「異種間恋愛のリアリティー」シェイプ・オブ・ウォーター 由良さんの映画レビュー(感想・評価)
異種間恋愛のリアリティー
『パンズ・ラビリンス』のデル・トロ監督がまたファンタジー色の映画を作ったと言うことで観に行った作品。
見る前から下手に予備知識的なもの入れてきてしまったからか、予備知識を確認する作業に入ってしまい、どことなく感情移入ができない。(下手に色々聞かない方が正解だった💧)
初めから主人公が自慰行為をしていたり、悪役の妻とのセックスシーンを見せつけられたりと、そこそこ性的シーンが多く、単なるファンタジーではないなと序盤で感じた。(そりゃ~年齢制限ついているからそこそこあるわな。)
異種生物に対してかわいいやかわいそうといった感情が出てきて、助けたがるのはわかるけど、異性として魅力的に感じるのが、いまいちわからなかった。
私自身が半魚人を動物としてしか見れないからか?
家に匿った後に同僚に打ち明ける半魚人との行為に関しても、すんなり受け入れられない。
最後、主人公が撃たれた後に半魚人によって海のなかに一緒に連れ込まれ、主人公の女性が首の傷からエラ呼吸をし始めるのを見て、同じ種族だったからこそひかれたのかと少し納得できた。
内容は少し理解しがたいものだったけど、音楽もレコードやモノクロテレビの音源を使ってシャンソンの音楽をながして雰囲気を盛り上げたり、主人公が見つめるバスの窓ガラスの二つの水滴が重なりあってひとつになって歪んだ画像から次のシーンが写る演出などは素敵だった。
途中、主人公の妄想で歌って踊り始めたときには『ダンサー・イン・ザ・ダーク』かと突っ込みたくなったけどw