「おとなのためのおとぎ話」シェイプ・オブ・ウォーター こめさんの映画レビュー(感想・評価)
おとなのためのおとぎ話
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性も生もひっくるめて描きおとぎ話のような浮遊感と綺麗だけどあとに引く切なさがたまりませんでした。
冒頭の部屋一杯の水のシーンはまるでタイタニックの導入部分のようで、物語の終着点はここで、ただのハッピーエンドではすまされないんだ…という期待が押し寄せてきました。
「彼」とイライザが出会って心を通わせていく過程はもちろん可愛くてどこまでも綺麗で哀しくて童話めいていてどの場面も惹き込まれ、まるで自分が寂れた静かな町のミニシアターで映画を見ている気分になりました
勝手な私の妄想なのですが
イライザの首の3本の傷は最初エラ呼吸みたいだと思っていたけどラストでまさにエラになっていて彼女正体は本当に人間だったのかと思ってしまいました。
普通に見れば「彼」の力でそうなったのですが
出自は川に捨てられていたため若しかしたらパンズ・ラビリンスのようにもとは水の世界の王女ではないのか(プロローグも含めて)と勘ぐってしまいました。
それくらい、読み手の勝手な妄想を膨らましてしまうくらい、深くて繊細なお話でした。
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