シェイプ・オブ・ウォーターのレビュー・感想・評価
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ディズニー的な映画に食傷したら、ぜひどうぞ。
アマゾン奥地に棲息していた異形の知的生物と、生まれて数十年、ほんとうに幸せ薄かった女性との恋物語です。
難しい設定ではありますが、観る者みんなを納得させ、充分に楽しませてくれる作品に仕上がっていました。
観ていて、おやおやっと感じたのは、エンディング近くです。
きっとカタキ役のケガを治療してあげて、良かったね、仲良くなれたね、おめでとさん、となるんじゃないかと予感させながらも、こういうディズニー/ピクサー映画的な、あるいはキリスト教義の押しつけ的な、昨今の甘っちょろい映画作りの王道に背を向けたこと。
硬派に、おや、そう来たかと思わせる意外なストーリー展開で、終わってみれば、たしかにこのエンディングでなければならないと思わせるツボに収束できていて、一種異様な感動を覚えました。
なんでもありのおとぎ話ハードルの高さ
異色のファンタジー
モスグリーンが映える半魚人ファンタジー
ノンバーバルコミュニケーション
対比なのだろうが、人間が話す言葉が、高圧的であったり、下品であったり、意味がないものであったりしすぎる
言葉がなくても理解しあえることを伝えたいのであっても、言葉の扱いが雑に感じる
音楽、水の中の映像が美しい
最後の詩以外の言葉を除けば...
Unable to perceive the shape of You, I find You all around me.
ファンタジーとして。
ディズニー・アニメかと思った。
タイトル通り。
時代としては60年代くらいのアメリカだと思うけど、どうも時代考証がはっきりしない。
なんというか昔話というか、お伽話というか、そんな感じのお話。
話もSFと言えばSFだし、ファンタジーと言えばファンタジーだし、現実感がない。
すごくフワフワした、地に足がついてない感じ。こういう印象の作品って結構珍しい。
実写なんだけど、観終わった後にディズニー・アニメを観たような感じがした。
むしろ、アニメにした方が面白いような・・。
主人公の声が出せない女の人、隣に住む絵描きのじいさん、友達の黒人女性、ロシア人の博士、やたら好戦的な白人の警備主任、そして高飛車な元帥。どのキャラも、キャラクターとしてしっかり描かれておらず、妙に人物像がスカスカな印象を受ける。
ただし、子供向きのお伽話、って考えれば、キャラがちゃんと作り込まれていないこともむべなるかな・・納得はできる。
ってか、そう考えないと納得できない。。
個人的に2回目を観たいとは思わないんだけど、日常の現実感を忘れるために、1回だけ観てみるのは良いと思う。
そんな作品でした。
異形・芸術・欲望・愛情
第74回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作。
第90回アカデミー賞作品賞受賞作。
Amazon Prime Videoで鑑賞(字幕,レンタル)。
数あるモンスター映画への大いなる敬意と共に、ついにここまで来たか、ギレルモ・デル・トロ。と云う感じでした。まさに彼の最高到達点に相応しい上質な大人の寓話でした。
近年だと「パシフィック・リム」のイメージが強いですが、監督の本質は実は本作のような作品でこそ発揮されるんだなと思いました。上記のような賞を次々に獲得したのも納得!
こめられたテーマの多いこと。それらが巧みに絡み合っており、全然喧嘩していませんでした。骨太なファンタジー。世界観のつくり込みも相まって総合芸術の感がありました。
異形の者との切ない愛の物語、心に染み入って来ました。種族が違っていても、言葉が無くても心で通じ合える。愛の結末が美しかったです。ラストにしびれました。
[余談]
イライザの首の傷は鰓なのか?
※修正(2024/06/22)
ターコイズブルーに沈む
とても美しい色調、全体的に青みがかった映像に差し込まれる外套、ハイヒールの赤、部屋に溢れるオレンジの光
ギレルモは本当にそういうの上手い
私たちは映画の中の誇張された悪役になら嫌悪感も抱けるけれど日常によくあることだと思う、ストリックランドはめちゃくちゃ嫌な奴に描かれているけど自分の言葉に微塵も疑問を抱いていない、傲慢で偏見に満ちていても彼の中では当たり前のことを言っているだけなんだろう、そして他の人には沈黙を求める
Twitterとかでよく見る光景だ
自分自身がストリックランドにならないようにしないと彼の末路は悲惨だ、絶えず誰かを蔑み不満ばかりでそんな奴は当然周りから嫌われるので怒りで理論もへったくれもなくなって破壊し破壊されるだけだろう
観賞している間始終ノスタルジーに襲われた、音楽のせいかなと思ったけどあれだな、おしゃれな映像と音楽で(半魚人は出てくるけど)まっとうな恋愛映画やってるけど話の進みがE.Tだからだな
半魚人は拾ってきた犬みたいで可愛いし(猫は食べるが)絵描きのおじさんやロシアのスパイたちはどこか間が抜けていて暗くなりすぎるのを防いでいる
社会の片隅に追いやられながら生きる声なき者たちの精一杯の助けで最後はハッピーエンド、いい話だ
【ギレルモ監督渾身の一作。豊饒で独特な世界観を堪能した。】
異形のクリーチャー”半魚人”が、イライザ(サリー・ホーキンス)の前で初めて全身を曝した時の、イライザの表情が忘れられない。
恐怖ではなく、美しい生き物との対面に興奮を隠せない姿。そして、彼女の興奮を納得させるクリーチャーの造形美。
今作の成功の大きな要因はクリーチャーを禍々しいものではなく、美しい人物(外面・内面)として観る側に納得させた、ギレルモ監督や美術スタッフのセンス。
そしてクリーチャーを演じたダグ・ジョーンズの繊細な演技につきるだろう。
勿論、聾唖のイライザを演じたサリー・ホーキンスと、悪役ストリック・ランドをコミカル要素も微妙に盛り込みながら演じたマイケル・シャノン、イライザを陰ながら助けるゼルダ演じるオクタヴィア・スペンサーの存在も大きく貢献している。
<”FOX SEARCHLIGHTスタジオ”の快進撃は続く事を確認した作品>
<2018年3月1日 劇場にて鑑賞>
人間の男ってダメね。さぁ魚人、魚人!
私が観たものは何だったんだろう。
鑑賞した人達から「時間の無駄」「ただ気持ち悪い」「どうしてアカデミー賞を獲れたのか謎。」と酷評でした。
そもそも映画は観てる側の共感覚が強い程、作品へののめり込み方が増していきます。
今作では感情移入できるキャラクターは出てきません。
だって、魚人キモすぎて、好きになる主人公にまず共感できない。ゲイのおじいさんに共感できない。自分の指を引きちぎってまで執拗に追いかけてくるモラハラ男に共感できない。
「できない」のオンパレードです。
マイノリティが結託して「常識」や「モラル」の壁を越えようとしてるっぽく見えますが、何というか全員自分勝手。思いやりとか協調性とか善意というものが描かれない。結果、餌付けからの恋愛感情経由、性行為という流れに感情が追いついていかず、ただただ気持ち悪い。
すごい!近年まれに見る気持ち悪さだ!
この映画はきっと気持ち悪さを味わうための作品なのかもしれない。
自分の中の「気持ち悪い」はその人が身を置く環境に左右されると思う。
「すごい共感できる!!」と言う人とは少し距離を置きたくなる。つまりはアカデミー賞から距離を置きたくなる。
最近のハリウッドはマイノリティを描くことにナーバスになっていない?
多様性を受け入れるのと、マイノリティを称賛して形だけの冠を載せるのは違うから。
映画というジャンルはやっぱり大衆娯楽であるべきだし、伝えたいことを表現して発信していくツールだと思う。アカデミー賞はそんな共感力に応えた作品にこそ与えられるべきだと思う。
賛否両論あるとは思うけど、この年には他にもたくさんの良作があったよ?
綺麗
一筋縄ではいかない変な映画
ディズニーアニメにでもありそうなファンタジーな設定、なのだが、ラブストーリーとしては大人だし所謂ゲテな表現になるので、なんとも一筋縄ではいかない変な映画です。
聾唖者と半漁人?という極端な組み合わせではあるが、要するに、恋愛は心を通わすこと、という。お互いが「違う」この構図って王道はある。
それでもこの独特な世界観を映像で表現できるのだからすごい。ビジュアルにインパクトがあってとりあえず観たくはなる。
うーん…
観た後に「素敵なんだけど、なんだかなぁ」と言葉にできないモヤモヤを抱えていましたが、今はっきりしました。
何故イライザは魚人に恋をしたのか?何故魚人はそんなイライザの恋心を受け入れ、それに応えたのか?
その辺がはっきりしなかったからなのですね
赤、緑が印象的な映像や流れる音楽はすごく良く、そこにはとても惹かれたのですが。やはりラブストーリーとしてはこのポイントがはっきりしないのは、ちょっとねぇ・・・
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