「美女と野獣に不満がある人は、是非」シェイプ・オブ・ウォーター 未佐緒00さんの映画レビュー(感想・評価)
美女と野獣に不満がある人は、是非
クリックして本文を読む
醜い姿をしていても心が綺麗ならという昔からの御伽話は矛盾があるということで監督が作った映画ですが。
公開前から気になっていたこともあり、楽しみにしていました。
原作のノベルズがかなりのボリュームで、そちらだとフィッシュマンが捕獲される経緯だけでなく登場人物達の心理なども細かく書かれています。
やはり、時間制限とか詰め込み具合も色々ありますが、映画はポイントと大事な部分は捉えていると思います。
今まで半漁人というと、不気味な姿でいかにもクリーチャーというビジュアルでした。
でも、この中に出てくる彼はハンサムです、すらりとした体型で水中を泳ぐ姿は神秘的な感じさえします。
ヒロインだけでなく、画家、科学者、彼を美しい生き物と表現します、そう、キラキラと光る体、鱗はスクリーンで観ている自分でさえ思います。
世間で拒絶され、虐げられた人たちが彼のありのままの姿を見て、受け入れて美しいと素直に思えるのに、それができない人もいる。
死の直前、「おまえは神か」と再起を迎えた男。
多分、ストリックランドの頭の中は理不尽さで一杯だったと思います、これは間違っている、自分は人生において、いつも勝っていたのにという信じられない、初めての敗北感。
そこに家族に対する思いがあったのかと思うと、少しやりきれない感じもします。
そして最後の水の中のシーン、これ永遠を切り取った、幸せの時間なのだと自分では思っています。
コメントする