劇場公開日 2019年2月22日

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「もうタダでは診ないぞ!」アリータ バトル・エンジェル KinAさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5もうタダでは診ないぞ!

2019年2月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

スチームパンクとサイバーパンクを掛け合わせたような世界の造り込み方だけでお釣りがくる。
一瞬で異世界に行ける映画ってそれだけである程度満足感が得られるものなんだなあと今更ながら実感。
SFもこれから色々観ていこうか。

生身の肉体が破壊される描写は怖くても大好きだけど、機械ボディがキリキリ擦れたり衝撃が与えられたり破壊される描写が非常に恐怖で苦手なのでだいぶしんどかった。
いやあんなの小さい部品欠けただけで致命傷なんじゃないの、技術発展してるから大丈夫なのか?

モーターボールの競技シーンなんてもはや金属コーティングされたスプラッタホラーバトルだと思う。
めちゃくちゃ怖かったけども楽しかった。もっとずっと観ていたい。

長い眠りについていたアリータの街散策が可愛い。
私はチョコレートが食べ物の中で一番嫌いだけど、あのチョコレートはとても美味しそうに見えた。
バトル要素無しでアリータとヒューゴのデートをずっと流してほしいなんて思ったり。

唐突な覚醒からの無双と苦戦の繰り返しにはドキドキが止まらないが、なんだか話の流れがあまりにも早いわりに誰が何をしたいのか、誰が誰の傘下で何をしているのか、若干混乱して消化不良になることも。
アリータの戦う理由が恋や自分の過去を探るため、戦いに惹かれるためと、かなり個人的なのはとても良かった。
世界を救うため!とか言われても困るので。
しかし各キャラのブレ方と、強く惹きつける魅力があまり無かったのは残念。

思ったより人が多く死んでいく、そのダークな展開は予想外だし期待外だった。
誰のどの身になっても容赦無い無慈悲さを感じて結構鬱になる。
何も考えず楽しめるアリータ無双イェーイ!にしなかったところが凄いと思った。英断。

私もサイボーグになってあの世界で地味に生きたい。
生身の人間とサイボーグの恋の場合は関係をどこまで発展させるんだろう、とヒューゴの上半身裸を見てふと疑問に思った。
食物の摂取と消化排泄はどうなっているんだろう。

KinA