フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のレビュー・感想・評価
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ドキュメンタリー風?
映画?なのかな。フロリダにはこんな実状があるんだと、訴えかける作品。コレが現実かと思うと、何とも言えない感情になった。
ただ、映画通の人にはウケるのかな。映画としては正直、あまり良くわかりませんでした。
再視聴
すごく印象が強くて、2度目の鑑賞。思ってる映画と違う映画。でも泣かせようとする最後のシーン、2度目はなぜか泣けた。
カラフルでキュートで残酷
フロリダの貧困層の生活を子どもの視点で、そしてとてもカラフルの描いています。何というかオープニングからアメリカ感が強いんですね。
タイトルのフロリダプロジェクトより、ディズニープロジェクトの方が何と無くわかりやすいでしょう。
その夢と魔法の国と、すぐ麓に横たわる貧困。まさにアメリカの光と陰を描いた作品でした。
定職に就けない、安定した収入が得られない、住む場所が得られない、もちろん満足な保証もない。
それはまさに負の連鎖で、スケールは違うけど日本でのネカフェ難民と全く同じですね。
あと、この作品見てるとやっぱり子供って凄いなって思います。
どんな時でも自由で輝いている。
もちろん出来ないことや、不自由な部分もたくさんありますが、それでも常に輝きを放っているように感じます。
あと扇風機遊びは万国共通なんですね?知らなかったです。
キャストは贅沢にウィレム・デフォー。彼の気苦労が多く、それでいて子供をちゃんと心配して見守っている芝居は深みがありました。
あと何と言っても主役の親子ですね。娘のムーニーは実に愛くるしく、母親のヘイリーも屈託がない。二人とも本当自然なんですね。
この親子は慎ましいながらも明るく生きており、これはこれで幸せそうに見えるんです。
でも、ふと忘れた頃に入るヘリのカット。
それは空に届く者と、決して届かない者の絶望的な隔たりを突きつけられるよう。その度に現実に戻されるようでした。
後半からは段々とシリアスに、そして段々と崩れていく二人の暮らしが浮き彫りになってきます。
そしてその暮らしの終わりを感じた頃の、二人の雨の中での鬼ごっこ。
ここは作中の中でも最も印象的で美しく、また最も寂しかったシーンでもありました。
そしてラスト、友達と手を取り合いやっとたどり着いた「魔法」。
そこを駆け抜ける二人の姿は、涙が溢れて止まらない時間でした。
彼女は決して褒められた母親ではないでしょう。けどそうする他無くて、また何より娘を愛しているのが伝わってくるのが余計に辛かったです。
アメリカの決してなくなる事がない格差問題。それを実にカラフルでキュートに、そしてとてもリアルで残酷に描ききった作品。
深く胸に残る作品でした。
最高に好き
日常という地獄
DANDAN心惹かれてく
フロリダディズニーランドの近くに住むアメリカの貧困層の生活を描いたドキュメンタリー。
序盤はかなり退屈。貧しいけど精一杯この状況を楽しんでいる子供達の姿が描かれる。子役の演技はすごくいいです。悲しい時、嬉しい時、怒っている時の変化に心揺さぶられます。
そして中盤。ここからガラッとイメージが変わり、リアルなアメリカの貧困層の生活を目の当たりにすることになります。子供が家にいるのに隠れて売春している(決してそういう仕事が悪いことだということではありません)お母さんや、大人の良心につけ込んでお金をせがむ子供などこれが本当に起こっているかもしれないことだと思うと見ていて心が痛くなります。多分ここで見るのをやめる人もいると思います。
正直ラストも「これでいいのかな?」と考えさせられるようなものになっています。
でもこういう社会派映画が苦手っていう方でも美しい画を見るためにでも一度見て見てはどうでしょうか。
フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法
フロリダだけの話じゃないけど、場所がもつドラマ性
真夏の魔法にかけられて…
ずっと気になっていた作品を映画館にてようやく鑑賞。美しい映像を映画館で観れて本当に良かった。
ストーリーはフロリダのモーテルで暮らす貧困層の暮らしを子供の視点から描いたもの。
遊んで、悪事を働く子供たち、それは家庭環境が関わっているが、子供たちは純粋な目でその生活を送っている。一方で、大人はどうにかして収入を得なければならない。ショーン・ベイカー監督は貧困層のリアルを映像美と対比させて見事に描写した。パステルカラーで色彩豊かなフロリダのモーテル、健気な子供たち、生活に苦しむ大人、それを見守るモーテルの管理人、絶妙なバランスとアイロニーが映画全体を包み込む。ストーリー自体は終始鬱屈したものなのに、カメラワークや演出が巧みで映画に引き込まれる。
モーテルの外でタバコを吸うウィレム・デフォーの眼差しがとにかく切ない。このモーテルの管理人が映画にとってかなり重要だと感じる。
フロリダの真夏の魔法にかけられた気分だ。貧困と映像美、その痛烈な対比が鑑賞者を夢の国へといざなう。
夢の世界の片隅で起こっている現実。
これはアメリカの現状を映した映画。
日本にはなかなか馴染みのないモーテルでの生活が垣間見える。
幼い少女の目線で描かれるのは、アメリカフロリダ州の生活の様子。
少女は無邪気に、モーテルの仲間と楽しく遊んでいるだけだけど…。
ちょいちょい見えてくる周りの大人たちの困窮した生活が、子供たちにも影響を与えている。
大人たちが明日生きることもギリギリの中、子供たちの明るく楽しく遊んでいる。
その対比がモーテルの生活をよりリアルに感じさせる。
酷い大人ばかりの映画ですが、唯一の救いはモーテルの管理人のボビー。
彼の厳しくも優しい態度のおかげで、モーテルで生活する人々との共存が成されている感じ。
子供に厳しくも優しい、まるでお父さんのような彼の姿が唯一この映画での救いでした。
アメリカでのシングルマザーの現状を知ると共に、子供たちの生活の様子が知れたなかなかデープな作品。
ディズニーランドに遊びにきた楽しそうな家族がいる一方で、その側では安いモーテルでギリギリの生活を強いられている家族もいる。
夢と現実をうまく対比させた映画なのだと思いました。
こういう社会派な作品は久しぶり。
色々と考えさせられます。
I’m a manager.
いたずらの境目、大人の自由と危うさ、アイスクリームとネオンサイン、短歌に詠まれるような遠近、コントラストのバランスを感じました。描かれていない部分まで管理人の日常が伝わってくるウィレム・デフォーがいい味を出しています。
ポスターの印象とまるで違った
予備知識なしで鑑賞。
フロリダの安モーテルに暮らす貧しい人々。そこに住む6才の少女も当然育ちが良くない。眉をしかめざるを得ない悪鬼ぶりだが、しばらく見ていくとその逞しさが好ましく思えてくる。
彼女を取り巻く大人たちは表向きは厳しいようでみな優しい。モーテル支配人のウィレム・デフォーが実に良い。その距離感。
沢山の子供が出てくるが全く演技を感じさせない。普通にそこに居る感じ。これ重要だよね。
物語が進むにつれ厳しいドン詰まりな様相に。そしてラストシーン。これは観客への問いかけと受けとりました。どう捉えるかは各々で、と。重くも鮮やかさのある映画でした。
題名と表紙に騙されてはいけません
真夏の魔法?
夢の国と貧困
粋なおやっさん
大人が泣く時 わかるんだ
ムーニー、きみの言う通りでした。
この貧乏長屋の物語は、そのまんま落語の世界。店子と大家の泣き笑いの日々だね。
夢の国ディズニーワールドの門前町で、大人たちは生きるために闘い、子供たちもコミュニティを作って互いに支え合う。
チープな町にも虹は立つ。
やんちゃな子供たちの映画と言えばスウェーデンのラッセ・ハルストレムの十八番だけれど、今回のアメリカの「フロリダ・プロジェクト」はもっと大人寄りの哀しみのあふれるストーリーでした。
親たちの慈味あふれる眼差しの先にはち切れんばかりの子供たちのエネルギーが光ります。
親と子ががっつりタッグを組んでいるところは是枝監督に近いかも。
あと「泥の河」も久しぶりに見たくなりました。ムーニーがお風呂でゆっくりお人形を洗ってやるシーンで固まったし。
お母さん役は素人とか、信じられない演技ですね。娘を手放す覚悟をしてからの時間の過ごし方が迫真!
管理人のウィレム・デフォー、アカデミー助演ノミネートは納得です。
でもあの子たち・・
タトゥーとマリファナの匂いとテレビとジャンクフードにまみれて、子供のための絵本の一冊も無い。
一足飛びに大人になってしまうのだろうか?脱出した先も大人たちの虚構の夢の国「シンデレラ城」だった事がね・・、ラストは胸が痛くなってしまった。
一度も泣かなかったムーニー。
最後に泣いた顔はたった6歳の子供の顔だった。
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