君の名前で僕を呼んでのレビュー・感想・評価
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お父さんの言葉に感服
旅行雑誌とかに「行ってみたいこんな避暑地」みたいな見出しで載ってそうな場所、しかもイケメン付き。最高w
最高なんだけれども人様の恋愛模様を、ただただひたすらに見せつけられボーと鑑賞してしまった。
が、しかし!
ボーとしてたところでお父さんの言葉。一瞬にして素晴らしい映画になっちまった!そしてラストのなんともいえない表情…
やられた!!
一生に一度の人
17歳のエリオと夏の間の6週間屋敷に滞在する大学院生で魅力的な24歳のオリバー。
年頃の若い男の子らしく、ガールフレンドも出来るのに、それでもオリバーの行動が気になり、彼への想いを募らしていく。
北イタリアの美しく長閑な風景と、登場人物がみな善良な人々。
脚本は、「モーリス」のジェームズ・アイヴォリーと「胸騒ぎのシチリア」の監督ルカ・グァダニーノなので、その2作の美しさや雰囲気が見事に合わさった感じです。
オリバーが去った後に悲しみに暮れるエリオにエリオの父が、語る言葉が胸をうちます。
一生に一度の忘れられない愛。けれど誰もが必ずしも出会えるとは限らない。
続編も作成予定との事ですが、やはりこの手のストーリーは、「モーリス」や「ブロークバックマウンテン」もそうですが、若く美しい男性2人で生々しい表現ではないから、受け入れやすいものなのでしょうね。
美しかった。
一昨日見てきたのですが勢いでレビューをしてしまうと何を書くのかわからないので今日書くことにします。
まず、イタリアの景観もエリオもオリヴァーも2人の恋もピアノの音色も何もかもが美しかったです。
この映画をここまで美しく仕上げられたのはやはりエンディングだったと思うのですが、2人の恋をハッピーエンドではなく、切なくて儚い、一生忘れられないものに仕上げられたストーリーには震えました。男性同士の恋があれほどまでに美しいとは想像もつきませんでした。
また、気になったことですが、エリオの周りに時々現れたハエは何を暗示していたのでしょうか?
イタリアっていいなー
ひどく長く感じる夏の映画
全編美しい…
LGBT映画が割と好きなことに加え、前年度の各賞にてノミネート、受賞した本作にはかなり期待していたが、その期待を全く裏切らなかった。
ストーリーは80年代の北イタリアを舞台に、主人公と、主人公の父親が教授であることから6週間滞在することになった大学生の恋物語である。
LGBT映画において、その性的な生々しさを演出によって中和してほしいというのが個人的な願望ではあるが、本作の場合、情景の美しさ、映像美によってそれがなされている。
全体を通してキャラクターの心情描写は繊細なものではあるが「ムーンライト」や「キャロル」で見られたようなシリアスな雰囲気は無い。80sにおいて世間的に同性愛はタブーであったと思われるが、主人公エリオと大学生オリヴァーの同性愛に対しての葛藤は比較的薄いものに思える。しかし、その軽快さが北イタリアの風景に、主人公を含めた家族の優雅な生活空間に、ピアノを基調とした音楽に完璧にマッチし、男二人の恋愛模様は美しいものであり続けた。
主人公を演じたティモシー・シャラメは完璧な演技だった。ピアノも自身が弾いていたり、涙ぐんだり、寂しがる表情は素晴らしかった。アーミー・ハマーもイケメンな好青年を見事に演じていた。
本作の素晴らしい点はやはりLGBT映画だと感じさせない純粋な愛とこだわった演出である。同性愛の物語や起伏が無いストーリーに退屈してしまう人にはオススメできない映画ではあるが、エンドロールを使わない稀有なクレジットまで含めて全編、一つ一つのシーンが美しくナチュラルで、その世界に飛び込みたくなる。
"Call Me By Your Name" ラストシーンでは涙が止まらなかった。
最後の10分のための2時間
久々にミニシアター系の香り溢れる秀作を堪能しました。
イタリアを舞台に、自然の色、音、輝き、そして時の流れの遅さ。情景描写がなんとも素敵。
そして感情の移ろいや小さな苦しみ、悩み、震える心。人物描写の丁寧で繊細な描きもまた素敵。
とても良質な作品を見た感じに満足するのだけれど、実のところ、話は延々と2人の成り行きを追う一方的な展開なので、その良さはわかるのだけれど長さを感じる。
ところが父親の語りからエンドロールの暖炉のシーンまでの10分ほどのシーンがめちゃめちゃ良くって、この時間のためにそれまでの2時間があったのかと、ため息が出た。(もうちょっと巻き戻すと滝のシーン含め駅へ向かうあたりから。さらに巻き戻すと・・・、あ、結局全編良い?)
素晴らしい‼︎
キレイ
相手を思いやる様々な愛のカタチ
思春期にある同性への憧れが、愛情に変わる瞬間やそこに伴う罪悪感の様なものを良く表現出来ている。
子供の気持ちをしっかり理解して出したお父さんの言葉に涙がこぼれました。
お母さんもお父さんとは違ったアプローチで子供に親身に接していた。
世間体を気にしてか若いエリオの未来を考えてか、別れを選んだオリヴァーが車窓から見せた表情。初体験をした相手に酷い扱いを受けても嫌いじゃない、ずっと友達だと抱擁を交わせる女の子の対応。忘れられない場面が多かった。
最後の暖炉を見つめながら様々な感情が変化していき、お母さんに名前を呼ばれ、現実に呼び戻されるような演出が素晴らしかった。
傷ついて、複雑な気持ちを整理し大人になる瞬間をエンドロールにのせるなんて驚きました。
映画に重なるビビットな筆記体タイトルも洒落ていて素敵。坂本龍一の音楽が使われているのも日本人として誇りに思えました。またいつか観たい。
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