「激走スノーモービル」ウインド・リバー KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
激走スノーモービル
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重く心にのしかかってくるテーマと描写だけど、テンポ良く案外スルッと入ってくるストーリーで観やすかった。
やるせなくて静かで、でも確かに激しく突き上げるものを感じる。
真っ白の雪景色に動物の死体が転がっているカットが印象的で、不意に人間の遺体が画面に入ってくるとドキッとする。
ナタリーの遺体を見つけた時、コリーはどんな感情になったのか…計り知れない。
ナタリーの両親のリストカットと扉の外の慟哭が一番ガツンと来た。
自分が傍観者であることを強く実感させられた。
一瞬で空気が緊張し張り詰める感じや、華を一切合切削ぎ落とした銃撃戦シーンの迫力とショックが強い。
僻地ならではのことなのか、銃社会ではよくあることなのか…
一応事件解決だろうけど、これどう報告するんだろう。
前半で、攻撃的な態度とはいえヤク中兄弟の一人を普通に殺していたことが気になった。
物語の終着点のほんの少しばかりの救いにホッとした。
直後表示される文章にはまた辛くなるけど。
正直理解できないことや気になる点はいくつかあるものの、そんな差し水に左右されない芯の通った面白さがあったと思う。
病室での不器用な優しさにクスッとなる。
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