「スターウォーズと思わなければ楽しめる」スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け AT-ATさんの映画レビュー(感想・評価)
スターウォーズと思わなければ楽しめる
スターウォーズを前作通して観てきたが新3部作は正直いってかなりイマイチだった。CGの質もよく戦闘シーンは見応えがあるがそれだけ。YouTubeの戦闘シーン切り抜きでじゅうぶんに思える。ディズニーが憎い訳では無いが、フォースの使い方が妖精の魔法レベルに安っぽいので別ファンタジー作品の様に思えるしぶっちゃけスターウォーズじゃ無くてもよくね…?って感じの演出の連続だった。
舞台装置としては、元トルーパーのフィンやBB8に女性ジェダイレイ、帝国の残党組織、旧作からのレジェンドメンバー等とかなり胸アツで面白く、7公開当初はかなりわくわくしたものだ。実際出来栄えも、最高!とは言えないがまだスターウォーズの正式な続編だ!という感覚があった。が8、9と経て落胆に変わった。
最近のディズニーは多様性を表現する傾向があり、この作品もその影響を受けたのか謎に色んなポッと出のキャラが登場する。アジア人の女性やらなんやらかんやら。フィンの様にしっかりとキャラ付けしてくれるなら面白いのだがあくまで使い捨て割り箸みたいな立ち位置のキャラにはイマイチ感情移入出来ない。
その割に宇宙人が少なく、宇宙生物たちは謎に可愛らしい生き物ばかり。ここはメルヘンの王国じゃないんだぞという感じ
更に言えば旧作レジェンドを殺しすぎ。
代替わりをテーマに描いているのはわかるが、もっとやり方があったはず。ルークやハンソロですら呆気なくぽっくり。死に方も謎。
無理に「次の世代へ、次の世代へ」ってセリフや演出をぶち込んでる感が否めずあまりストーリーに入り込めない。
そもそもルークのキャラ崩壊が著しい。
新しいスターウォーズを目指し過ぎて、もはやスターウォーズでは無くなってしまっている。
窮地にハンソロとチューバッカが駆るミレニアムファルコンが駆けつけ逆転…!とかレンとレイの最後の対決で追い詰められたレイにルークが参戦からの共闘とか、そんなわかりやすいものでいいからスターウォーズらしいあの熱くなる展開が欲しかった。
何故あそこまで面白いベースがあって使いこなさないのか。勿体ない。
まとめとしては、多くのスターウォーズファンの求める作品では無かったと思う。
全く違うSF作品と思って観れば楽しめるかもしれない。