「雰囲気にハマる」シェイプ・オブ・ウォーター fdさんの映画レビュー(感想・評価)
雰囲気にハマる
異種感恋愛もの。
時代は冷戦。
主人公イライザは発話障害者、Amazon出身の半魚人、ゲイセクシャルのおじさんの友だち、黒人の女性、とマイノリティというか、差別を受ける側の人達の絆を感じる所がとても素敵。
作品の印象は、
思ったほど、激しくないし、怖くない。
ハッピーエンド(だと思う。)
童話の現代アレンジ大人向けという印象。
半魚人、つまり怪物だから、表現はスピーディーで乱暴な表現もあるのかなと勝手に思ってしまった事を反省したい。
鑑賞後、そういう先入観を抱いていたことに驚いた。
別に悪いことしてないのに、いざ見ると驚いてしまうのって、こうであって欲しいと、期待を押し付けてるのかと思うと怖いし、その居心地の悪さを感じた。
女性発話障害者のオナニー、全然道徳に反してないし、悪いことではないのに、若干落胆というか、気持ちの落ち込みを感じてしまう、
自分と違うことに違和感を抱く、この胸のモヤモヤをうまく表現してるなと思った。
でも、友達だから、受け止める。
イライザと半魚人を受け入れる二人の友人が素敵だなと思った。
人間の敵は人間。
価値観の違いが戦いを招く。
自分と違うと排斥する人間、自分と違う物を観察する人間、が戦う中、イライザは半魚人と自分は同じだと思った。自分と同じだから惹かれていく。
映像は綺麗。
映画館で見れてよかった。
DVDだと画面が暗すぎて、自分がディスプレイに写って萎えそう。
音楽を通して惹かれていくシーンもなかなか良い。
やはり神と祀られるだけの力を備えてるところも良い。