聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのレビュー・感想・評価
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胸糞映画!
「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」観てきた。
タイトルのインパクトで観に行った訳ですが…う〜む、モヤモヤする。
そしてジワジワ怖い。
私はこれをモヤコワと名付ける。
心臓外科医スティーブンは綺麗な奥さんと二人の子供に囲まれ幸せな人生を送っていたかに見えたが謎の少年マーティンを自宅に招いたことをきっかけに、子どもたちが突然歩けなくなったり目から血を流したりと、奇妙な出来事が起き始める。
結局あのマーティンって少年は何なんだ?って考えるのはヤボなのか。本人言ってるように存在がメタファーなんだろうか。
度々ニュル〜ンと一点透視法でフォローするカメラワークも相まってジワジワくる緊張感が途切れない。
終盤、部屋のリビングでのクルクルバーンは非常に胸糞が悪なる。
ただニコール・キッドマンは相変わらず綺麗。ベッドの上でクタ〜ッとなってるのは笑ったけど♪
『鹿』のメタファーは?
サイコホラー作品。強烈なバッドエンドのストーリー内容である。その手の好事家ならば涎モノであろう。かくゆう自分も、なかなかトラウマ的な心の引っかかりが長い時間抜けないであろう作品である。
題名からしてなにかのメタファーなのだろうが、敢えてネットで調べていないので、チラシにもある『4つの謎』の3つしか分からない。もしかして家族それぞれが生き延びる手段のことを指しているのだろうか?久々に誰かに解説をして貰わないと分からない難解な内容である。それだけに深い構成に成っていて、その全てがメタファーであるかの如くである。アバンタイトルの心臓手術のシーンでの、心臓のエグい鼓動、室内の奥行きをわざと印象づけるアングル、重要なタバコを”吸う”シーンの多用。結局、あの愚行を起こしてしまう家族の心理、その全てがあの少年に操られていることをとても上手に演出されていて大変秀逸である。挙動不審、まるで自閉症的な動きなのに、発する内容は理路整然としているそのギャップにも恐怖を感じさせる。逃れられない運命だと知ったときの人間のエゴがこれでもかと吐出される状態に、観ていて心が抉られ、削られていく感覚から逃れることが出来ない、辛く厳しい作品だ。
恐怖と美しさ
ちょっと前から気になっていた作品だったので映画館にて鑑賞。
ストーリーは主人公である執刀医とその家族、そしてある青年の物語。
スリラー映画であることは知った状態で鑑賞したが、予告編などを見ずに鑑賞して正解だった。まず、執刀医と青年の関係性ってのが最初はわからないが、徐々に明らかになってゆく。その間、なぜか執刀医と青年のシーンだけ不穏な空気が流れる。次に何が起こるかわからない恐怖感の演出がかなり良かった。
本作の特筆すべき点はカメラワーク。引きと寄りの使い分けが絶妙なのと、キャラクターをあまり正面から撮ってない印象を持った。カメラワークでも恐怖感を煽ってきた。
スリラー映画によくある、音楽で恐怖感を演出する手法が本作でもあるが、その音楽は統一されていたし、映像と滑らかにマッチしていたので個人的には良かった。
神話を基に描いていることもあり、疑問に思う点やリアリティに欠ける点もあるが、スリラー映画としてはかなり良いと思う。
コリン・ファレル、ニコール・キッドマンの演技も良かったが、バリー・コーガンの演技は「真実の行方」のエドワード・ノートンを彷彿させる怪演である。
展開が読めず、キャラクターそれぞれが何を考えているのかわからない恐怖に、少しの性的な描写により何処か美しさが残り、確かに神聖な雰囲気が漂う映画であった。
それにしても、ニコール・キッドマンの眼差しは本当に美しい。
性悪説
ヨルゴス・ランディモス監督は今回も、家族というひどく限定された関係の中での狂気を描いた。人間は集団になると、ひとりでいるよりも狂気染みた行動を取るのだろうか。性悪な人間がルールをもって行動を制限しようとしても、そもそも根が性悪なんだからまともな行動ができるはずがない。
家族愛がある?日本でも過去には、息子を戦場に送り出していたし、娘を売っていたし、母を山に捨てていた。つまり人は自らの命が脅かされる危険がない時は善良な人でいられるが、自らの命が脅かされるとなると親であれ子であれ、途端に切ることができる。一応泣くことはするとは思うが、それが終われば楽しく食事ができる。
人間は、冗談の様な生き物である。
嘘と欺瞞
見てるときは不快だけど整理したら面白いと感じる映画でした!
3人のうち1人を選ばなければならない…
血の涙を流したら時間がない…
というのがルールなのに、その段階に至るのに、個人差がある。
ルールの嘘にどこかのタイミングで主人公も気がついたと思います。
その上で犠牲者を選択せねばならない。
しかし、犠牲者の選択は自己欺瞞で覆う必要があった。
家族各々の欺瞞を納めた映画だと思います。
不思議な恐怖感。
ボブの悲劇
サスペンスかと思ったら、ホラーという、今までにない流れの作品でおもしろかった。
ニコールキッドマンは足が悪くならなかった理由とか、鑑賞後にじわりじわりと、あれはああいう意味か、というのがわかってくるかんじで余韻含めて楽しめた。
鹿殺し=生贄という意味合いなので、原題と違うなど意見もあるが、私はマッチしてると思う。
マイナス点をいえば、音楽。
怖さを引き立てようとする、いかにもなやりすぎな音が安っぽかった。
親の因果が
2018-30
付き合いたての彼氏に、この映画が観たいから連れてって😍って行ったらどーなるんやろ。
登場人物は極端に喜怒哀楽が削がれてて、会話のキャッチボールも、ずっとファウル打ってるような感じ(伝わりますかね。)
音楽は、「ブワワワワン」と「パキーーン」。
どんな楽器使ったらこの音が出んのっていう音楽。
作業用BGMで流したら滅入りそう。
子役ちゃんたちは、この脚本を読んでどう受け止めたのっておばさん不安になりました。
観終えた感想は、冒頭の一言。
わたしはひとりだし、偶然お酒飲みながら観たのでよかった(笑)
もはや「この家、どんなけ部屋あんねん」とか、「運動神経悪い芸人のやつ?」とか、もうポップに突っ込みながら観ないともたない←
『オーメン』を観たときと似てるような、全く違うような、よくわからない空気感です。
コリン&ニコールコンビの『ビカイルド』のほうがまだ明るいかも(いや違うそれもおかしい。)
こーわーいーー何だコレ。 震える。 最初から最後まで不協和音とゆう...
荒唐無稽なホラーコメディ
Jホラーにも似た、呪いみたいな要素をのみこめれば大変面白い映画でした。
生き残りたくて、あれやこれやと父に媚びまくる家族の滑稽さ、誰を殺すか、もしくは愛すかも選択出来ない父の哀れさ。最終的に誰を殺すかの方法がまさかのランダムシュート! 思わず笑いそうになりましたが、笑い事ではないという怖さ。
家族の崩壊を、生贄の鹿を殺すことで保つ。古来人類の共同体が生贄を捧げることで団結を強めたのと同じなんだというような、綺麗事の家族幻想を喝破するラストが痛快。
玉座
設定は納得いかないんだけど
「突然、足の自由が効かなくなって、そのうち目から出血して、死に至る」という症状を発症させることのできる少年ってなに? しかも病院で検査しても原因は解らず、心因性になっちゃうの。
「そんなことできる奴いねえよ」って話なんだけど、そこ気にしちゃうと映画観られないのね。だから「そういう設定なんだ」って納得して観ることにしたの。
主人公の妻、娘、息子の誰か一人を殺すと決めれば、他の二人は助かる設定なのね。そうすると息子、娘、妻が「自分は生き残らせて」アピールを必死ですんの。これ、そうなるかね。日本だったら「あたしを殺して」って人が出ると思うね。個人主義が徹底するヨーロッパだとこうなるのかな。
最後の妻、娘、息子を集めて、主人公自身がルーレットのようにグルグル回って撃ち殺すの良かった。「こんな解決法しかないか」と思った。でもこれで生き残った三人納得するかね。この後の人生も考えたら、あの少年を殺して全員で死ぬ選択の方が良かったんじゃないかな。
「良く解らないなあ」と思ったけど、ギリシャ神話からきてるから、少年は《神》設定なんだね。そう思うと少し納得する。神の前では人間は愚かでしかないかも。
後味悪~これが、カンヌの脚本賞?唖然
心の闇の恐怖の正体
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