでドキドキ感が凄いです。それとクライマックス。近年稀に見る鬼展開は、小6のおっこにはキツすぎるて!!
○死して消えてしまった人物たちの、現世に残した愛する人への思い。今を生きる人たち同士が結ぶ絆。こういうのを見ると、クソみたいな出来事ばかりの現実世界ですが、人間意外と捨てたもんじゃないよなって思うわけです。
・でもさ、やっぱり小6の女の子がとんでもない逆境を乗り越えていく姿を見て感動するってのは、どうなんだろうとも思ってしまいました。お手伝いというレベルを超えてきっちり勤務してる姿を見ると、子ども時代を奪われてしまったのかなとも思えてしまうし、とはいえ12歳という子どもから大人への自立のときなのかなとも思うと、いつまでも子ども扱いするんじゃない!12歳舐めんな!という声が聞こえてくる気がするし、ちくしょう、絶妙なバランスですね!←
見て損はない作品です。劇場公開が終わろうとしているようですが、よければ是非。
健気
原作・TVなど事前の予習ナシで大丈夫です。
まず、構成や脚本が素晴らしい。
そして作画、音楽や演技もいい。
ともすれば説教臭かったり、正義の押し付けになってしまいそうな話を、可愛らしく、切なく、素直に、そして優しく上品に仕上げてあった。
いつも観ていて、アニメーションのリアリティって、すごく難しい気がするんだけど、子供向けになり過ぎず、かと言ってリアルになり過ぎない、絶妙なバランスで感心した。
もう上映期間が終了間際というとこもあるのか、日曜の朝の上映回で、客は数名のオジさんのみ。これはこれでなかなか寂しいものがある。
そもそもこれが比較的ロングランなのは口コミやレビューでの高評価によるところが大きいんだろうし、メディアはこういう良作をもっと取り上げるべきなんだよな。
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