「キャデラックが」シェイプ・オブ・ウォーター nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
キャデラックが
言葉を話せない女性とクリーチャーのラブストーリーが中心ですが、個人的には冷戦時代らしいサスペンスやバイオレンスホラーのテイストでも楽しめました。
威圧や差別の描写は現代アメリカをも意識させます。
威圧的差別主義者の理想的アメリカンドリームを揶揄するような描写も面白かったです。
キャデラックのくだりはかなり笑ってしまいましたが、理想的アメリカに取り憑かれているようにも見え、哀れでもあり恐ろしくもあります。
主人公をはじめ、偏見に晒されながらも善意に満ちた隣人や同僚、博士など、登場人物達も好感が持てます。
善人対悪人で単純化されている印象はありますが、やはり威圧的暴力や差別主義は悪であり、弱い立場の善良な人々を尊重するという、真摯な姿勢を感じる物語でした。
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