モリのいる場所のレビュー・感想・評価
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ゆっくりした時間
小さな面白いが隠れている。
全体には、ものすごく緩いので、
ダルいときもある。
が、そのゆるりとした時間がこの映画の
よいところだから仕方ない。
この人達の知り合いとして、
生活したかったなー的な空間だった。
平和に笑える
熊谷守一のある一日を描いた映画。話は庭を散歩したり、たくさん来る来客の対応したり、めちゃくちゃ平坦なんだけど、暖かい目で見守れる。
そして最後のモリのもっと生きたいってセリフがずーんときた。おじいちゃんとかってもういつ死んでもいいって言う人いるけど、90歳超えててもなおまだ生きたいっていう生きる希望みたいなのを持ってていいなって思った。
これ、レディースデイの朝に見たんだが、ばあちゃんとおば様でほぼ満席で、自分の想像をはるかに超えた笑い声がすごくて新喜劇を見に来てるかと思った。
残念です。
この画家の芸術や生き様を題材にしたものかと思って、制作発表の時から楽しみにしていましたが、まるで違いました。
映像や舞台美術、樹木希林の存在感など出色である面は多々ありましたが、脚本のせいなのか?ユーモア程度は楽しめるが、ドリフのギャグや宇宙人のくだりなど何か意図があったにしてもおふざけはいらないし、こう言ったまとめ方は、実在した画家を変人として扱った単なる商業映画になってしまったという印象です。
邦画は、こんな風に他にも色々な要素を入れないと売れないという考えがあるとすればその志向が完成度の低い仕上がりに繋がったのかと印象をもちました。
団塊世代受け
前に観た東海テレビドキュメンタリー
「人生フルーツ」のイメージが強かったので
期待感があり過ぎた私…
でも、我が庭と共に生きるモリとそれを支える糟糠の妻…夫婦の在り方に愛らしさや温もりを感じました
池の処理に困り宇宙人に助けられる現実離れした出来事も、あの庭でなら起こりそうな…
庭の総てを知り尽くすモリが見つけた見知らぬ石ころは宇宙人に繋がる…
笑いを織り交ぜてあるのはいいけど…
ドリフのタライが落ちるシーンとか要らない様な^^;
映画好きの監督さん
大都会でもなし
大自然でもなし
へそ曲がりでもなし
奇人でもない
ただそこに生きている
何かをしてもしなくても人はそこに集まっていく
変わっていく世間などたわいもないこと
何度でも生きていたい
もっと見ていたい
似ていく夫婦
反対の夫婦
どちらだってどうだって長続きもすればダメな時だってある
世間はどうであれ自分の世界は平和にしてあげたい
そこそこ手を加え、そこそこほっておこう
後はどうにかなるだろう
きっとそうだろう
いい娯楽映画です
懐かしさが込み上げる映画でした。
何でもない話に結論を見出す事も目的とせず、話のオチも想定せずにワイワイ盛り上がって気が付いたら時間だけが過ぎている。みんなが同じ方向を向いて生きてるという感覚。
宇宙人とモリの会話は、「そうだったんだ!この事がモリの生き方の筋の一本なんだ! 」と勝手に合点しました。
観終わって…前日からの頭痛がスッキリ無くなっている事に気が付きました。DVDが今から待ち遠しいです。
庭が世界
見えないものが見える。それが彼だった。
庭はモリであり、小さき森は世界だった。
周りはドリフ好きの、日常の人々。
その日常の人々の間に、小さき眼差しがある。
・・・昔、実家の小さき庭も、季節の花々、木々、昆虫が棲む宇宙だった。今はコンクリートが剥き出しの「明るい場所」。自然の香りには、鬱蒼した茂みが合う。
そんな映画だった。
とはいえ、樹木希林の細かな演技にはほとほと感心したな。
閉じた映画
観る前から好きな人が観れば良いのではないでしょうか。守一が好きとか、山崎努が好きとか。
この作品をぜひ誰かにすすめることはありません。
私は好きな監督なので観ました。
期待どおりだったので、特にこれといって文句はなく、楽しかった。充実した時間でした。
映画にも、こういう事あって良いと思いました。物好きにかぎるような。
たとえば、ジム・ジャームッシュにも同じ事を思います。
目指す生き方
己の感性を大事にし、それに正直に生きる。他人の生き方に嫉妬せず、お金に固執せず、時間に縛られない。
夫婦の距離感が、これまた絶妙。
側からは仙人のように見えるかもしれないが、本人は決して仙人を目指そうなどと思っていない生き方。
生きることが好きなんだ
熊谷守一という95歳の画家のある一日を描いた作品である。最初に画家のアトリエらしき部屋が静かに紹介されるが、部屋の主は現れない。ただフクロウが目をぱちくりしているだけである。画家は今日もいつも通り庭の探索に向かっている。どれだけ探索してもまだまだ新しい発見がある。
木を見て森を見ずの反対で、彼は昆虫や葉っぱのひとつひとつの変化から、そこに何かしらの真実を見つけ出す。全体を概念で片付けるのは簡単だが、画家の目に概念は意味を成さない。とことん細部にこだわっていくと、いつしか時間も空間も変化し、時はゆっくり流れ、巨大な蟻がスローモーションのように足を運ぶのが見える。石は何時間眺めていても飽きることはない。庭はどこまでも広い未知の世界だ。子供の頃のように世界は期待に満ち溢れている。彼は言う「生きることが好きなんだ」
ラストに近いシーンで妻の秀子が「学校」と呼ぶ場所こそが、冒頭に紹介されたアトリエらしき部屋であることがわかる。画家はそこがあまり好きではない。絵を描くことは復習みたいなもので、新しい発見がないからだ。フクロウだけが目をぱちくりさせている。
長い年月を生きて喜びも悲しみも乗り越え、こだわりもわだかまりも捨てて無心で生きる夫婦の姿を、山崎努と樹木希林という名人芸の二人が淡々と演じる。水墨画のような奥深さを感じた映画であった。
97分の日常に対してほんの3分ほどの名言がぐわっと心を掴む
30年間、家の庭から外に出なかった実在する画家・熊谷守一を描いた半フィクション。
個人的には2018のTOP3には食い込んでくるであろう良作!
この作品の”間”が面白いです。
アップになってから喋りだすまでの間、カメラが振られて動き出すまでの間……すべての間がワンテンポ遅いのがモリのスローな生活を上手く演出している。
最初はその間に違和感。しだいにそのテンポが自分にも自然になってくる。
ちょっとした一言が面白い。
”あー、親族で集まったときはこんな会話してるわ”ってな絶妙なやりとり。それは一番心地よいやりとりでもあるのでしょう。
すっかりその空気に取り込まれて久しぶりに映画館で声を出して吹き出しちゃいました。自然体で笑っちゃった。「よくいう」
大きいことは何も起こらない。変化も無い。ここはターニングポイントになるのでは?って展開があっさり終わったりする。その面白さ。
基本はゆるーい日常を描いてる。
グイグイ引っ張る物語性も押し付けるメッセージ性もない。
でも映画を通して3、4だけのハッとなる名言がある。
97分の日常に対してほんの3分ほどの名言がぐわっと心を掴む。そこがロックです。
変化、成長を描いた映画は数多くあれど変わらないコトをここまで描いた映画はなかなか無い。
変わらなくとも周りは変わるし、過去に色々とあったことも含みを持って内包されてはいます。
でも変わらないコトを肯定的に描いてくれるこの映画にはなんだか安心感を覚えました。
ラストのカットも素晴らしい。
突然に非現実なシーンが挟まれるのは人を選びそうだなぁ。
私は監督のユーモアとして受け入れられました。
あのおかげで最後のモリと秀子のやりとりに不思議な感触を与えてくれたし。
『モヒカン~』でも突然のブっとび展開あったし、監督ぶち壊すの好きだなあ;
モリ役の山崎努は2本の杖を使って庭を歩く。山崎努×杖はマルサの女の権藤を思い出させる。
2本になって進化した!と勝手にワクワクしたり(笑)
長セリフはほぼ無いけど権藤の雰囲気が残っててニヤニヤしたり。
牛尾さんの音楽はホント素晴らしい。劇伴って雰囲気を作ることが多いけど、今作の音楽はまるで自然の声を音楽で表現したかのようです。草が虫が音楽を通してしゃっべてくるよう。
VJが音楽にシンクロしていくのの逆。音楽が映像にシンクロしていってる。
パンフのあらすじページには映画の最初から最後までのストーリーが書かれている。映画中の3、4つの名言もすべてそこに書かれている。そう、ストーリー自体は1ページに収まるほどコンパクトなのです。
でもそれを100分間使って描くことで素晴らしい物語、言葉にしている。良作!
あ、虫のどアップがあるので苦手な人はちょい注意です。
のんびりほんわか
最初モリが誰の事かわからずほぇ〜と観てたけど、途中あの猫の絵のヒトだ!って分かったらその世界観に納得して楽しめた。
山崎努と樹木希林がぴったりで言うことなし。
南極料理人、滝を見にいくが大好きなだけに物足りなさ感もあるけどこれはこれで好き。
生きるのが好きだ。
生きるのは大変だと感じながら囲碁に付き合い、学校の時間を教えてくれる妻がいるから、
モリは“生きるのが好き”になったんじゃないかな。
いい夫婦じゃないか。
加瀬亮は茶色が似合うということが判明した。
これは発見です。
美しい映像が素晴らしい世界
役者を見れば素晴らしいに違いないと見に行った。予想を裏切らないモリ役の山崎努と妻、樹木希林。
小さな庭の虫や石を何時間も見つめて動かないモリの世界、それを素晴らしいカメラワークが表現していて見入ってしまいます。さりげなく寄り添って微妙なツッコミを入れる樹木希林の会話も楽しい。そして、姪っ子の役の池谷のぶえの演技は2人を凌ぐほどの面白さがあった。
残念なのはラストシーン。
これで何を伝えたかったのか少し考えてしまった。
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