「白い大地」ウインド・リバー ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)
白い大地
白い大地は、不毛で何もない。
そんな場所に、インディアン居留地が作られ、彼らはそこに押し込められたのだ。
これは、紛れもないアメリカ合衆国の歴史だ。
そして、そんな場所に資源が見つかれば、我が物顔で、所有権を主張する。
シェール石油やガスのブームに乗って、あちこちを掘り起こそうとしている現代アメリカ社会の様子も伺える。
この事件の背景は、ここまでがセットだ。
生まれた人種や民族、国や地域、場所によって行われる苛烈な差別や偏見。
これは、何もアメリカに限った話ではないだろう。
中国のウイグル人に対する苛烈な差別や、自治区でレアアースなど貴重な資源が見つかると漢民族が大挙してやってきて、大地を掘り起こしていくのもそうだ。
日本でも、北海道の開拓では、アイヌを迫害し、狭い地域に追いやったし、すこし前に、アイヌ女性に対して、開拓者がレイプをしていたというようなことを伝えるドラマを見た覚えがある。
この映画を観て、したり顔で、アメリカの暗部・闇の歴史、法の及ばない場所がある、など言うのは簡単だ。
レイプしたり、人を簡単に殺してしまうような連中には憤りを感じるし、そんな奴らが、猟銃の弾丸で撃たれ、吹き飛ぶ様を見ると、ざまみろみたいな感覚にも囚われる。
この映画は実際にあった事件をベースに作られたものだが、彼らインディアンは、復讐に囚われて生きているのだろうか。
暴力には暴力しか手立てはないと思っているのだろうか。
白人が持ち込んだ薬物の中毒になってしまった息子を一時は見放したものの、迎えに行くつもりだと話すインディアンの父親の気持ちを考えると、そんなことはないのだと改めて感じる。
そう、ここまでが、この映画のストーリーなのだ。
ワンコさんコメントありがとうございます
☆ミニシアターエイド☆
拡散させて頂きます!
地元福岡には
該当店舗が
無いみたいなのですが
個人的に
古き良き昭和感のある
映画館が1館でも
なくなって欲しくないです
(^^)