君の名前で僕を呼んでのレビュー・感想・評価
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恋愛不感症でも、胸キュン
予告編でピンときた通り、大変好みの映像でした。
自然光でフィルム撮影、素晴らしいです。
レンズも一本しか使用していないとは(観直しに行こうかな??)
父ちゃん加点が0.5、車加点が0.5。
恋愛ものに胸キュンすることなど、滅多にない年頃になってしまいましたが、本作ではグッと来てしまいました(ストレートですけど)。
エリオ視点と同時に、オリヴァー側の気持ちも汲みすると、胸キュン度が上がりますね。
両親も含めて、なんて恵まれた環境なんでしょう。
でも車のセレクトのように、趣味が良すぎて信用ならない、みたいなところもあってちょっと面白いです。
『サスペリア』のリメイク、期待しちゃいますね。
楽しみにしています。
難解だが美しく。
美しい風景や心安らぐ音楽が素晴らしいが、なにより難しい…。今まで見た中でも5本の指に入るほどの難解さ。しかしこの難解さの訳を考えれば考えるほど人間本来の姿が浮かび上がってくる。
人間の感情は単純じゃない。単に好きだったり、単に嫌いだったりではない。この映画はその人間の抱く感情を細部まで丁寧に表現しようとしている。
他人の考えてることは全て分かるはずがないから、この映画が難解なんだと思う。エリオを囲む人々の温かさに触れ、オリヴァーの包容感が観客までにも伝わってくる。
でも主人公はこの映画の空間なのかもしれない。人の人との交わりこそがこの映画の主人公だとも思える。
未だに整理が付きません
公開3日後に鑑賞しました。けれど、なんとも言えないわだかまりの整理が未だにつきません。
音はとても綺麗でした。景色にも心惹かれました。多感な年頃の不安定な主人公も、その危うさが美しいと思いました。
けれど、どうにも、伝えたかったものがよくわかりませんでした。
いっそご都合主義のハッピーエンドなら割り切れたのかもしれません。
最後、父親が息子へと語りかけるシーンがありますが、それまでに"マイノリティとしての恋の辛さ"があまり濃く描かれないためか、言葉の重みがあまり伝わらず…。本ならばきっとページを戻して確認していたと思います。そんな話だった…?
今の時代が舞台であればきっと感じ方は変わったのだと思います。けれど、偏見の強いあの時代、そのバックグラウンドを語らずして父親の言葉を響かせるのは違うのではないかと思ってしまいました。
いつかもう一度観てみようと思います。
映像だけの中身の無い映画、ただ眠くなる。気だるいだけでハツラツさと...
映像だけの中身の無い映画、ただ眠くなる。気だるいだけでハツラツさとかに欠ける。ヨーロッパ映画の特徴でゲイ描写も芸術なのか、。
屋敷の古めかしさやヘコんだソファや飛んでるハエもウザイ。唯一外での朝食がおしゃれ。息子の性のチョイスを寛容なのも凄い。
若さと夏
まず、景色がいい。イタリアの夏が絵になる。プールや川などの水の存在も、雰囲気を作り出している。80年代が舞台だから、携帯がないのもいい。便利だけど、何かを失っているんだろうなと再確認。
17歳の瑞々しい心と24歳の抑えているけど抑えきれない大人になりかけている心が、限られた時間と場所で燃える感じ。辛いね、だけでなく、若いね、と思ってしまうのは、30を過ぎて何かをなくしてしまったからですかね。(主人公のパパがそんなことを言っていた)若い時見てれば泣いたかな。
カシオっぽい腕時計とSONYのウォークマンが80年代の香りを引き立てている。なんて、いろいろ余計なことも考えてしまった(笑)昔を語れる歳になりました。
二人のいい体に癒やされた私って普通ですよね???
初めての恋と最後の恋
ひと夏の燃え上がるような恋の思い出。
永遠を前提とした恋の話ではなく、一瞬を煌くように燃えて散る儚い青春の思い出すべてを凝縮したような、ただただ綺麗な映画。
北イタリアの美しい夏、歴史芸術の美、ピアノの美しい音
これでもかという映像美で視界を埋め尽くしてくる。
細かい部分まで意図して仕組まれた雰囲気に呑まれてしまう。
ひとつひとつの映像、しぐさ、小物、言葉、音楽が、見ている人の官能を引き出そうとしているとひしひし感じた。
そして長身でいい体をしていてハンサムで性格もさわやか、すべてが男として完璧なアーミー・ハマーを見せつけられて、やられたなあと感じた。
こんな人物と出会ってしまったらそりゃあ惚れずにはいられない。
本当に美しくて、切なくて、見た後も数日間余韻が抜けきらない。そんな中、あまり高評価をつけたくないのは、共感できない部分と狙いすぎな部分があるからかもしれない。
主人公エリオは繊細で女性的な感性を持つ少年に感じたが、それにしてはオリヴァーに自分の気持ちを明かしたいと行動する辺りはやや積極的すぎて自己中心的に感じてしまったし、その他の様々なシーンでもめんどくさい女のような性格がひっかかってしまった。
恋の経験が少ない少年のリアルな青春なのかもしれないけどもう少し男性的にしてもよかったのではと思う。
こういう点が、あえて同性愛でなくても…女性でも成り立った話なのでは?と感じてしまう。
そしてオリヴァーは、エリオにいつ惚れたのかが分からない。「ビーチバレーをしているシーン」でと本人は言っていたけれどそうならばそれなりの予兆をもっと映像で表現してほしかったし、結局のところ、プレイボーイが若気の至りで火遊びしたけど人生をささげるリスクを冒すほどの恋じゃなかったし、満足したから故郷に帰って元の彼女と結婚するよみたいな感じに捉えてしまえなくもないので、オリヴァーの誠実さをもっと見せてほしかった。
オリヴァー、結局雰囲気とかに流されてただけじゃないのかな…
エリオにとっては初恋だったけど、オリヴァーにとっては最後の遊びの恋だったのかな、と。
あと両親の視線がいたたまれない…。恋愛事を両親にはオープンにしない日本人だからだろうか。
見ていて羞恥心を感じてしまうのはつらい。
誰の視点で見るかによって評価は分かれると思う。
父親の告白は非常によかった。むしろ、この映画のすべてをかっさらっていくようなシーンだった。
だがここでも、こんなに主人公の周囲に同性愛者が溢れているという点で違和感。
綺麗すぎる世界。
セックスシーンもそこそこあからさまなので、DVDを買っても見返せるかどうかわからないけど、映像シーンの美しさは遠い昔に失った美しい青春そのものなので機会があればもう一度見たいような気もする。
パパがいいこと言ったね。
もーっとエロス推しだと勝手に期待していて、ちょっと肩透かしを食らった気分でした。
楽しめたは楽しめたんですがね。
思春期の通過儀礼的恋愛物語なんですが、新しい点があるとしたら、ホモセクシュアルとヘテロセクシュアルの差異の無さでしょうか。
男子であるエリオも周りの人も、惹かれた相手が男性だってことに思い悩まない。ただ惹かれたことによる喜びと悲しみに浸るというのが目新しいかなぁと思いました。
夏の終わりにエリオのパパがなんかいいこと言ってて、ジーンとしたのですが、もうなんて言ってたか忘れました。
婚約者がいるのに高校生に手ェ出して捨てるって、オリバーまじゲスですね。
字幕翻訳・松浦美奈
美しいけど
風景といい音楽といい色々と素晴らしい作品だと思いますが前半はつまらなくてちょいちょいうとうとしてしまいましたが中盤から徐々に面白くなって行きましたね!
なにより俳優が凄い演技力で圧倒されてしまいました。
愛の形は色々とあると思いますが同性愛をこんな形に完成させた監督の凄さはもっと凄い物ですね
..... i remember everything :((
Call Me By Your Name
なんとも言えない胸が苦しく切なくなるストーリー。
全体的にセピアで(イタリアの色かもしれないけど)切なさが溢れ出る。
いやらしい粗っぽさなんてどこにもなくて、すごくただすごく切ない。
最後のis it that video? っていうあの声の音楽が頭に鳴り響く。
ずっと暖炉の音とエリオの顔が印象的だった。
「エリオ エリオエリオエリオ…」って電話で囁くのに「Oliver……. I remember everything. オリヴァー…君のことは何1つ忘れない」っていうその返しがまた切ない。
恋と愛について(対比ではなく)
想像を遥かに超えて圧倒的かつ細やかな、恋と愛についての映画だった
途中まで「眺めのいい部屋とモーリスを足して80年代に持ってきた感じ」くらいに思ってみてたらとんでもなかった
この距離感と当事者感覚の両立ってなかなか達成できない気がする、そういう意味でもとても大人な視点で紡がれ、仕上げられた作品と思った
しかも83年ってのがバブル前夜のわたしの好きな年、絶妙!エリック・ロメールを思い出すような絵だが、ちゃんと見る者を引きずり込むしっかりした演出
女の子たちや両親をはじめ、皆の描かれ方に愛があるのがまた素晴らしい
この歳だからこそ見ながら考えていたことを、終盤で登場人物がすべて語ってくれ、涙で顔が痒かった
James Ivoryは老齢に至って流石というべき置き土産を(殺すな) 原作も楽しみ!
悪くないですが
言葉で多くを語らないフランス映画の趣。正確にはイタリア・フランス・ブラジル・アメリカ合衆国合作らしい。悪くはなかったけど、ちょっと期待値高めすぎたかな、、あと長い。どのタイミングで何が動き始めたのか、私の理解力が足りなかったみたい。
美しい一夏の恋!
感情の揺れ動きの現し方が、非常に繊細で、オリヴァーへの想いを作品上で、一切心の声を語る事なく
エリオの表情で現して行く事で、エリオのオリヴァーに対する想いが、観ているこちら側にも伝わって、ドキドキしっ放しでした。些細な表情の変化でエリオが傷ついたり、喜んだり悲しんだりが、とても苦しかったです。
エリオの片思いに見えた恋も、オリヴァーは、エリオの儚くも若さ溢れる美しさに惹かれ、でも年の差や、同性ゆえに気持ちをオリヴァーの方がセーブしている所もあったり、エリオがオリヴァーへの感情を誤魔化すために女の子と付き合ったり、それもとても切なく感じました。
最後、エリオのお父さんがエリオに言ってくれた言葉にとても涙が止まらなかったです。多分観ている人の誰もが共感したと思います。
非常に監督はよくわかってらっしゃると拍手したいぐらい、一つ一つの王道BL萌えポイントシーンを詰め込んでくれてて、素晴らしかったです。オリヴァーの出した結論は、正しいと思います。
そして何よりティモシー君が美しい。。
感情の深いところも知りたくて小説も読みました。
きみに知って欲しかった
戦争記念碑の周りを巡りながら、君に知って欲しかったと呟くシーンから、二人の関係が広がっていくのが好きです。最後にオリヴァーから電話で結婚報告を聞いた後、暖炉の火を眺めながら泣くところ。恋の甘さと失恋の苦しみ、友人の幸せをいわう幸福が入り混じって、人生の一番良い瞬間がここにあるなと思いました。誰もが経験出来ることではない。でもエリオは見た。自分の心に素直になったから、見れた。自分の名前で相手を呼ぶことが愛の告白である二人。家族からエリオと呼ばれてこの映画は終わりましたが、自分の名前を呼ばれるたびにあの夏を思い出すんだなと、幸福な呪いのようだと思いました。
当初の上映期間は地元での上映はなかったので小説読んでから追加上映することが分かり観た
映画はほんとに簡単にまとめただけなので映画を観ていいと思ったら絶対小説読んで
異性愛物語が主流で同性愛物語は異端とされているが後者の方がより障害があってハラハラドキドキする
カメラを手持ちで映すやり方がとても合っていた
ティミーの高ぶった時の臨場感
アミハマのエリオにそっけなくされた時の落ち込み
キャストの演技や製作 全てが完璧だった
もう言葉で言い表せないので気になる人は絶対観てほしい 後悔はしない
何度も観たくなる美しき2時間
二回観ました。また観に行くつもりです。
一度目より二度目の方が、色々なことが見えてきて
感動します。
映像とBGM、原作と脚本、監督とキャスト。
全てがマッチした素晴らしい作品です。
主人公たちが経験した、人生で最も美しい一夏を
観ることは、観た人の心にも、美しい一夏を
まるで自分の思い出のように残してくれます。
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