ウインド・リバーのレビュー・感想・評価
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カウボーイが良いもんでインディアンが悪もん。
子供の頃に植え付けられたイメージって怖いもので、大人になってもそれを正としちゃっている。
信じられるのは野生の勘と銃だけ。そんな無法地帯でまさに緊迫したシーンが続く。
特に終盤、スクリーンに映る全員が銃を構えるシーンは度肝を抜くほどの緊張感!
主人公の圧倒的なヒーロー感!
ん、待てよ。これは北斗の拳の世界観では!(違う)
なかなか
雪上ジェットカーだけが爽快だった。
愛情の反対は憎しみではなく無関心だ。アメリカ合衆国はネーティブアメリカンたちを特定の居住区に隔離している。先住民に対するリスペクトはない。フロンティアは逆方向から見れば侵襲だ。中央から無関心に放置され閉ざされた住民たちの悲しみの連鎖が切り取られた秀作であると思う。白い雪の上の真っ赤な血のごとく浮かび上がった。吹雪が去ればまた、血潮も犯人の足跡も消し去ってしまう非常な土地で。
(ふと、沖縄に思いが入ってしまったのは私だけではないのではないか。)
希望に満ちたいたいけな少女が犠牲になる殺人事件は個人的な悲劇だが、住民たちの集合意識の一部でもある。コヨーテは、家畜や放置された死体には手をつける。しかし、本当の獣のような鬼畜は暖房の効いたインドアにしかいなかった。
隔離されていても武器と薬はやすやすと侵襲してくることも悲劇を増幅する。殺人事件と立件されない限りFBI捜査官はたった一人張り付くことすら難しいこととの対照も実に皮肉であった。
主人公二人の表情の豊かさと、映画ならではの臨場感あふれる雪上ジェットシーンの爽快さに救われた。
期待どおり
生きてく
バートンとワンダ
大傑作
大傑作でしょう
ネイティブアメリカンの歴史を前もって頭に入れてから見るべきか。
アクション的演出皆無(ちょいレザボアドッグス風)の終盤の銃撃戦、レイプに至るまでの描写、主演のレナーとヒロインのオルセンが恋仲にならないとこ等々超自然体の演出にも関わらずエンターテイメントとして飽きずに見れた。
アメリカの現状を他人事として映画で学ぶというより自分の胸に突き刺さるセリフ「現状ある全ては自分の選択だ。」「世界と闘うのでなく俺は自分の感情と闘っている」「あいつは俺たちのように忍耐強くないから気にかけてやれ」等々、演技に久しぶりに感動した作品。
殺人さえも日常
アメリカ的な内容
2人のカップルが殺されたことに対する刑事の復習劇だが、そのために銃撃戦で双方10人以上死ぬと言う効率の悪い展開に、銃社会の恐ろしさを感じた。
ストーリーも終始暗く良い所を見出せなかった。
たしかに西部劇
まさに「見ごたえ」の映画
物語、キャラクター、音楽…すごく好きな映画。
アメリカが歴史的に抱える社会的な闇や、ドラッグや性暴力、銃社会の問題など。
主人公のコリーが最後に言う。
「ここにいる人達には、前に進むか諦めるかしかない」
確かに、よそ者であるFBI捜査官のジェーン
は当初から「運」という言葉をよく使っていた。しかし運の良し悪しなんてものは、生きる上での選択肢が多い人だけに与えられたものである、と。
何もない辺境のこの地で人々が死に物狂いで生きていく姿に、恵まれた我々の尺度で形式的な正義を本当に押し付けていいのだろうか。
ラスト以外にも作品のあちらこちらに「名言」が散りばめられている。
見終わった後、身体も心もズッシリくる。
これが映画体験だ!という見本の様な作品。
西部劇
ワイオミング州ウィンドリバー。人里離れた酷寒の地は、インディアン居留地でもある。そこで起きた若い娘の死亡事件。先住民を追いやったアメリカの歴史を背景に、事件を追う物語。
主人公のハンター、コリー・ランバート(ジェレミー・レナー)は、家畜を荒らすコヨーテ狩りの際に、雪の中に若い娘の遺体を見つける。そこへ派遣されて来たFBI女性捜査官のジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)。この地の状況を把握しないまま現地入りし、コリーに協力を仰ぎ、共に捜査をする事に。
しかし、酷寒の僻地は、厳しい自然が生活に困難さを与えるだけでなく、社会から隔離され、人間の精神を容赦なく蝕んでいて、都会の常識が通用しない。この広くて狭い社会で、法や正義をかざしても、誰も振り向かない。
コリーは自らのやり方で捜査を進め、バナー捜査官も戸惑いながらも、そのやり方を徐々に理解していく。その過程で、捜査に協力するコリーの思いが、彼の過去とともに明かされていく。
ジェレミー・レナーの悲哀を抱えた、強い男の渋さが光り、エリザベス・オルセンの現実主義的な捜査官ぶりがうまく絡みあって、よいテンポで物語を先に運ぶ。酷い現実と厳しい自然が、これでもかと人間を痛めつける様はサディスティックだ。それに加えて暴力とドラッグで、人々は互いに痛めつけ合う。それが淡々として描かれていて、物悲しく見える。夏だから良いものの、これを冬の雨の日に見たらメンタルやられそうな勢いだ。
社会問題を背景としているが、単品のサスペンスとしても楽しめる、出来の良い作品だ。
最後まで静かな緊迫感に包まれた
緊迫感
鹿が襲われるのは運が悪いからじゃない、弱いからだ。
とても面白かった
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