「原作未読」アリータ バトル・エンジェル 6628さんの映画レビュー(感想・評価)
原作未読
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サイボーグ化によってもたらされる常識の変化、その怖さがよく表現された作品。
普通の青年が、まるで小遣い稼ぎでもするように無理やり人の体をパーツとして解体する世界。
亡くなった娘のために作った機械の体を破壊されたにも関わらず、何の感情も示さない父親。
思い人のため、その場の思い付きで文字通り心臓を差し出す少女。
一見狂気に道溢れているが、この世界では普通のこと。
当然だろう、なにせ脳以外の全てが交換可能なのだから。
取り返しがつかないことが、取り返しがつくようになってしまった世界をこの作品はよく表現している。
予告を見たときは、どうして全てのサイボーグに人の顔があるのか疑問に思っていたが、顔とそこにある脳こそが彼らのアイデンティティーなのだと納得した。
そして唯一無二のものである脳すら支配する敵の怖さ。
憎しみにとらわれ、治安維持機構すら破壊したアニータがどんな闘いをしていくのか楽しみだ。
ただ、敵とはいえ命乞いしてさらには操られているだけのところを躊躇いなくなく刺されるのはさすがに可哀想だった。
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