「助けること」シェイプ・オブ・ウォーター ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
助けること
世界中でdisやヘイトが溢れている昨今、単純に誰かを「助けること」がこんなにも尊いことだったんだ、美しいことだったんだということを思い出しました。その誰かとは、もしかすると私の家の隣に住んでいる人かもしれないし、他国に住んでいる人かもしれません。
暴力と権力の象徴として描かれている軍人がいくら差別を煽りマイノリティを排除しようとしても、私達には誰しも「助けたい」という感情があるはずです。そんな感情を少し忘れてしまっている現代ですが、劇中のイライザ達を観ていると、少しずつ少しずつ思いだせるはず。私は、この助け合いがあるからこそ、今生かされているということを。
それはアマゾン川に住んでいても、東京に住んでいても、障害があっても、ゲイであっても、アフリカ系の女性であっても同じです。マイノリティと呼ばれる彼らを表舞台に出すことにより、デル・トロの祈りが聞こえてくるようでした。
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