「「気配」を描く」シェイプ・オブ・ウォーター 森のエテコウさんの映画レビュー(感想・評価)
「気配」を描く
ワクワク、ハラハラ、ドキドキ、ジーンが詰まった傑作映画だ。
監督が幼少の頃に憧れたであろう60年代のアメリカを舞台に、「愛の気配」「性の気配」「悪の気配」「抑圧の気配」という形ないものを、形ある映画を通して描きまくったエネルギッシュな作品。
過去の映画作品の気配もちりばめ、人間の業と純粋さの両方を切り取っていく。
異なるものを排除する愚かさ、それが結果として自己を疎外する因果も表現され、現代の社会の風潮に対するアンチテーゼにもとれる。
今年のアカデミーが何故この作品を選んだか。
実際に観賞して初めて理解できた。
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