劇場公開日 2019年11月22日

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「テーマが生まれることの美しさ」アナと雪の女王2 まだ無名映画原作家さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5テーマが生まれることの美しさ

2019年11月25日
PCから投稿

突然、何かやばいことが起こって主人公が巻き込まれる…といったのはストーリーのセオリーではあるが、このストーリーは異なる。町の平和な様子が描かれ、家庭の平和な様子が描かれ、ゆっくりとストーリーが進んでゆく。それから突然、あることが起きるのだが、大変なことが起こったという感覚が湧いてこない。完全にストーリー構成の間違いである。私はイマイチ主人公たちのテーマに気持ちが入らないままでストーリーに付き合わされた。そのストーリーにファミリードラマが入ってくるので私の場合、ますます退屈させられた。そろそろ眠る時間だろうと思っい始めた時、しかしその美しい場面が訪れた。美しい場面とはテーマが生まれた場面である。この物語のどこに感情移入しているよいのかわからなかった私が突然感情移入する対象を与えられたのだ。それはお姉さんが凍ってしまうシーンである。ここで突然、何々をしなきゃいけないと言うテーマが生まれる。その時、私は感動した。長い退屈なシーンに耐えた末にテーマが生まれたことに感動し、私は映画に気持ちを入れることができた。そのシーンが訪れたという事が感動的だった。人間は苦痛の後の小さな感動に大きく感動するものなのだ。だがまぁ前半の人間関係や状況説明が上手にかけていたから、この感動が生まれたのだ・・・と一応シナリオライターを褒めておこう。またこのシナリオライターはクライマックスを描くのが上手で、そっから先は最後まで面白く見れた。派手な音楽の使い方も効果的だった。私が入った日本のコロナワールドという映画館は最近、音響効果を変えたようだ。重低音が響くと座席が振動するようになっていた。それで迫力のある音楽がより効果的となっていた。その恩恵のせいかまあまあいい映画だなと感じながら映画館を出ることができたのでよかった。ただ、やはりストーリーが書ききれてない事は否めなく、なんというか…納得のいかない納得のいかない満足感ではあったが。ついでに書くとコロナワールドの新音響システムの音質は最悪だ。安物のラジカセのボリュームをいっぱいに上げたような音がしていた。

タンバラライ