サニー 32のレビュー・感想・評価
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白石和彌監督作、「凶悪」との共通点もあるが
佐世保小6女児同級生殺害事件という実際にあった少女の犯罪に着想を得たという本作。死刑囚に取材したノンフィクションを映画化した「凶悪」の白石監督と脚本家・高橋泉のコンビが、同じような路線を目指して企画を進めたのだろうか。同級生を殺した女子小学生をモチーフに、その彼女サニーを神格化したネットユーザーが結託し、成人したサニーを監禁しようとしたら――という創作を大胆に展開する。
監禁現場における殴る蹴るの暴力描写は、確かに「凶悪」を彷彿とさせる。だが、「凶悪」でリリー・フランキーが演じた「先生」のような、底なしの闇を感じさせる圧倒的なキャラクターが不在で、両方に出演しているピエール瀧の迫力も今回はいまひとつ。
ネットの隠語やSNSの文化が盛り込まれているが、知らない人は果たして楽しめるかどうか。人が死ぬたびにデカデカと表示される「享年○○才」の実録風テロップには笑ったが。
思い込み勘違い深読み
が行き過ぎ崩壊した先に生まれた
狂気の暴走はいとも簡単に人の命を奪う。
それを実写化したような映画
門脇麦演じるサニーの演技は彼女らしい
真に迫る演技。
実は彼女も狂気ギリギリの段階まで
自己を追い込んでいるのかな?と思うほど
但し、出番時間唐考えたら超贅沢な配役かなw
北原里英コレクション・・・キタコレ!
良い方にとらえれば、殺人という罪の重さを深くえぐりつつも一方では軽々と殺人が犯されていく様子を両極端に描いた作品。なのですが、やはり軽さばかり目立ち、制作途中で本質を見失い、秩序が失われてしまった感じがする。日頃から温めておいたネタ帳をとりあえずストーリーにぶち込んで、力を抜いて作ってしまったんのかな?
ストーリーをみると、ピエール瀧が誘拐したのも金目当てだという点も残念だし、同時進行するハブられた生徒の心変わりも呆気なかった。まぁ、最も残念なのは警官が到着してからのドタバタ劇だったかな。それでも殺人犯を神格化したりするネットの恐ろしさといった風刺は良かったし、愛に恵まれない人たちをハグする様子も良かった。
重厚なシリアスドラマとコメディドラマ。白石和彌はどちらも撮れる監督だと思うけど、中途半端な作品だけは勘弁してください。やっぱりバランスが大事ですよね。尚、もっとも印象に残ったのは「ち○ち○を触るな!」です。
顔せんしゅけん
ピエール瀧って、プロパー外で演技未経験なのに、とんとん拍子で、起用頻度の高いバイプレイヤーにのし上がったわけだが、それがなぜなのか──考えてみた、ことがある。
たぶん、顔がいいから、だったと思う。世間にはいわゆる「いい顔」という漠然とした定義がある。「いい顔」は、女性ならきれいでなくてもいいし、男性ならハンサムでなくてもいい。
ピエール瀧のばあい、ふてぶてしい面構え──とでもいうべき印象で、野卑あるいは老獪な、海千山千の人物像を演じるのに適した顔であり、さまざまな主題のドラマで適材となり得た──のであろう。モテ過ぎな気はしたが。
かつて岸部一徳がさまざまな映画・ドラマで頻用されたことがあったが、あれは「死んだ目の魅力」とでもいうべきもので、日本には「死んだ目」で売っている俳優の系譜がある。代表は松田優作であり、そのご長男や白竜や新井浩文や染谷将太etcが「死んだ目系」だと思われる。
「死んだ目系」俳優の使途は、バイオレンスもので、死んだ目のまま、暴力的なことをやると、冷然とした迫力がでるので、一時期「死んだ目系」俳優が台頭したわけだった。
がしかし、死んだ目系とはいえ、トッププレイヤーであり、皆、器用な俳優でもあった。きょうび岸部一徳のイメージといえばメロンと請求書を持ってくる所長であって、もはや、かれにその男凶暴につきのイメージを持っている人は少ないのではなかろうか。
現実の世界では、顔に悪を定義しにくい。むろん悪人相はあるし、たいてい悪い相の人が悪い人だが、人それぞれの主観もあるし、よっぽど悪相でもなければ、明明白白とも言えない──のではなかろうか。
ニュースで捕まった人たちの顔を見れば、全員が、それな顔をしている──と感じるのだが、やはり、やった奴だからそう感じる──というのはある。
逆に、チョコプラの悪い顔選手権で、それなりのシチュ映像で、長田さん松尾さんが「ワルっ!」と言えば、そう見えてしまうもの──なわけである。
言うまでもないが、俳優が、現実にはどんな人なのか、庶民であるわたしにとって、どうでもいいことである。だがピエール瀧も新井浩文も個人的に好ましさを感じていた悪役プレイヤーだった。それゆえ、俳優としての「いい顔」なのか、じっさいに悪い人なのかの判定がつかなかったことが、もどかしかった。
なぜなら、人の顔に、善悪を見出したり、なんとなく察知することは、けっこう鑑賞眼=リテラシーにかかわってくる、と思えるからだ。観相に長けていれば、人相を読めるならば、映画を読み解く助けになる、と思えるからだ。
ただし悪役は、人相がわるいひとがやる──という方程式のものでもない。たとえば岡田将生は卑劣なかんじの悪役(悪人や星の子など)がとても巧い。ハンサムであっても、なんとなく不安定・ゆがみ・ひずみを感じさせる顔というものがあり、悪役顔も一概ではない。わけである。
にんげんをやっていると、顔をみて「この顔は、だいたいこういうひとだ」という予測がつく。しかも、それはけっこうな確立で当たる。ことがある。映画のばあい、その見識はリテラシーのようなものになる。(ような気がする──わけである。)
前置きが長くなったが、おそらく凶悪の高評価を経て、柳の下の泥鰌を狙っての同キャスト──(リリーとピエール)だと思われる。
それが、かえって映画の「悪」を削いでいる。この映画のふたりは、まるで長田さん松尾さんが「ワルっ!」と言っているみたいな感じ。凶悪を観た人なら、尚更そのあざとさを感じるに違いない。
また、日本映画のバイオレンス描写は園某タイプで、残酷な様態を見せつけたら、バイオレンス描写になる──という短絡があり、結局「それがどうした感」をぬぐい去ることができない。人の異常って、想定できるもんなら、つまんなくないですか?本作も、変人っぷりや異様さを、見せつけよう──とはしているけれど、上滑りしていた。
それから本作の主人公の女性。アイドル出身とのことだが、ご当人もアイドルグループも知らない。きれいな人ではなく、演技も下手だった。いい顔──ってわけでもない。個人的に魅力を感じることが出来ず、抜擢の不思議を感じさせる映画だった。
人は、人の顔を見て、それが好きだったり、好きでなかったりする。罪なことだが、主観は正直──という話。
デビュー作ならまだしも
ピエール瀧とリリー・フランキーは「凶悪」の延長線上で演じているようなキャラクター、まだ余罪はあったみたいな!?
デビュー作や初期作品ならまだ許せるが、ここへきての本作は褒められたもんじゃない、園子温みたいな感じもする白石和彌。
あのAKBの娘にとっては誇れる仕事であっても、監督含めた他出演者にとって黒歴史感は否めない。
現実を真っ当に描くならまだしも、ファンタジー漂うチンケな非現実感が最後まで嫌な雰囲気で、何を表現したいのか全体的に陳腐過ぎる。
我慢して最後まで見たけど
リリーさんとピエール瀧さんに釣られて見てみたけど、ただただ意味不明で造り手が自分に酔い過ぎていて不快な映画でした。
この監督さんは駄目ですね。他の作品でも同じことを感じて途中で見るのをやめてしまったことがあります。
実際にあった痛ましい事件を軽々しく扱う点も
某掲示板や動画サイトのノリを持ち出す点も
主役にくっさい説教を吐かせて神だの自分スゲーと浸る感じも
全て厨二病全開で嫌いでした。
途中で挫折。見るの止めました。
面白くなかったので途中で見るの止めました。
なんだかなぁ。
全てが中途半端で魅力のあるキャラクターも居なかったので最後まで見る気になりませんでした。
長年計画していた割にはアホなトラブル続きで、途中で監禁場所を変えたり「馬鹿なのか?」と、思いました。
【名匠、白石和彌監督は、たまーに迷走される・・。”愛しのサニー様”の様に・・。】
ー 白石和彌監督が、世に名を轟かせた「凶悪」を発表したのが、2013年。
実際に有った北関東での怖ろしき事件を、見事にエンターテインメント作品に昇華させた。劇場で観た衝撃は今でも忘れ難い。
その後も「日本で一番悪い奴ら」で、綾野剛の熱演もあり、その実力は本物であると認識した。
更に「彼女がその名を知らない鳥たち」で、蒼井優さんと、阿部サダヲさんの魅力を十二分に引き出した、秀作を世に出した。
で、今作である。脚本は「凶悪」と同じ、高橋泉。そして、役者は同じくピエール瀧とリリー・フランキーである。更に、門脇麦さんも出演である。
胸を弾ませて、劇場に向かった・・。ー
◆当時の資料を手元に置きながら、再度鑑賞したが・・
■困った点
・主演の中学校教師、藤井明里を演じた、北原里英さんに、引きつけられるものがない・・。(ファンの方々すいません・・)
・ストーリー展開が破天荒なのは良しとしても、粗すぎる。誘拐された人が、誘拐した人々の”教祖”になって行く過程の描き方が・・。
・本当のサニー(門脇麦)との、直接対決が、画面上でしかなく、サニーがなぜあのような事件を、幼き時に起こした理由の描き方も浅い。
・事業自得の方(刺された医者)や、巻き込まれた人々(カップル)も含めて、あっさりとドンドン殺されていく過程も非常に浅く描かれる。
<鑑賞後、”何かの間違いだろう・・”と言う事で、レビュー(鑑賞記録)すら残さなかった作品。もしかしたら・・、と思って、今回、別媒体放映を鑑賞したが・・。
だが、その後、白石監督は「止められるか、俺たちを」で、門脇麦さんを主演に据え、若松監督を演じた井浦新さんの魅力も十分に引き出した作品で復活し、
近年の邦画の傑作の一作である(断言する!)「孤老の血」で”矢張り、天才である”と、再認識したと思ったら、
「麻雀放浪記2020」で、アラララ・・。
けれど、その後、香取慎吾さんのダークな面を引き出した「凪待ち」そして、田中裕子さんを始めとした現代邦画を代表する役者さんの魅力を引き出した、「ひとよ」で存在感を示し・・。
どんなに優れた才能を持つ監督でも、たまにはトンでも作品を出すのだなあ・・、と久々に再度鑑賞し、思った作品でもある。>
■蛇足
・劇場公開時には、ショックの余り覚えていないのだが、エンドロールに”秋元康”の名が・・。
そういう事だったのか・・。演技経験が殆どない方を主演に据えたのは・・。
<2018年2月18日 劇場にて鑑賞>
<2020年11月22日 別媒体にて再度鑑賞>
即席キタコレ教祖?
ネット社会を皮肉ってる映画なのか、よくわからない映画だなぁ😕サニたんを崇拝する人たちが24歳になったサニたんを誘拐する。(誘拐されたのは中学教師のアカリで人違い)その割には扱い乱暴なのもわからないし、どうしたかったのかもわからない。
医師だという男性が死んでしまって海辺の小屋に移ってから、感電をキッカケにしてアカリが豹変。自分をこんな目に合わせた人を1人ずつ罵倒し、殴り蹴り、そして抱きしめる。あめとムチ、救済の手を差し伸べるマリア様かいな?でも、この時にアカリが言った言葉は全ていい事言ってる。監督の思っていることをアカリに代弁させたのか、、、心に抱えた闇や不安をズバッと突きつけ、最後に優しく抱きしめられたら、そりゃ〜一生ついて行きます、教祖様ぁ〜てなりもするだろうな。
その後は教祖様ごとく、共同生活してネットで人生相談。本物のサニたんが現れてから一変するが、本物のサニたんを監禁してるのは誰なんだ?
サニたんに殺されてしまった少女の担任はなんて酷いヤツ😤あんな大人が教師になってはいけない。映画の中の話とはいえ、ムカムカするし、許せない。あんな先生いないよね?絶対にいないと願うばかりです。
白石監督はたまにぶっ飛んだ映画撮るんだなあ。でもリリー・フランキーはやっぱりいい味出してます。
あまりにも評判が悪いので
あまりに評判が悪いので観てみました(苦笑)
とにかく酷い!全てが酷い!ツッコミ処満載!
そもそも十年以上も崇拝していた人物を間違えるか??
殺人者が教職につける訳ないじゃん!普通に考えたら分かるでしょ!?
なんで崇拝していたかも説得力不足だし、
youthuberみたいな人も、どうやってこいつらのやってる事を知って
どうやって居場所を突き止めたのかも分からないし、
中盤から突然、性格激変しちゃうし・・・
何より笑ったのが最後。
あんな小さなドローンにつかまって、人間が運べると思ってんの??(苦笑)
そりゃあそうなるわな(笑)しかもこれで終わっちゃうし(^^;)
ギャグとしか思えませんでした。
白石監督の個性が段々分かって来た。
過去未成年殺人加害者としてネット上にて神格化されたサニー。
現代にてサニーは24歳の成人になっており、ある女性がサニーとして2人の信者に拉致監禁される話。
北原サニーが本物かどうかは別にして、10年ぐらい前から似たように度が過ぎたニコ動&FC2配信者も実際居た事(のび太君みたいな役者もあの未成年少年が元ネタだろうな)ですし、現代のSHOWROOM的な動画配信部屋も出て来ますし、昔からマニアックなネット環境を楽しんでいた中年には出演者行動が馬鹿馬鹿しく楽しめます。
2人目のサニーが出てきてからはシリアス風にも展開。
全編過去事件を踏まえて現代に暗く重くのし掛かる映画ではございません。
あえて反比例するかの様に娯楽性やブラックユーモアを強調させ監督個性ある作品に仕上げる。
ココ数年色々なタイプの白石監督作品を視聴してますが、この作品は白石監督個性ある「映画」だと思いますし、この個性は好きですよ。
(内容的には麻雀放浪記2020と同じく万人受け作品では無いですね💦)
北原里英の映画は全部地雷!!
2004年のNEVADA事件を思わせる導入ですが、全然関係ない滅茶苦茶な内容が園子温映画とそっくりでした。「ジョーカーゲーム」(亀梨じゃない方)と「映画としまえん」で北原里英の映画は勘弁してくれと思いましたが、やはり見えている地雷でした。NGTのキャプテンに就任したが新潟に住むのは嫌で東京から通ったという(愛知出身の)北原が、新潟県民に虐待される映画!!という二度とないネタ映画披露の機会なのに、何か逆ギレしてボコっていて、この時間は何だろうと感じました。主に脚本が酷い為、超つまらなくてビビります。
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