のみとり侍のレビュー・感想・評価
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前半は面白い!
猫の蚤とりという職業は実在したらしい
監督が脚本も担当、ここに問題が。
原作があるらしい。小松重男の短編小説『蚤とり侍』から3篇をミックス。
時代は江戸中期、1785年あたりか。
なかなかしっかりした濡れ場あり
見どころは阿部寛と豊川悦司、寺島しのぶ、飛鳥凛で構成する妄想4P
市井の貧しい人々の暮らしに触れた堅物の侍が重商時代のお上のやり様に憤慨する人情モノ。クライマックスが何だか陳腐、実は……みたいなん余計やった
ヒステリックな噛み癖前田敦子が面白い
濡れ場が無くてがっかり
トヨエツの微妙絶妙な裸もみどころ
越後長岡藩。監督が新潟県の人
ロケは
京都撮影所、太秦、総本山三井寺 臨済宗大本山妙心寺 仁和寺 くろ谷金戎光明寺 西教寺 宮津市 滋賀県 姫路市など
なかなか面白かった
大人の時代劇コメディ
艶の中にも笑いあり楽しく鑑賞できました。
町人の生き生きした姿も時代劇ならではで見てて楽しい。そして阿部寛演じる蚤取りに成り下がった武士、現代のサラリーマンにも通ずる可笑しさと切なさもあり見せるとこは見せてくれます。痛快時代劇でした。
ただ、後半若干テンポが落ちた気がしました。
ふんどし最高
豪華キャストですが
良く出来た劇団公演と思えば100点
落語の面白さを取り入れた様な異彩放つ作品。
ある席にて藩主を馬鹿にしてしまった主人公が、猫のノミ取りという変わった職業へ転職を命じられる御話。
猫のノミ取りと云うのは建前上の職業であって、メインは女性の性欲を満たす職業であった。。。
という訳で、エロティックなシーンもR15規制とあるますが、私としてはそれは単なる物語のスパイスであり、逆に「物語全体はどうなるのだろう?」と観入ってしまいました。
主人公・小林寛之進演じる阿部寛と清兵衛生演じる豊川悦司のやり取りは、まさしく落語のネタ内に居る人物Aさん、Bさんである。
落語の様に2人の会話が面白く感じた。
(逆に通常テレビでの落語に興味・面白みを感じない人はこの作品は無理だと思われる。設定のノミ取り&侍だって落語ネタだから出来る妙技。)
物語は淡々と進む。だがベースとなる落語を崩したりせず映画として成立している姿に異彩を放つ良作だなと感じる部分がありました。
マイナス点は一部俳優。特に前田敦子さんには(プライベートで結婚もした事ですし)この役は数年後演じて頂きたかったと残念でなりません。寺島しのぶさんの様にもっと女としての魅力が加わった筈です。
逆に意外と良かったのが田沼意次役の桂文枝師匠でしょう。
昨今、中村勘三郎さんのユニークな歌舞伎公演やワンピース歌舞伎など、古典芸能を分かりやすく楽しみやすい工夫がなされている。
この映画はその流れの良い例だと思います。
日本アカデミー賞の最優秀は取れなくとも、優秀賞5作品の中に選ばれ、受賞式の際作品ラインナップにてニヤニヤさせて頂きたい作品ではあります。
蚤取業の侍
『後妻業の女』で大人のコメディに才を発揮してから、鶴橋康夫監督の作品が面白くなった。本作も。
40年温めていたという念願の企画は、時代劇。…いや、正確に言うと、昨今全く見掛けなくなった艶笑時代劇。
江戸時代、越後長岡藩。真面目なエリート侍・寛之進は、ちょっとした失言で藩主の怒りを買ってしまう。
「猫の蚤とりになって無様に暮らせ!」
え? 猫の…蚤とり…??
その名の通り、猫の蚤とり稼業。あくまで、表向きは。
本当は、女たちに愛を奉仕する裏稼業だった…!
つまり、左遷されて男婦になったようなもの。
今年は松坂桃李が脱ぎまくってヤリまくった『娼年』があったが、あちらのように激しくなく、ハリウッド・コメディのように下ネタ全開のおバカではなく、これぞ日本の喜劇!
濡れ場はあるが、お茶の間でも笑って見れるほどで、カラッと明るく楽しい。
キャストの笑演がまた愉快。
阿部寛、寺島しのぶ、豊川悦司ら実力派のやり取りは保証付き。
阿部寛にこういう異色の役柄はお手の物。派手な着流し姿だけで笑える。『テルマエ・ロマエ』から十八番のナレーションも勿論。
トヨエツの浮気話は爆笑モノ。まるで落語を聞いているようだった。
他にも実力派が顔を揃える中、トヨエツの若い恐妻役の前田敦子も快演。
江戸時代に本当にあったという“蚤とり屋”。
ただ身体と欲を求めるだけじゃない稼業。
そして、周囲の人間模様。
無償で子供たちに学問を教える男。彼が病気になった時、長屋の皆で交代で看病。一度は断ったものの、ある熱意に打たれて診療を承諾する医者。
金は無く貧しいが、人情に溢れた人間模様や、江戸の風俗/浮世の味が美味。
さてさて、蚤とり屋となった寛之進。
最初の客は、亡き妻そっくりの女。が、「下手くそ!」と罵られてしまう。
これにはさすがにショック。俺は、下手くそなのか…?
真面目な彼は、ひょんな事から知り合った伊達男・清兵衛から女の悦ばせ方を学ぶ。清兵衛と女が戯れるのを覗いて勉強したりして。(…って、オイオイ!)
みるみる上達、次々指名が入る。
仕事にやりがいを、長屋の人情にも触れ、思わぬ仕事で思わぬ場所で、生き甲斐も感じていく。
寛之進はとにかく馬鹿が付くほどの真面目で実直なのだ。
普通だったら、こんな仕事をさせられ、こんな場所で暮らす事になり、不平不満だけが募る。エリートなら尚更だ。
が、寛之進もエリートであっても、他の輩とは違う。常にベストを尽くす。
また、不平不満など言ったら、この稼業や貧しい暮らしの人々を見下す事になる。
何も知らない自分がそんな事言うなど言語道断。彼らへの敬意も忘れない。
しかし、そういう真面目な人物が損をするのが、いつの世の不条理。
ある日、“蚤とり禁止令”が敷かれ、寛之進は御用になってしまう。
お裁きとなり、因縁ある藩主の御前に…。
真面目な人物が損をするが、我が身を救うのもやはり自分の真面目さ。
自分を蔑ろにした藩や藩主を案じ、訴える。
その実直な姿には胸熱くさせられ、何だか『テルマエ・ロマエ』で演じた主人公とダブるものがあった。
実力派たちの絶妙な演技と、艶っぽい笑いと、意外や真摯な訴え。
思ってた以上に面白かった。天晴れ!
鶴橋監督にはこういう大人向け喜劇でまだまだどんどん手腕を発揮していって欲しい。
喜劇映画だよ!全員集合、このドタバタ感が最高の役者で楽しめる!
「蚤とり侍」って何のこっちゃ?R指定だったのでDVD観賞。
実際に観てみると、R指定する程ドギツイシーンが多く有るようにも感じられなかった。
むしろTVの方がドッキとする事がある位の軽い軽い、コメディー作品。
しかし、メンズノンノ第1号のカバーボーイでデビューしたイケメン阿部ちゃん、ここまでやる?って笑いが止まらない。
TVで観る限り阿部氏は超生真面目人間らしいけれど、役に入り込むとまるで人間が変わってしまうらしいけれど、ホント、イケメンの阿部ちゃんが、この情けない役を演じているからこそ、本作は面白い!!
それに寺島しのぶも、本当にこう言う役を案外平気で引き受けてしまう。彼女の育ちを考えると、あの母親から、本当に、しのぶが生まれたの?と疑いたくなるような役柄でも、サラリと演じてしまう、役者魂って言うか、この人の意気込みにはいつも脱帽させられる。
それに豊川悦司もこう言うライトなコメディーの方がニヒルな役より数段面白い。
それに風間杜夫、大竹しのぶと良くぞ、ここまで芸達者な喜劇俳優で夢の共演をさせたものだと感心する。
ストーリー自体は、極普通の江戸人情喜劇仕立てだから、これがどうのこうのと言うものでもない。
こう言う肩の凝らない娯楽映画を観ると何だか、気持ちが軽くなって嬉しいもんだ。
こんな職業が存在していたとは、本作を観るまで知らなかったけれど、江戸庶民って鎖国と階級社会で閉鎖的で、今日の現代生活と比較すると生き辛い日々だったのかな?と想像してしまうけれども、下水道の完備に始まり、江戸のエコ生活は案外今の社会でも見習う点が多いと言う。
そして大人の世界でも、浮世絵も遊郭も存在していたし、厳しいカースト性で縛られていたかと思えば、意外と町人も自由に暮らしていたようだ。
義務教育は無くても、寺子屋へは通って読み書きそろばんを覚えていた庶民の暮らしの一端を垣間見られる楽しい映画だった。
そう言えば今は亡き森田監督の「武士の家計簿」や松竹最後の撮影所監督の朝原雄三監督の「武士の献立」も楽しい江戸庶民の人情物だったよね。
「蚤とり侍」はちょっとだけ色気のオマケが付いて来るけど、これもたまには楽しい笑いで良いですね!
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