「夢の世界の片隅で起こっている現実。」フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
夢の世界の片隅で起こっている現実。
これはアメリカの現状を映した映画。
日本にはなかなか馴染みのないモーテルでの生活が垣間見える。
幼い少女の目線で描かれるのは、アメリカフロリダ州の生活の様子。
少女は無邪気に、モーテルの仲間と楽しく遊んでいるだけだけど…。
ちょいちょい見えてくる周りの大人たちの困窮した生活が、子供たちにも影響を与えている。
大人たちが明日生きることもギリギリの中、子供たちの明るく楽しく遊んでいる。
その対比がモーテルの生活をよりリアルに感じさせる。
酷い大人ばかりの映画ですが、唯一の救いはモーテルの管理人のボビー。
彼の厳しくも優しい態度のおかげで、モーテルで生活する人々との共存が成されている感じ。
子供に厳しくも優しい、まるでお父さんのような彼の姿が唯一この映画での救いでした。
アメリカでのシングルマザーの現状を知ると共に、子供たちの生活の様子が知れたなかなかデープな作品。
ディズニーランドに遊びにきた楽しそうな家族がいる一方で、その側では安いモーテルでギリギリの生活を強いられている家族もいる。
夢と現実をうまく対比させた映画なのだと思いました。
こういう社会派な作品は久しぶり。
色々と考えさせられます。
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