「唐田えりかさん」寝ても覚めても やきすこぶさんの映画レビュー(感想・評価)
唐田えりかさん
私、東出さんも出演していた『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』が大好きなんです。
それで、主題歌のバックナンバーさんの『ハッピーエンド』も好きになるわけです。
それでそれで、そのPVに出演していた唐田えりかさんも応援したくなっちゃうんですよね。
そんなわけで、この映画は絶対に観ようと決めていて、思ったよりは公開規模が大きかったので無事に鑑賞する事ができました。
それでですね、そのPVでの唐田さんの印象は笑顔がかわいいなと。と、同時に他の表情が何か深みがないような・・・。
そして、この映画での序盤での彼女の印象もその時と同じ様なものでした。
なのですが、映画が進むに連れて、彼女のその表情が、何を考えてるかわからない、かと言って計算高く何かを隠してる感じもしない、どこか上の空の朝子になりきってる様に感じられ、徐々に引き込まれ、話にのめり込む事が出来ました。
唐田さん、はまり役だと思いました。
さて、終盤の朝子の一連の行動、女性でも共感されてない方も多いみたいですが、おっさんの私は正しかったんじゃないかと思いました。
(正しい、間違えてるって話じゃないかもしれませんが)
もし、あのままレストランに残ったら、今まで通りの幸せに包まれていたでしょう。
でも、亮平の向こう側にずっと麦を感じたままになってしまった気がします。
彼女の性格から、それは器用に消化できなかったのではないでしょうか。
そして、麦と一時を過ごした事によって、逆に麦の向こう側に亮平の優しさを感じられたのではないかと。
今までも優しさには気づいていたでしょう。
でも、あると分かっていても自分で改めて感じられた事で、ちゃんと歩き出せたのだと思います。
麦を越えた向こう側に、亮平の愛情を確かめられた朝子の最後の決断。それはもう、許してもらえるかどうかは重要じゃなく、遅くなっても進みべき正しい道が見えたのではないかと。
一方、亮平の方は普通に考えれば許せないでしょう。
でも、もしかすると、いつか行ってしまうかもと抱えていた不安を、それでも戻って来たという事実が上回る日が来るかもしれません。
最後、同じ物を見て違う感想を述べた二人。
でも、同じ物がしっかり見えていると思ったのは、私だけですかね?