アメリカン・アサシンのレビュー・感想・評価
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理不尽な行為で大切な人を失った男が不屈の想いで立ち上がる姿を描く
冒頭の恋人と幸せそうにバカンスしているシーンから、いきなり風景は荒涼としたものとなっていく。 ここからのディラン・オブライエン演じるミッチの復讐劇が凄いテンポで展開されていくが、印象的だったのは元ネイビー・シールズの鬼教官をマイケル・キートンが演じていた事である。(この俳優は「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」や「スポットライト 世紀のスクープ」の印象が強くアクション映画とは無縁と勝手に思っていたので。) マイケル・キートンって、こんな役もやるんだと思ったサスペンスアクション映画。脚本も良い。 シリーズ化 されるかなあ。 <2018年6月30日 劇場にて鑑賞>
教え子同士の対決!
最も興奮したのが、序盤の復讐劇だったなぁ。復讐の連鎖をテーマにした社会派アクションが多い中、どうしても単純な復讐劇が好み。わかっちゃいるけどやめられない。そんなこんなで、ビーチでプロポーズしたばかりのミッチ・ラップだったが、テロリストの無差別殺人によりその婚約者を失い、単独でイスラムテロリストの本拠地に乗り込む無謀な男。監禁され危険な状況になった中、CIA特殊部隊が突入してくれた・・・。監視されてたのね、ずっと。 CIAにスカウトされ、マイケル・キートン演ずる鬼教官ハーリーのもとで修業。やがて、ロシアのプルトニウムが盗まれるという事件を掴んだCIAはハーリーとともに新米ミッチにも実戦へと送り出す。ナイフを手で握るとかの反則技や、喉にナイフをグサッと刺すとか、色んな教えが後半に生かされたり、敵に捕まったら銃を口の中へ・・・これはイスタンブールでの相棒となったアニカ(シーバ・ネガー)が実践してしまった。 CIAといえば色んな作品も世に出てますが、とにかく家族にも友人にも職業は明かせず、死んだら名前の無い死体となってしまう。映画では“ゴースト”と呼ばれる元教え子ロニーが出てきましたが、死体になったらジョン・ドゥとかジェーン・ドゥと呼ばれる過酷な世界。個人的な感情を捨てなければならないのも重要だ。 裏切りとか二重スパイなんてのもある非情な世界。核兵器を持とうとするイランの少数派の大臣も画策し、アニカの家族も犠牲になっていた。そして、死んだはずの男“ゴースト”の登場で話がややこしくなるが、彼の目的はイスラエル攻撃ではないハズ。単に海で死にたいからと第6艦隊を巻き添えにしたかったのか?彼の動機もはっきりわからなかったし、主人公ミッチがCIAに入った動機もなんとなく不明瞭。「愛国心を持たなければいかんな」などとハーリーに言われたのも、単に冷酷な暗殺者として非情な職務に身を投じる、その不安定な心があったからかもしれない。映画を観ている者にとっては傍観者的にミッチに肩入れするにはするのだが、やっぱり予測不能な男の心までは到達できない。また、最後の核爆発も計算はしてたんだろうけど、被害はあんなもんでいいのか?核兵器の描き方はスパイアクションものとしてはまだマシな方だと思うが。
スパイ映画としてそこそこ
テロで恋人を失ったミッチは復讐の過程でCIAにスカウトされる。命令無視を繰り返すミッチは指導役のスタンに目をつけられ…。 ディラン・オブライエン主演作。アクションは高クオリティだが物語はスパイ物として平均的な感じ。同じ行動原理でも『007 スカイフォール』のシルヴァは魅力的だったが今作の敵役は小さい感じがしてしまいました。
アメリカとか、イランとか
どちらが正しいかは、この際置いといて・・・・・。 婚約者を理不尽に奪われた主人公が、テロリストに復讐する。 当然ながら現実味はなく、無理筋の話だ。 だが、そうあってほしいと感情移入してしまう。 復讐を果たしてアメリカ艦隊を救っても、主人公自身は救われないよね・・・・・。 とちょっと切ない気持ちになった後のラストには、ちょっとぞくっとした。 但し、本当にプルトニウムが爆発したら、あんなちゃちなもんじゃないよね。
チグハグだけど、緊張感あり
実際のところどうなのかはわからないが、複数人で書いた脚本を、なんとかまとめた、というようなチグハグな感じがありました。 話としては、あまり好みではなくて、半信半疑のまま鑑賞です。 ところが、独特の緊張感があり、気づかないうちに集中できる部分もありました。 総合評価は低いものの、惹かれる部分もあります。 アクションやトレーニングの様子などは、良かったですね。 人には勧めないけれど、次作があったら観ておこうかな、といったところです。
全米ベストセラー小説らしいっちゃ、らしいが。
彼女を無差別テロにて殺された主人公がCIAの対テロ極秘スパイチームに入り活躍する話。 CIAや色々な国やプルトニウムが絡む話はアメリカ人が好むベストセラー小説らしい内容。 アサシンとタイトル名にも書いてある通り、極秘に暗殺も行う為、その手順やアクションがやや分かりにくいものがある。 主人公が少し破天荒なので極秘じゃすまないだろう感もあり。 日本で全米ベストセラー小説の映画化と言えばジャック・ライアンシリーズを思い出すが、ライアンシリーズの様に前半から何かの部分にのめり込める要素も無く、後半まで何かに期待してこの作品を見続ける要素が無かったのが残念である。(最後のキノコは凄いとは思ったが。) それであればもう少し主人公ラップにスポットを当てても良かった気がします。(序盤の無差別テロに遭遇後回復するまでの期間を映像化するとか。内面とか。) ところでアサシンってイメージ的にあまり表舞台に立たないイメージなんですが、この映画の場合白昼堂々と表沙汰に外国の要人と話してます。 それはアメリカンだから?と不思議に思いました。
高いレベルのエンターテイメント
ホント久しぶりに試写会で観たが、めちゃ面白くて得した気分だ。 主演のディラン・オブライエンはいい感じのイケメンで好印象。無差別テロで恋人を殺され、復讐をミッションとする。 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のマイケル・キートンが彼の成長をサポートする。凛としてやたらカッコいい。 アクションも展開も素晴らしく、レベルの高いエンターテイメントだと思う。
若者の成長物語
テロリストへの復讐に燃え、CIAにスカウトされた若者の成長物語。ディランがミッチ役に見事にはまっているし、マイケルとディランの師弟コンビも好ましい化学反応を起こしている。それにしても最新の科学技術は持ち運びできるほどコンパクトな原子爆弾の製造を可能にしたこと、爆発によって作られる真空状態や衝撃波が凄まじいことに驚愕する。映画の中のクライシスが現実とならないことを祈るのみ。本作の原作小説は、シリーズ化されているほどの全米ベストセラー小説とのことなので、映画でも是非とも続編を期待したい。本作のエンディングもそれを予感させるものだったし。
復讐という視点で見ればアリ
主人公のディラン・オブライエンは、メイズ・ランナーの時とがらりと違ってたくましい感じで、CIAエージェントっぽくてよかったです。それよりもさらにマイケル・キートンの鬼教官のハマりっぷりは最高で、存在感バツグンでした。 内容的には、テロの背景がイマイチわからず、深みに欠ける印象でしたが、そんなことが気にならないくらいストーリーは単純明快でした。また、スパイものにありがちな、臨機応変という名の独断専行が随所に見られ、アクションシーンの見どころも多かったです。 ただ、「CIA組織のエージェントだという自覚は微塵もないのかよ!」とツッコみたくなる気持ちもありますが、国家のためではなく、復讐という私怨で動いているので、そこにツッコんではいけません。 むしろ、復讐は彼だけのものではなく、作品全体の一つのテーマとも言えるものだと思いました。そのため、見終わってからも、アメリカ最高!アメリカブラボー!的な気持ちにはならず、なんとなく後味がスッキリしませんが、それはしかたのないことだと思います。 それでも、終盤からラストまでは目が離せなくなり、映像的にも迫力があってなかなかよかったです。全体的には、可もなく不可もなくといったところですが、スパイアクションものが好きなら、見ても損はないかと思います。
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