くるみ割り人形と秘密の王国のレビュー・感想・評価
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ジブリだ!
クララとネズミ
素晴らしい映像美
綺麗な映像
ディズニーの世界を楽しめます
壮大な子供騙し
クリスマスの夢にしては夢がない
ファンタジーの王道
「クララ可愛い」
良かった
砂糖菓子で飾り付けし過ぎたケーキみたいな映画
バレエ劇『くるみ割り人形』の原作にあたる『くるみ割り人形とねずみの王様』を
ディズニーが映画化したファンタジー大作が登場。ヴィクトリア朝時代の
ロンドンを舞台に、不思議な世界に迷い込んだ聡明な少女クララの冒険を描く。
監督は『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』『ギルバート・グレイプ』のラッセ・ハルストレム。
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ヴィクトリア朝ロンドンの雪景色と華やかな舞踏会に始まり、不思議な4つの国に舞台が移ると
今度は雪深い針葉樹林、きのこの森、クレムリンのような宮殿と大瀑布、超巨大なゼンマイ仕掛け時計、
霧深い遊園地(サイレ……いえ、何でもないです)などなど、映像はヴィヴィッドで絢爛豪華。
4つの国を紹介する大がかりなバレエのシーンは本作の見せ場のひとつだと思うし、
主人公クララや不思議の国の摂政たち、人形兵士たちの衣装もカラフルで綺麗。
主演のマッケンジー・フォイはすごい美人さんだし、脇を固める役者もキーラ・ナイトレイに
ヘレン・ミレンにモーガン・フリーマンに、実力と存在感とを兼ね備えた名役者が揃っている。
特にキーラ・ナイトレイ! いつもの彼女の役とはかけ離れたハイテンション演技に仰天。
厚塗り化粧&ピンクのコルセットで甘ったるく話す彼女には正直「あいたたたたぁぁ……」
と思ったが、彼女の本領が発揮されるのは後半から。怒り狂う彼女は甘くない。
基本的には秘密の王国の存亡をかけたアドベンチャーであるが、それと同時に、
母を亡くしたばかりの主人公が、母の自分への想いと、自分の進むべき道を
見つける物語、そして確執を抱えた父娘が互いの絆を見つけるまでの物語。
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なのに……うーむ……どうしてこんなに心踊らない仕上がりなんだろうか?
奇妙でファニーで感動的な映画になりそうな要素は揃っているのに。
まずファンタジー映画としての独自性。
映像や衣装は確かに豪華で綺麗だけど、他のファンタジー映画と比べて
ユニークですかイマジネーション爆発しとりますかと言われると、そうは思わない。
屋敷から不思議の国へ迷い込む導入までは良かったし、雪林や暗い森の風景も
美しかったけれど、そこから先でデザイン的に心を惹かれるものはあまり無かった。
ロシアのクルミ割り人形やクレムリンはモチーフ(着想)というよりはそのままだし、
足早に紹介される4王国の風景もどこかで見たような印象を拭えずインパクトは薄い。
アクションアドベンチャー要素もファミリー向けのライトなもので迫力ゼロ。
人形軍団と対決とか、巨大からくりロボも登場するのに、スケールの割に寂しいね。
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キャラクターのデザインと描写もイマイチ。
ヘレン・ミレンを除く各国の摂政の毒々しいほどカラフルな風貌には胸焼けしそうになるし、
一部はファミリー向けファンタジーにしたってあまりに稚拙でうっとうしく感じる。
コメディ要員として登場したのだろう凸凹門番2人は存在感も笑いも薄いし、
マトリョーシカピエロは割とユニークだが、気味悪くはあっても愛嬌は無い。
ではそのぶん他の主要なキャラは詳細に描かれていたかというと……そうでもない。
シュガー・プラムがあそこまで怒り狂うのはそれだけクララの母親が彼女にとって
大切な存在だったからだろうし、マザー・ジンジャーが自分を犠牲にしてまで
4王国を守ろうとしたのもまた、クララの母親が大切な友人だったからだと思う。
だがそこはセリフの端々からの推察だ。映画内ではろくに説明もされない。
そこが全然伝わらないので、クライマックスがまるで盛り上がりきらない。
もうひとつのドラマの大きな軸はクララとその父親だが、ここもまた弱い。
父親が亡くなったばかりの母親を今も慕っていることは観客からすれば一目瞭然で、
中盤のあのタイミングでクララが今更気付くのがイマイチ解せない。それに、
冒険を通してのクララの成長が、父親との関係の改善に直接結び付いてみえず、
父親とのドラマが若干添え物みたいな印象に感じてしまうんである。
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はい、以上です。映像や役者さんは楽しめたし、最後まで飽きずに観られたが、
スケールの割にはデザイン面でもアクション面でも印象に残らない出来だし、
そのくせ一部キャラはケバケバし過ぎて胃もたれしそうな感覚に襲われた。
人物描写の薄さやドラマ運びのハンパさも気になり、総じてイマイチな印象。
なんというか、既製の砂糖菓子で飾り付けまくったデコレーションケーキみたい。
見た目は確かに綺麗なんだけど、どこかで見た部分ばかりだし甘過ぎて大味というか。
まあまあの3.0判定かイマイチの2.5判定で迷ったが、ちょいと厳しめに2.5判定で。
<2018.11.30鑑賞>
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余談:
ラッセ・ハルストレムは有名作も多いベテラン監督だが、本作を鑑賞してから、
自分が彼の監督作をなんと1作も観たことがなかったことに気付いた。
(『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』ですら!)
少なくともこういう大掛かりな映画を撮る方という印象はないのだけれど、
こういう大作映画ってやっぱ色々と勝手が違うのかしらん。
なお、監督として連名されているジョー・ジョンストンだが、今回は追加撮影のみ
での参加だったそうな。『ロケッティア』や『ジュラシックパークⅢ』の翼竜
などなど、空飛ぶモチーフが大好きな彼にしちゃフクロウの存在感とか薄いし、
アクションエンタメ的な勢いも無いと感じていたのだが、そういうことだったのね。
なんともいえない
美女と野獣がとても面白かったため、期待が大きかった分残念に思ってしまった…
映像はとても綺麗でワクワクする場面もあったが、くるみ割り人形という題名を考えると内容がアレンジされすぎていた気がする。第一にくるみ割り人形自体があまり目立っていなかった。クララとお母さんの話であり、くるみ割り人形はついでという感じだった。
いっそのこと、くるみ割り人形という題名ではなく別の題名をつけてお母さんをクララという設定にして娘が冒険する話の方が入ってきやすかった。どうしても本家を思い出すと違うなと思ってしまう。
内容自体はアリスインワンダーランドと少し似ているような気がした。しかし、アリスインワンダーランドの方が断然面白い。
目を惹きつける可愛らしい色使いの衣装や、こだわりの形の造形物たち、...
目を惹きつける可愛らしい色使いの衣装や、こだわりの形の造形物たち、クリスマスの夜にふさわしい鮮やかで素敵なワクワクする映像は、非常に目を楽しませてくれた。
しかし、すべての伏線になる事柄に説得力がまるでないため、スッキリしないままに物語が進んで行く。いくら知っている話とはいえ、あっさりしすぎているし、唐突過ぎる。ビフォアーアフターの感動もまったく感じなかった。いつ父親と心が触れ合ったんだ?
唯一の見せ場と感じたバレエの演出も、たくましく躍動的なバレエは独創的で面白かったが、敵として出てくるネズミなんか全然余裕で倒せそうで、ちょっと物語から外れてる気がした。
表現力が際立つセルゲイポルーニンの踊りは演出に合っていて、エンドロールはとても良かった。
妥協を感じさせない出来
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