「シュガーラッシュでこのテーマをやっちゃいけない」シュガー・ラッシュ オンライン セバスチャン+゚.*さんの映画レビュー(感想・評価)
シュガーラッシュでこのテーマをやっちゃいけない
映像の凄さと迫力、ネットの世界の具現化の面白さは最高でした!とくにオークションの下りやラルフがVチューバーになってしまうネタや、転売屋等の小ネタなど観てて「そう描くのか」という驚きは良かったのですが。
今回の物語のテーマが「友達の本当の幸せを考えて別れを見送る事」なんですが。
テーマとしては良いんですが
これを「シュガーラッシュ」でやってしまったら「おいおい前作のテーマはどうなるんだよ」と突っ込まずにいられません。
前作が悪役が嫌で別のゲームに行ってしまったラルフに周りがあれだけ大騒ぎになって、結局自分の役目に逆らわずにちゃんと働きながらささやかな幸せを手に入れて終わりましたが。
ヴァネロペは今回結局自分のゲームから抜け出したまま自分のゲームの「主役キャラ」の役目を捨てたまま他のゲームに行ってしまいます。
ラルフやターボが許されなくてヴァネロペには許されるという疑問を観客たちに残したままに。
『シュガーラッシュ』のゲームが壊れてしまったまま居場所が無くなったのならこの流れは成立して納得はできます。
けど結局ゲームは治っておりヴァネロペがいないまま起動しています。
このテーマが『トイ・ストーリー』でやるんなら問題なかったでしょう。
けどゲームという絶対設定に逆らえない世界でこの物語を展開してしまうと、1であれだけ悩んでたラルフはどうなるんだ?という疑問やターボはどうなるんだ?という疑問に行きつきます。
ラルフの視点では良い話かもしれませんが。第三者のほかのゲーム達にとってはルールを破ってしまったヴァネロペに疑問を感じないのかと突っ込みを感じます。