のみとり侍のレビュー・感想・評価
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豪華キャストですが
日本映画にありがちだけど、ベテラン監督のもとに豪華キャストが集結、でもそれだけで終わってしまっているのが残念。コメディー調とお色気シーンがある前半は、まだ良いが後半になるにつれの展開には、ついていけませんでした。あと欲を言えば、お色気シーンも脱ぎそうな人しか脱がないので予定調和的で空振り感が否めない。
良く出来た劇団公演と思えば100点
楽しいですよ、好きです
これだけのキャストを集めて劇団風のコメディを作ったと思えば、本当に良く出来てます
全国公開の映画だと思えば、確かにどうなんでしょう
キャスティングされている役者が好きなら見て損はなし
本当にいい演技してますよ
良くも悪くも
古臭い劇団の仕事で、良く出来たコントに過ぎませんが
落語の面白さを取り入れた様な異彩放つ作品。
ある席にて藩主を馬鹿にしてしまった主人公が、猫のノミ取りという変わった職業へ転職を命じられる御話。
猫のノミ取りと云うのは建前上の職業であって、メインは女性の性欲を満たす職業であった。。。
という訳で、エロティックなシーンもR15規制とあるますが、私としてはそれは単なる物語のスパイスであり、逆に「物語全体はどうなるのだろう?」と観入ってしまいました。
主人公・小林寛之進演じる阿部寛と清兵衛生演じる豊川悦司のやり取りは、まさしく落語のネタ内に居る人物Aさん、Bさんである。
落語の様に2人の会話が面白く感じた。
(逆に通常テレビでの落語に興味・面白みを感じない人はこの作品は無理だと思われる。設定のノミ取り&侍だって落語ネタだから出来る妙技。)
物語は淡々と進む。だがベースとなる落語を崩したりせず映画として成立している姿に異彩を放つ良作だなと感じる部分がありました。
マイナス点は一部俳優。特に前田敦子さんには(プライベートで結婚もした事ですし)この役は数年後演じて頂きたかったと残念でなりません。寺島しのぶさんの様にもっと女としての魅力が加わった筈です。
逆に意外と良かったのが田沼意次役の桂文枝師匠でしょう。
昨今、中村勘三郎さんのユニークな歌舞伎公演やワンピース歌舞伎など、古典芸能を分かりやすく楽しみやすい工夫がなされている。
この映画はその流れの良い例だと思います。
日本アカデミー賞の最優秀は取れなくとも、優秀賞5作品の中に選ばれ、受賞式の際作品ラインナップにてニヤニヤさせて頂きたい作品ではあります。
蚤取業の侍
『後妻業の女』で大人のコメディに才を発揮してから、鶴橋康夫監督の作品が面白くなった。本作も。
40年温めていたという念願の企画は、時代劇。…いや、正確に言うと、昨今全く見掛けなくなった艶笑時代劇。
江戸時代、越後長岡藩。真面目なエリート侍・寛之進は、ちょっとした失言で藩主の怒りを買ってしまう。
「猫の蚤とりになって無様に暮らせ!」
え? 猫の…蚤とり…??
その名の通り、猫の蚤とり稼業。あくまで、表向きは。
本当は、女たちに愛を奉仕する裏稼業だった…!
つまり、左遷されて男婦になったようなもの。
今年は松坂桃李が脱ぎまくってヤリまくった『娼年』があったが、あちらのように激しくなく、ハリウッド・コメディのように下ネタ全開のおバカではなく、これぞ日本の喜劇!
濡れ場はあるが、お茶の間でも笑って見れるほどで、カラッと明るく楽しい。
キャストの笑演がまた愉快。
阿部寛、寺島しのぶ、豊川悦司ら実力派のやり取りは保証付き。
阿部寛にこういう異色の役柄はお手の物。派手な着流し姿だけで笑える。『テルマエ・ロマエ』から十八番のナレーションも勿論。
トヨエツの浮気話は爆笑モノ。まるで落語を聞いているようだった。
他にも実力派が顔を揃える中、トヨエツの若い恐妻役の前田敦子も快演。
江戸時代に本当にあったという“蚤とり屋”。
ただ身体と欲を求めるだけじゃない稼業。
そして、周囲の人間模様。
無償で子供たちに学問を教える男。彼が病気になった時、長屋の皆で交代で看病。一度は断ったものの、ある熱意に打たれて診療を承諾する医者。
金は無く貧しいが、人情に溢れた人間模様や、江戸の風俗/浮世の味が美味。
さてさて、蚤とり屋となった寛之進。
最初の客は、亡き妻そっくりの女。が、「下手くそ!」と罵られてしまう。
これにはさすがにショック。俺は、下手くそなのか…?
真面目な彼は、ひょんな事から知り合った伊達男・清兵衛から女の悦ばせ方を学ぶ。清兵衛と女が戯れるのを覗いて勉強したりして。(…って、オイオイ!)
みるみる上達、次々指名が入る。
仕事にやりがいを、長屋の人情にも触れ、思わぬ仕事で思わぬ場所で、生き甲斐も感じていく。
寛之進はとにかく馬鹿が付くほどの真面目で実直なのだ。
普通だったら、こんな仕事をさせられ、こんな場所で暮らす事になり、不平不満だけが募る。エリートなら尚更だ。
が、寛之進もエリートであっても、他の輩とは違う。常にベストを尽くす。
また、不平不満など言ったら、この稼業や貧しい暮らしの人々を見下す事になる。
何も知らない自分がそんな事言うなど言語道断。彼らへの敬意も忘れない。
しかし、そういう真面目な人物が損をするのが、いつの世の不条理。
ある日、“蚤とり禁止令”が敷かれ、寛之進は御用になってしまう。
お裁きとなり、因縁ある藩主の御前に…。
真面目な人物が損をするが、我が身を救うのもやはり自分の真面目さ。
自分を蔑ろにした藩や藩主を案じ、訴える。
その実直な姿には胸熱くさせられ、何だか『テルマエ・ロマエ』で演じた主人公とダブるものがあった。
実力派たちの絶妙な演技と、艶っぽい笑いと、意外や真摯な訴え。
思ってた以上に面白かった。天晴れ!
鶴橋監督にはこういう大人向け喜劇でまだまだどんどん手腕を発揮していって欲しい。
喜劇映画だよ!全員集合、このドタバタ感が最高の役者で楽しめる!
「蚤とり侍」って何のこっちゃ?R指定だったのでDVD観賞。
実際に観てみると、R指定する程ドギツイシーンが多く有るようにも感じられなかった。
むしろTVの方がドッキとする事がある位の軽い軽い、コメディー作品。
しかし、メンズノンノ第1号のカバーボーイでデビューしたイケメン阿部ちゃん、ここまでやる?って笑いが止まらない。
TVで観る限り阿部氏は超生真面目人間らしいけれど、役に入り込むとまるで人間が変わってしまうらしいけれど、ホント、イケメンの阿部ちゃんが、この情けない役を演じているからこそ、本作は面白い!!
それに寺島しのぶも、本当にこう言う役を案外平気で引き受けてしまう。彼女の育ちを考えると、あの母親から、本当に、しのぶが生まれたの?と疑いたくなるような役柄でも、サラリと演じてしまう、役者魂って言うか、この人の意気込みにはいつも脱帽させられる。
それに豊川悦司もこう言うライトなコメディーの方がニヒルな役より数段面白い。
それに風間杜夫、大竹しのぶと良くぞ、ここまで芸達者な喜劇俳優で夢の共演をさせたものだと感心する。
ストーリー自体は、極普通の江戸人情喜劇仕立てだから、これがどうのこうのと言うものでもない。
こう言う肩の凝らない娯楽映画を観ると何だか、気持ちが軽くなって嬉しいもんだ。
こんな職業が存在していたとは、本作を観るまで知らなかったけれど、江戸庶民って鎖国と階級社会で閉鎖的で、今日の現代生活と比較すると生き辛い日々だったのかな?と想像してしまうけれども、下水道の完備に始まり、江戸のエコ生活は案外今の社会でも見習う点が多いと言う。
そして大人の世界でも、浮世絵も遊郭も存在していたし、厳しいカースト性で縛られていたかと思えば、意外と町人も自由に暮らしていたようだ。
義務教育は無くても、寺子屋へは通って読み書きそろばんを覚えていた庶民の暮らしの一端を垣間見られる楽しい映画だった。
そう言えば今は亡き森田監督の「武士の家計簿」や松竹最後の撮影所監督の朝原雄三監督の「武士の献立」も楽しい江戸庶民の人情物だったよね。
「蚤とり侍」はちょっとだけ色気のオマケが付いて来るけど、これもたまには楽しい笑いで良いですね!
艶っぽい浮世絵
江戸時代の艶っぽい浮世絵のようなお話。
ただ、これだけの一流の役者さんが揃っていながら、みんな演技が軽くて、一言で言えばちょっと残念だったかな…。
前半は、エロシーンとお笑いで進み、会場のあちこちからも、おじさん達の笑い声が上がっていましたが、後半のストーリー展開は、正直よくわからなかった。
阿部さんも、豊悦さんも、そして寺島さんもおじさん、おばさんパワーで、身体を張って頑張っていましたが、その場面だけが印象に残りました(笑)
前田あっちゃんも、あんな役やるようになって、AKB時代は考えられないですね。
あんまり考えないで、ニヤニヤしながら観ればいいのかな。
無惨としか言えない
原作は見てないけど、映画の中身はペラペラというか、何も無い
呆れるくらい、いや悲しいくらい何も無い
元々、江戸時代にも男娼がいた!
ってだけの薄いテーマだけど
編集のし過ぎで見てても、は?
という感情しかわかない
豪華な俳優陣が勿体無い
時間とお金の無駄!
なんとか辛抱して最後まで見たけど
非常に残念な気持ちになる作品です
紆余曲折
面白い話だった。
上手く練られた構成で、主役の心情の変遷が興味深い。
実直な「家臣」であろうと努める主人公が、理不尽ともとれる君主からの命令を生真面目に受け止め実行する。
そんな中で、それまでの人生では関わる事もなかったはずの人々と出会い、成長なのか変化なのか…自身を開放していく。
ラストでは、天命とも思える殿に対し、正面きって忠信するまでになった。
まあ、そこに至るまでは運命とも幸運ともとれる出来事がありはするのだが…。
全体的には、前半はユルイ感じでスタートし、後半にグッと締まるのかと思っていたらそうでもなかった。
盛り上がりにかけるとも思うのだが…そこは、物語を引っ張る役者陣の奮闘がある。
この辺が好みではないと思う人には辛い鑑賞時間になるのであろうと思う。
様式美を尊重しつつも、挑戦を諦めない演出とでも言おうか。
色使いがとても鮮やかで、照明がとても美しかった。時代口調とでもいう台詞回しがあるかと思えば、突拍子もないトーンで話すカットがあったりと、とっ散らかってる感じにもとれはするのだが…。
サブストーリーのボリュームが、結構大きくて時折迷子になる感じもしたかな。
寺島しのぶさんが、とにかく素敵で…。
美しく、可愛らしく…眼福だった。
ドタバタでした。
役者が揃って題名も面白そうなので、原作を読み筋が薄いなぁと、でも映画の方は役者揃ってるので期待してみました。せっかくの役者をパロディ化してるようで、ただこの時代にこんな
生業もありました。内訳はこんなんですよ。と言う程度のストーリーその合間をいい役者で舞台劇でドタバタ見せているだけに感じた。題名無しでこれだけの役者が舞台の上ではちゃけます!という誘い文句で舞台で観たならば、素直に笑えたかも。
日本史の知識が足りなかった…
エリート侍だったのに、猫ののみ取りに左遷された男を描いた、ノリのいいコメディ。
「猫ののみ取り稼業」は、江戸時代に実在した職業だそうで、猫ののみ取りと言いつつ、実態は男娼なのですが…
主人公が真面目に「その技術」を磨こうと努力する姿が、微笑ましくも可笑しい!
性描写もそれほど露骨ではなく、気楽に観られます。
後妻業の女も観ましたが、私はのみとり侍のほうが、笑いの壺が合いました。
ただ、後半のストーリー展開が急なので、日本史に疎い私には、わかりにくかったです。
同じように日本史を知らない方向けに、調べたことを簡単に乗せておきます。
田沼意次は、この時代トップの政治家で、賄賂政治で有名でした。経済成長を重視し、このころ沢山の職業が生まれたようです。
松平定信は、田沼意次を批判したために、将軍になる芽を摘まれた人物ですが、結局は田沼意次を追い落として政治のトップに立ちました。賄賂政治から質素倹約という政策にシフトしたことで有名です。
主人公のお殿様、牧野忠精は、松平定信の下で出世して、のちに老中まで務めた人物です。
→この後、ちょっとネタバレです
→
→ここから考えて、この映画の時点で牧野忠精は松平定信派で、田沼意次が失脚するのをバカ殿のふりして待ってた、ということなのでしょうね…
このあたり、日本史の知識が無いから、唐突に見えちゃったんですよね…
豪華な出演者の割に実につまらない、原作はきっと面白いのだろうが何を...
豪華な出演者の割に実につまらない、原作はきっと面白いのだろうが何を描きたいのかちんぷんかんぷん、阿部ちゃんの映画に外れがないのに残念
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