ウインド・リバーのレビュー・感想・評価
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上映してる映画館が少ない
50キロ車走らせて自然の厳しさとそこにある差別と暴力の問題を観た意味は大きかった。 ストリーミングで配信されたらもう一度見直したい一作。
他人事ではない哀しみ
なんだか出来るっぽい男をやらせたら現在No.1なジェレミーレナー(個人主観)、脚本家は「ボーダーライン」の人。で、内容は良く知らないけれども、サスペンス?位な感じで観賞。 蓋を開けてみると、アメリカが内包するネイティブ問題の事実をベースに構築された物語でした。極寒のウインドリバーで展開される変死事件とそれに纏わる哀しみ。そこにすっとこどっこいなFBI捜査官も絡んできて…。終わってみれば、北海道、沖縄、台湾、朝鮮半島、等々を鑑みて日本人もしっかり腑に落とす必要のある良質な作品でした。 それにしても、この脚本家さんはFBI捜査官を小バカにするのが好きなのですかねぇ(苦笑)
ジェレミー・レナーかっこいいですね
予告/チラシにピンときて、これは観なければいけない映画と確信して鑑賞。 基本的には静かに淡々と捜査が進んでいくのだが、ひとたびストーリーのギアが上がると、ものすごい緊張感をはらむ展開が待ち受ける。 堅実かつ正確な仕事ぶりは、まさにプロフェッショナル。 数日後に偶然『レヴェナント』を観たのも相まって、より強く印象に残る。どちらも同じ立場だし。
投げかけられる作品
復讐の物語ではあるが、そこには人種差別された世界があり、事件が起こっても同じ様に捜査が行われず結局未解決のままにされてしまう現実がある様に思う。 観終わった後に考えさせられるというか、この現実を投げかけられる作品である。
アメリカの闇
アメリカで現在も続く社会問題に投げかける映画。 主要人物2人の過去に抱える問題、置かれた状況をうまく描きながら突然くる緊張感に加え銃撃戦というアクションもあるので終始飽きないで見られる。
カウボーイを●すのが俺たちのヒーロー
カンヌ映画祭〈ある視点部門〉監督賞受賞作のクライム・サスペンス(バディもの)。
今作品は、ラジオ番組の町山智浩の映画評で知ったのだが、その際の前段階の予習が非常に重要だということを再確認させられた内容である。広大なアメリカの土地ならではの、西部開拓時代から進歩が止まってしまっている場所での非人道的な振る舞いとそれを根付かせてしまっている経済的、歴史的背景を、逆に自然の雄大さとの比較で際立たせている。
それにしても今作はアメリカの国の成り立ちや法律、歴史をある程度勉強していないと、ストーリーの深みが読み取れないのではないだろうか。その辺りをスルーしてしまうと、サスペンスドラマとして大事な“理由付け”が薄まってしまい、正に“アメリカン”コーヒーな訳だ。そうなると日本のテレビでの『2時間ドラマ』の域を出ず、単純に故人の怨恨が起因という形で終わってしまう。
アメリカは州そのものが国であり、国達が集まった“合衆国”という成り立ちである。そしてその州を跨がる事象だけの法律を連邦法に定め、その他の法律は州毎に制定している。今作品の舞台はワイオミング州にあるウィンドリバーインディアン保留地であり、そこは連邦の管轄であるのだが、連邦法では強○罪は制定されていない。そして正に征服され虐げられた先住民達の強制移住区であり、そこでは広大だが、痩せた土地に、たった6人の警察官しかいない。辺境の土地には夢はなく、『生き延びるか、諦めるか』の二者択一しか道はない。失業率、貧困率でトップランクのこの場所では、全てが死んでいるのだ。そんな中での暴行殺人事件なのである。当の先住民達ももはや先祖の儀式や矜持もズタズタに切り裂かれ、伝承が施されず、誇りも棄てられたまま、しかし気持は留まってしまっている。顔にペイントをすることさえ、もはや正統な方法が受け継がれていないからデタラメである。
そしてそれはまた、白人とて、同じだ。“ホワイトトラッシュ”も又、その境遇に苦しみ喘ぎ、その孤独を酒やドラッグで誤魔化し、現実を直視できずにいる。『酔って、孤独で、そして暴行』という悪循環だ。
プロット展開として、ミスリードを設ける意味合いで、土地の鼻つまみを登場させ、しかし実はこの土地から資源を奪っているエネルギー省管轄の警備員という連中に視点を変えていくのだが、そこの展開はもっと二転三転が欲しかったし、今の映画ではそれをやっている作品は枚挙に暇がない。勿論、『事実に基づく』作品だから、100%フィクションにはできないのだけど、しかしもう少しドラマティックさをストーリーに盛り込んでも良かったのではと、一寸残念だ。例えば、もっと鬼畜でサイコパスな登場人物が出て、このアメリカの法律網の盲点を予め理解しているとか、死んだ女の子は暴行死ではなく、直接死因は冷気を肺に吸い込んだことによる、窒息死であることも、もう少しそこをトリックに使うとかは、織込んでも良かったのではと思うのだが、そうなると意味合いが変わってしまうのだろうな。推理モノではなく、あくまでもヒューマン、そして現在社会問題を投影したテーマなのだろうから。
FBI捜査官のTバック、そして、女の子のTバック、その辺りに、もう一つのテーマである男女間の意識の違い、世代間の意識の違い、そして女性の社会的参画のあり方みたいなものを対比させるギミックとして、細かい小ネタも散りばめられている点も興味深い作品に仕上がっていた。きちんとカタルシスで帰着したところは制作者の良心として、受容れやすいのではないだろうか。現実はこんな“必殺仕事人”はいないけどね・・・
緊張感
さすがテイラー・シェリダン、『ボーダーライン』ばりの緊張感の緊張感を最後まで保った推理劇。 判ってみれば、社会の闇を曝く、とかでもないのにカタルシスがあるのは何故だろう… 映画としてとても満足度が高い。
人としての掟がある!
ジェレミーレナーが好きでと、新聞の評価で観ました。監督もボーダーラインの脚本家も興味ありましたね。
タイトルから、フローズンリバーをイメージしましたが別物。サスペンス調と、保留地の人間関係が、解らず前半は、やや退屈でした。ワイオミング州の雪の厳しさとハンターで大いなる勇者もイメージしてしまいました。
雪中を装備不十分で走ると肺の中の空気が凍り自分の血で窒素する。だから他殺ではない理屈が、腹立たしい。レナー役の娘さんも行方不明になっているんですね。
ラストの銃撃戦は、かなり迫力がありました。
ラストシーンは、法律では、違法ですが、生き物としての掟を破った人には、その罰が与えられたんですね。
ネィティブアメリカンの女性の行方不明は、とても多くアメリカ政府は、全く記録にも残していない事実に驚きます。西郷どんの奄美大島の方々を思い出しました。
重いテーマですが、ある視点でみる秀作でしたね。
おすすめします。
強い意志
ワイオミング州ウインド・リバーの雪山でネイティブアメリカンの少女の遺体がみつかり発見者である地元ハンターとBIAがFBI捜査官と協力し捜査する話。 外傷やレイプの痕跡があり殺人事件とはいえるが死因は他殺ではないことから、警察権のある捜査官の応援は要請出来ず女性捜査官一人と協力者だけで捜査をしなければならないというアメリカのイビツとも思える体制が垣間見える始まり。 ネイティブアメリカンに対する偏見や差別を描きつつ、ハンターの過去と理不尽な事件をみせて行く流れで、哀しさとやるせなさに緊迫感のあるシーンも織り込まれていてとても良かった。
重いです
前情報ほぼなしの状態で鑑賞したのですがこんなに重たいテーマだったとは。観賞後もモヤモヤとしてしまいました。まだこんなことが起こってるのかと愕然としました。平和とは程遠いです。 劇中の音楽や効果音の使い方がより一層不穏さを増すのでとても印象に残りました。コリーとジェーンのバディ感がとても良かったです。
色々と考えさせられる作品です。
ジェレミー・レナーは狙いを外さない男が似合いますね。 エリザベス・オルセンとのコンビも最高でした。 ネイティブ・アメリカンの問題は根が深いのだと知りました。 そして、家族についても考えさせられる映画でした。 下調べしないで映画を観に行くことが多いのですが、途中でジョン・バーンサルが出て来て、出ていると把握していなかったので嬉しくて変にテンションが上がってしまいました(笑)
事実に基づいた物語
アメリカの陰の部分を取り上げた映画で、ネイティブアメリカンのお話。 いくら話題の映画を書いた脚本家でも、今回の題材はヒットが見込まれそうもない。 となれば、脚本家自身がメガホンを取らざる終えなかったんだろう、、、そうまでして撮りたかった映画なのだから、見る価値があると思いました。 丁寧に作られた映画でした。ネイティブアメリカの辛い歴史が垣間見れ、考えさせられる、余韻の残る映画でした。
ワイオミング州の暗部を晒す実話着想モノ
カメラというか画に雰囲気が乗っていないのが惜しいというか台無しというか。デジタルでかっちり見え過ぎというか奥行きがないというか。雪景色って難しそう。 レイプ、狼の射殺、人間の死体が動物についばまれたり食われたりするのでR指定かと思いきやそうじゃないのが意外。 ワイオミング州では流石に撮影させてもらえなかったようでクレジットではユタ州サンクスと出ていた。 弓を猟銃に持ち替えたホークアイと能力を失ったスカーレットウィッチのコンビが再び! マイナス30℃の雪原を裸足で10キロ! ジョンバーンサルが珍しくええ人!! ピューマはアメリカンライオンていうのね。 コーリーの持つ銃は軒並み大口径で人間が吹っ飛ぶ描写も納得。 最後のテロップが本作を作るきっかけになったという。 数ある失踪者の統計にネイティブ・アメリカンの女性のデータは存在しない。実際の失踪者の人数は不明である
アメリカの暗さ、世界の暗さ
抜群に心の底にズシンと響く面白さだった。 深い悪が描かれているわけではない。 しかし凡庸な悪の跳梁を解放した米国そしてそれに紐づく、我々の歴史そのもののもつどうしようもなさ。
彼が弓を銃に持ち替えて
悪事を許さぬ仕置人に。 『アベンジャーズ』から連れて来た2人で描く雪山ミステリーの謎に迫る作品。 途中少し辛気臭くて寝落ちもしてしまいましたが、その都度起こされつつなんとか鑑賞。 ジェレミー・レナー氏演ずるデキる渋い男と、(動物🐺は可哀想だが)悪者が小気味よいほど勢い良く吹っ飛ぶ彼の銃の強威力💥が印象に残ります😳 最後になって、嗚呼、そういえば冒頭にあった通りこれは事実に基づくお話なんだなと再確認する悲劇哉👣 侵略者の末裔(米国人)が描く先住民族への差別問題を含んだ作品哉。
写真の大切さ。
前情報なしで、チラシを観ただけのジャケ鑑賞。観てよかった、観なきゃ人生大損した内容でした。鑑賞後に、背景を調べたりイロイロ検索するなか、他国のチラシもヒットし。。。これだったら観なかったなー、な、ビジュでした。日本のチラシとかポスターとか、メインで使われた写真のセンスは抜群。あらためて、写真の威力を感じました。
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