「猫か、人か。映画にしたら面白いのはどっちだ?」寝ても覚めても マツドンさんの映画レビュー(感想・評価)
猫か、人か。映画にしたら面白いのはどっちだ?
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写真展で見かけた男についていき、いきなりキスされたらされるまま。で、恋に落ちて、落ちたかと思えば男はふらっといなくなり、かと思えば、容姿がそっくりというだけの男をまた好きになり。
確かに、一目惚れっていうのはあるけれど、本当に愛するというのは相手の内面と通じ合うものが感じられてこそ。朝子には、内面が見えてこない。心が通い合う気配が感じられない。人という生き物は、心でつながるものではないのか、などとツラツラ考えるうち、ふと合点がいった。
この監督さん、猫を描きたかったのではないのか。朝子も、麦も、猫。内面があるかないかわからない存在。気ままに突然いなくなったり、無表情でつかみどころがないか、とおもいきやデレデレする生き物。
亮平が飼っている猫が繰り返しアップになるのは、意味あることのようにも思えてくる。最後、亮平が猫を捨てていなかったのは、朝子を捨てていないことのメタファーか。
という解釈もできないわけではない濱口竜介監督、カンヌで賞をもらったので見させてもらったけど、猫の映画にはどうも興味が持てなかった、という次第です。
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